くすみ肌とは?種類と原因に応じた予防・改善方法5つ

メイクののりが悪く、思うようなメイクができない、すぐに崩れてしまうといった悩みを抱えている方は多いでしょう。メイクののりは、肌のくすみが原因の可能性もあります。
肌のくすみは、日々のスキンケアによって予防することが可能です。ただし、くすみの原因によって適切な方法が異なるため、まずはくすみの種類や原因について知っておきましょう。

当記事では、くすみ肌の種類と原因、予防方法を紹介します。肌のくすみにお悩みの方は、ぜひ当記事をご覧ください。

目次

1.くすみ肌とは?

くすみ肌とは、透明感がなく顔全体が暗く見える肌のことです。鏡を見たときに、疲れているような印象や、不健康そうに見えた場合は、くすみ肌の可能性があります。くすみ肌になると肌の明るさやツヤが失われる他、メイクのりが悪くなったり、周りの人に不健康そうという印象を与えたりなどのデメリットがあります。

くすみ肌には種類があり、くすみのタイプによって肌の見え方が違います。灰色に見えたり、茶色っぽく見えたり、青黒くなったりと、さまざまな現われ方があるため、タイプに合った対策方法が必要です。

肌のくすみは、老化のサインの1つとも言われています。くすみを放置すると、シワやシミなどの肌トラブルを引き起こす恐れがあるため、早期に対策しましょう。

2.くすみ肌の種類と原因

乾燥

乾燥によるくすみは、ツヤがなくなり、肌が灰色がかった色になるのが特徴です。

過剰な洗顔や湿度が低下しやすい時期は、肌の水分量と油分量とのバランスが崩れやすく、「バリア機能」が低下します。バリア機能が低下すると肌表面のきめが荒くなり、なめらかさが失われます。
メラニン
メラニンが原因のくすみは、肌が茶黒がかるのが特徴です。

メラニンとは、紫外線や摩擦などで肌が傷ついた際に生成される黒色の色素のことで、UVケアを怠ったり、洗顔などで顔を強く擦ったりした肌に生成されやすいです。メラニンが体外に排出されず色素沈着すると、くすみ肌の原因となります。
運動不足、冷え
運動不足や身体の冷えによるくすみ肌は、青暗い肌色になり、目の下に頻繁にクマができるのが特徴です。

運動量が少ないと血行不良を起こし、血液中の酸素濃度が低くなるとヘモグロビンの鮮やかさがなくなります。毛細血管が青白く目立ち、顔色が悪い印象を与えます。
糖化の蓄積
糖化が原因のくすみ肌は、黄色っぽく透明感がなくなるのが特徴です。

糖化とは、白米や麺類に含まれる糖質と肌のタンパク質が結びつき、AGEs(最終糖化生成物)を生成することです。AGEsが蓄積すると肌が黄色っぽく見え、くすんだ印象を与えます。
ターンオーバーの遅れ、乱れ
ターンオーバーの遅れや乱れが原因のくすみ肌は、透明感がなく、肌が厚くごわついているのが特徴です。

ターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ち、肌の細胞が新しく生まれ変わる周期のことです。疲れや睡眠不足が原因でターンオーバーの周期が乱れると、古い角質が肌に残り角質が蓄積されていきます。角層が厚くなると、透明感が失われる要因になります。

3.【原因別】くすみ肌の予防方法

くすみ肌の原因に応じ、正しいスキンケアを行うことでくすみ肌の緩和を期待できます。くすみ肌の原因は人により異なり、また肌質もそれぞれ違うため自分に合った予防方法を見つけることが大切です。

ここでは、くすみ肌の原因別に予防方法を紹介します。くすみ肌を緩和したい方や、透明感のある肌を維持したい方は参考にしてください。

3-1.【乾燥】洗顔・化粧品を正しく使用する

乾燥が原因のくすみは、洗顔方法を見直し、化粧品を正しく使用するのがポイントです。洗顔をする際に、強く擦ったり洗顔回数が多かったりすると、肌の水分や皮脂が必要以上に流れ、乾燥の原因になります。

洗顔は朝と晩の1日2回に行い、洗顔料はしっかりと泡立ててから優しく洗いましょう。
すすぐ際はぬるま湯を使用し、泡の流し残しがないように丁寧に洗い流します。

洗顔後は、水分が蒸発する前に化粧水と乳液で保湿しましょう。
洗顔後の肌は油分が減少しており、肌表面の水分が蒸発しやすい状態になっています。化粧水で水分を補充し、フタをするように乳液を重ねると、肌の水分が蒸発するのを防げます。

3-2.【メラニン】日焼け止めなどで紫外線対策をする

メラニンによる肌くすみを予防するためには、原因となるメラニンが生成されないよう紫外線を防ぐことが大切です。紫外線量が多い夏だけでなく、春・秋・冬にも日焼け止めを使用して肌へのダメージを防ぎましょう。

紫外線には、UVAとUVBの2種類あり、メラニンの生成に大きく関係するのはUVBです。晴れの日のUVBを100%とした場合、曇りの日は50~80%、雨の日は20~30%ほどのUVBが肌に届きます。
そのため、晴れの日以外でも紫外線ケアをすることは大切です。

屋内の場合、窓ガラスの厚さが5mm以上あり、UVコーティング加工が施されていると室内にUVBは届かないとされています。しかし、シワなどの原因であるUVAは、窓ガラスでは防げません。建物の中で過ごす場合も、日焼け止めを塗っておきましょう。

3-3.【運動不足・冷え】運動・入浴で身体を内側から温める

運動不足や冷えが原因の場合は、運動や入浴などで身体を内側から温めましょう。
運動は、軽いランニングやウォーキングなどの有酸素運動が適しています。運動は習慣として毎日短時間でも取り入れることがポイントです。

また、入浴はシャワーだけで済まさず、湯船に浸かるのを習慣化しましょう。シャワーだけで身体を内側から温めることはできません。ぬるま湯にじっくり時間をかけて浸かると、身体の芯から温まります。

3-4.【糖化】抗糖化作用を期待できる化粧品を使用する

糖化が原因のくすみ肌は、生成されたAGEsが体内に蓄積することが原因です。一度糖化すると肌の再生は難しいとされています。

糖化を防ぐためには、抗糖化作用を期待できる化粧品を使用しましょう。抗糖化作用を期待できる成分には、ビタミンAやビタミンC、カルノシンなどが挙げられます。ビタミンCは、ビタミンBやグルタチオンなどの成分と併用して摂取すると、より効果が高まるとされています。

3-5.【ターンオーバー】生活習慣を見直す

ターンオーバーの乱れが原因のくすみは、生活習慣を見直すことが必要です。ターンオーバーの乱れは、睡眠の質や食生活などが関係しています。

生活習慣の見直しとして、具体的には規則正しい生活を送る、バランスのとれた食事をすることが挙げられます。食事の際には、ビタミンやタンパク質など、肌を生成する栄養源を必要量摂取することを意識しましょう。

また、ストレスを溜めこまないことも大切です。ストレスが溜まると自律神経が乱れ、ターンオーバーに影響します。趣味に没頭できる時間やリラックスできる時間を作ると、ストレスが溜まりにくくなります。

まとめ

肌のくすみは原因によって特徴が異なります。乾燥やメラニン、運動不足・冷え、糖化、ターンオーバーの乱れにより肌の色味が違い、くすみのタイプに応じた予防が重要になります。

肌のくすみを予防する方法として、正しいスキンケアに加えて、生活習慣の見直しや適度な運動、入浴などがあります。運動や入浴、食事に関しては、習慣化することでターンオーバーの乱れを予防することが可能です。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

日焼け止めを塗るタイミングは?塗り直しの必要性や塗る時の注意点も

紫外線は、真夏はもちろん、冬や曇りの日にも肌に降り注いでいます。UV対策をして肌を守るために、日焼け止めは必須アイテムです。しかし、日焼け止めを深く考えずに塗っている人も多いのではないでしょうか。日焼け止めは、塗り方によっては最大限の効果を引き出すことができません。

この記事では、日焼け止めを塗るタイミングや塗り直しの必要性、日焼け止めを塗る時の注意点などを解説します。日焼け止めを塗る際のコツも紹介するので、ぜひご一読ください。

目次

1.日焼け止めを塗るタイミング

日焼け止めの効果を引き出すには、適切なタイミングで塗ることが大切です。誤ったタイミングで日焼け止めを塗ると、日焼け止めの効果が薄まり、UV対策がうまくいかず肌に負担をかけることになってしまいます。

ここでは、日焼け止めを塗るのに適切なタイミングについて解説します。

1-1.朝のスキンケアと同時に塗る

日焼け止めは、朝起きてからなるべく早く塗るのがベストです。紫外線は窓を通して家の中にも入ってくるため、太陽が昇った後、人の体は常に紫外線の影響を受ける可能性があります。UV対策をして肌を守るためにも、日焼け止めは朝に塗りましょう。

ただし、洗顔した直後の顔に日焼け止めを塗ると肌に負担がかかりやすいです。日焼け止めの成分には肌を乾燥させる作用があります。そのため、洗顔した後にいきなり日焼け止めを塗ると、乾燥肌を引き起こし、肌荒れの原因につながります。

肌の乾燥を防ぎつつ紫外線から守るためには、日焼け止めを朝のスキンケアと同時に塗るとよいでしょう。スキンケアと日焼け止めを同時に塗ると、肌に潤いを与えると同時に、バリア機能を高めることができます。スキンケア直後はまだコスメが肌になじんでいないため、スキンケアの後5分くらい置いてから日焼け止めを塗りましょう。

1-2.出掛ける30分前までがベスト

日焼け止めが肌に定着し、効果を発揮し始めるのは、肌に塗って30分ほど経ってからといわれています。日焼け止めは出掛ける30分前までに塗るのがベストです。

また、日焼け止めを塗った直後の肌に衣服を重ねると、日焼け止めが服につくことがあります。日焼け止めが服につくと、服が汚れる上に肌に塗った日焼け止めの効果も半減します。日焼け止めの効果を十分に発揮させ、衣服を清潔に保つためにも、日焼け止めは余裕を持って、出掛ける30分前までに塗りましょう。

1-3.メイクする場合のタイミング

特にメイクをする日の朝は、顔に塗布するものが多いため、どのタイミングで日焼け止めを塗ればいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。メイクをする場合は、「スキンケアの後、化粧下地の前」に日焼け止めを塗るのがベストです。具体的な順番は以下の通りです。

・洗顔
・化粧水
・乳液
・日焼け止め
・化粧下地
・ファンデーション

スキンケアの後に日焼け止めを塗ることで肌の乾燥を防ぎ、ベースメイクの前に塗るとメイク崩れを予防できます。

最近では化粧下地を兼ねた日焼け止めも多く販売されています。化粧下地を兼ねた日焼け止めを使用する場合は、スキンケアの後に日焼け止めを塗り、その上からファンデーションを塗っても構いません。

ただし、日焼け止めは通常の化粧下地よりもオイリーな場合が多く、日焼け止めの上に直接メイクをすると、時間が経った後にメイクが浮く可能性があります。日焼け止めを塗った後の肌表面にベタつきがある場合は、ティッシュなどで軽く押さえてからメイクをするとよいでしょう。

2.日焼け止めは塗り直しが必要?

日焼け止めは、朝塗っておけば1日中効果を発揮してくれるわけではありません。日焼け止めは、汗を流したり、人や衣服と接触したりすることで簡単に落ちます。日焼け止めが落ちれば、その分UVカット効果は失われます。せっかく塗った日焼け止めの効果を持続させるためにも、日焼け止めは定期的に塗り直しをしましょう。

耐水性に優れた日焼け止めも、水で全く流れないというわけではないため、塗り直しが必要です。日常生活はもちろん、海や屋外プールなど水に接する場では特に日焼け止めが流れ落ちやすいため、忘れずに塗り直しましょう。

では、日焼け止めの塗り直しは具体的にいつ行えばいいのでしょうか。ここからは、日焼け止めを塗り直すタイミングについて解説します。

2-1.日焼け止めを塗り直すタイミング

日焼け止めは、朝塗ってから2~3時間置きに塗り直しをするのがベストです。屋外で過ごす場合や運動する時はもちろん、屋内で過ごす場合でも、汗や衣服との接触などによって、知らず知らずのうちに日焼け止めは落ちていきます。日焼け止めが落ちて紫外線防止効果が弱まれば、その分日焼けやシミ、シワなど肌トラブルのリスクが高まるため、日焼け止めはこまめに塗り直しましょう。

日中はもちろん、夕方になってからも紫外線は発生します。昼にメイク直しをするタイミングや、14時~15時頃にも一度日焼け止めを塗り直すと肌への負担がかかりにくいです。外出先でも塗り直し用の日焼け止めは携帯しておきましょう。

3.日焼け止めを塗る時の注意点

日焼け止めを塗る際に大切なのは、タイミングだけではありません。日焼け止めの選び方や塗り方にも注意が必要です。

ここからは、日焼け止めを塗る時の注意点を3つ紹介します。日焼け止めは、適切に塗れば効果的に肌へのダメージを抑えることができます。注意すべきポイントをしっかりと押さえて、日焼け止めの効果を引き出しましょう。

3-1.適した種類を選ぶ

日焼け止めには、SPF・PAという表記があります。SPFの数値が大きければUVB(紫外線B波)を、PAの数値が大きければUVA(紫外線A波)を防ぐ効果が大きいです。

しかし、SPF・PAの数値が大きい日焼け止めほど、肌への負担が大きくなるというデメリットもあります。そのため、SPF・PAの数値は季節やシーンによって使い分けるのがベターです。たとえば、夏に屋外で過ごす場合やレジャー・スポーツの場ではSPF50・PA++++の日焼け止めを、日常生活や屋内で過ごす場合はSPF10前後・PA+程度の日焼け止めを選ぶとよいでしょう。

また、日焼け止めには、クリームタイプやスプレータイプ、ローションタイプなど、さまざまな種類があります。たとえば、ポピュラーなクリームタイプの日焼け止めは、保湿力が高く日焼け止め効果の持続性も高いですが、オイリーなため肌荒れにつながりやすいデメリットもあります。一方で、肌に優しいローションタイプは敏感肌の人に向いていますが、簡単に落ちやすい点には注意が必要です。日焼け止めの特徴を比べて、自分の肌質や行動に適した商品を選びましょう。

なお、日焼け止めはほとんどの場合、パッケージに適量の表記があります。パッケージに記載された「適量」は、その日焼け止めがもっとも効果を発揮する量です。日焼け止めはむやみに出しすぎず、使用量を守って塗りましょう。

3-2.ムラなく均一に塗る

日焼け止めは、肌に隙間なく均一に塗られている状態が最も効果を発揮します。しかし、日焼け止めを一度に多量に付けたり、後から少しずつ付け足したりすると、ムラができて効果が半減します。日焼け止めを体に塗る際には、適量の日焼け止めを手のひらに取り、手を大きく動かしながら優しく塗り広げていきましょう。

日焼け止めを顔にムラなく塗る際のコツを紹介します。
まず、日焼け止めを手のひらに適量出し、額・両頬・鼻・顎の5点に乗せます。次に中指と薬指を使って、頬・額・鼻・口周辺・フェイスライン・目の周辺の順に丁寧になじませていきましょう。小鼻や耳の後ろなどは特に塗りムラができやすいため注意してください。

3-3.塗り残しがないようにする

日焼け止めの塗り残しがあると、その部分は紫外線から守られなくなります。特に、ヘアラインや眉間、小鼻や耳、フェイスラインは塗り忘れやすい部位です。塗り残しのないよう意識して日焼け止めを塗りましょう。

体全体でいえば、体の側面や膝、膝裏、手足の甲などが塗り残ししやすい場所です。露出する際には気を付けて日焼け止めを塗ってください。

まとめ

日焼け止めは適切なタイミングで塗り、2~3時間ごとに塗り直しをすることで高い効果を発揮します。また、肌の状態やシーンによって、適切な種類の日焼け止めを選ぶことも大切です。日焼け止めでUVカットするためにも、ムラなく均一に、塗り残しがないよう意識しながら塗りましょう。

ハイフはダウンタイムがほとんどなく、その日にメイクをして帰れる治療です。日中に治療を受けた場合は、施術後に最低限日焼け止めを塗って帰りましょう。

【記事に関する免責事項】

  • ・当記事は未承認医療機器による治療の内容が含まれています。
  • ・記事内で触れている未承認医療機器について、国内に同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

夏のスキンケアはどうする?夏に発生しやすい肌トラブルも紹介

夏は肌トラブルに見舞われやすい季節です。パターン化しやすいスキンケアも、夏に合わせた方法に変えると、肌のコンディションを整えることができます。美肌を保つためには、基本のスキンケアを押さえつつ、夏に適したスペシャルケアも積極的に取り入れましょう。

当記事では、夏に起こりやすい肌トラブルの原因を踏まえた上で、夏に意識したい3つのスキンケアを詳しく解説します。正しいスキンケア方法を押さえて、暑い夏も美しい肌で過ごしましょう。

目次

1.夏のスキンケアは重要!夏に起こりやすい肌トラブルの原因

夏によくある肌トラブルとして、「ベタつき」が挙げられます。本来は脂性肌ではなくても、夏になると肌のベタベタ感が気になるという人は多いでしょう。また、毛穴の開きや黒ずみ、ニキビといった肌トラブルも、冬より夏のほうが目立ちやすい傾向です。

夏の肌トラブルは、肌の乾燥によって引き起こされていることも少なくありません。ここでは、夏の肌トラブルの原因を3つ、詳しく解説します。

1-1.紫外線

紫外線を長時間浴びると、肌の酸化やターンオーバーの乱れが引き起こされ、シワ・シミ・たるみといった肌老化が進みます。紫外線は5月頃から強くなり始め、7・8月がピークとなるので、夏は特に紫外線対策を意識したスキンケアが大切です。

太陽から届く光は、波長の短いものから順に、紫外線・可視光線・赤外線の3種類に分けられます。さらに、紫外線は波長の長さが短い順に、C波、B波、A波に分類されます。紫外線の種類による特徴は、下記の通りです。

UV-Cオゾン層に吸収され、地表に届きにくい。
UV-Bオゾン層に大部分が吸収され、一部が地表に到達する。日焼けの主な原因であり、短時間で皮膚に炎症を起こす。細胞のDNAを傷つけるなど、生物に大きな影響を与える。
UV-A皮膚の奥まで浸透し、シワやたるみの原因になる。UV-Bと比較すると人体への影響力は少ないものの、年間を通して量が多く、日常生活の中で浴びやすい。

出典:気象庁「紫外線とは」

主にシミやソバカスの原因となるUV-Bは、夏になると冬の約5倍もの量が地表に降り注ぐと言われています。また、紫外線は波長が長くなるほど皮膚の奥へ入り込むため、影響力の少ないUV-Aにも注意が必要です。

1-2.冷房

冷房を稼働すると室内が乾燥して肌の水分が奪われ、ハリや弾力を失う原因となります。冷房が効いた部屋で、肌がつっぱる・ゴワゴワすると感じる人は、肌が乾燥していると考えられるでしょう。

冷房で乾燥した肌を守るために、皮脂が過剰に分泌されて、肌がベタベタするケースもあります。肌がベタベタする場合は、表面上は乾燥肌に見えなくても、肌内部が乾燥しているため注意が必要です。
また、冷房によって冷え性が引き起こされると、血液循環が悪くなり、肌荒れや敏感肌が悪化する可能性があります。

1-3.

汗は肌から蒸発することで平温を保つ、体温調節の役割を担います。しかし、汗は蒸発する際に肌の水分も奪うため、汗を拭き取らずに放置すると肌が乾燥状態に陥ります。

また、汗には水分だけでなく、微量ながらナトリウムや塩素といった成分が含まれており、これらは水分が蒸発した後も肌表面に残ります。乾燥してバリア機能が低下した肌に、汗の成分が侵入すると、かゆみやかぶれといった肌トラブルへと発展するケースも少なくありません。特に敏感肌の人は、汗によって肌がかゆくなりやすく、炎症が悪化する可能性もあります。

2.夏に意識したいスキンケア3つ

夏には、基本のスキンケアにプラスして、スペシャルケアを行いましょう。以下では、夏に効果的なケアをご紹介します。

マッサージマッサージは、エアコンによる冷えや乾燥に効果的です。指先で円を描きながら、フェイスラインや目元をやさしくなぞってください。最後は耳元から鎖骨へとリンパを流しましょう。
シートマスク乾燥対策や、肌疲れのリセットに適しています。週1~2回を目安に取り入れましょう。
ビタミンC肌ダメージの修復作用や、美白効果が期待できる成分です。ビタミンCを配合した美容液やサプリメントを取り入れましょう。

夏のスペシャルケアを取り入れると同時に、日頃の肌ケアも見直しましょう。ここでは、夏に意識したいスキンケアを3つ紹介します。

2-1.紫外線ケア

夏のスキンケアでは、紫外線対策が欠かせません。紫外線ケアを怠ると、肌老化や皮膚がんの原因となるほか、皮膚炎やニキビなどの炎症が悪化することもあります。また、紫外線の影響は10年後や20年後の肌へも影響するため、将来のためにも今できる紫外線ケアをしっかりと行いましょう。

日焼け止めを選ぶ際には、SPFとPAについて注目しましょう。SPF・PAの特徴は、下記の通りです。

SPFUV-Bへの防止効果。1~50の数値で示し、値が大きいほど効果が高い。
PAUV-Aへの防止効果。+~++++までの4段階で示され、+が多いほど効果が高い。

屋外でのレジャーでは、紫外線防止効果が高い日焼け止めを使用しましょう。屋外でのレジャーの際は、「飲む日焼止め」と言われているようなサプリメントの併用が効果的です。ジェルタイプやオイルタイプなど、さまざまなテクスチャーの日焼け止めが販売されているので、肌なじみや使い心地に注目して選んでください。

なお、日焼け止めは使用量を守り、ムラなくしっかり塗らなければ、十分な効果は得られません。肌への刺激が気になる場合は、オーガニックや無添加の日焼け止めなど、肌にやさしい製品を選びましょう。

帽子や日傘、アームカバーといったアイテムを活用すれば、紫外線を物理的に遮断することができます。紫外線防止のためには、つばが広い帽子や、UVカットが施された製品を選ぶとよいでしょう。

2-2.正しい洗顔

夏の肌は、汗や皮脂、メイクなどが原因で、汚れが溜まりやすい状態となっています。スキンケアの基本である洗顔を丁寧に行い、肌環境を整えましょう。

洗顔は、朝と夜の2回行い、たっぷりの泡で素早く洗うことがポイントです。下記を参考に、正しい方法で洗顔を行ってください。

1. 35度前後のぬるま湯で顔全体を濡らす。
2.片方の手のひらに洗顔料をとり、少しずつ水を加えて泡立てる。
3.両手全体を使いながら、顎から鼻を洗う。
4.次に、Tゾーンを洗う。鼻筋は円を描くように泡を転がす。
5.最後に頬を洗い、洗い流す前に余分な泡を取り除いておく。
6.ぬるま湯で泡を流す。
7.清潔なタオルで、軽く押さえて水分を拭き取る。

洗顔後は、温めたタオルで約1分ほど顔を包むと、血行促進や毛穴の汚れをオフする効果が期待できます。

2-3.保湿

夏は紫外線や冷房の影響で、肌の水分量が不足しやすいため、十分な保湿ケアが必要です。保湿が行き渡っている肌は透明感があり、皮脂の過剰分泌によるテカリも防ぐことができます。

保湿の基本として、洗顔後は、化粧水→乳液→クリームの順にスキンケアを行います。夏は乳液やクリームの代わりに、さっぱりとした使用感の保湿ジェルを取り入れてもよいでしょう。外出時の乾燥が気になる際には、ミスト化粧水を携帯してこまめに保湿するのも1つの方法です。

夏は、紫外線の影響や冷房によって、肌トラブルが起きやすい季節です。湿度が高くても、肌は乾燥しやすい状態にあります。基本のスキンケアを徹底するとともに、夏に合わせたスペシャルケアを取り入れて、健やかな肌を保ちましょう。

まとめ

夏のアドバンスなスキンケアの1つとして、肌のキメを整え、ブライトニング効果が期待できるハイフ治療も1つの選択肢です。ハイフによって肌のバリア機能が高まれば、夏場もみずみずしく美しい肌を保ちやすくなるでしょう。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

紫外線は何種類ある?UVA・UVBによる影響と対策方法

太陽光線の一種である紫外線には、人間にとってプラスの影響となる側面もありますが、お肌にとっては有害性が高く、負担が大きいものでもあります。紫外線にはいくつか種類があり、種類によって特徴やお肌への影響も異なるため、紫外線の種類について理解した上で対策を講じることが大切です。

当記事では、紫外線の3つの種類とその特徴、種類によって異なるお肌への影響について解説します。種類別の紫外線対策も併せて確認し、紫外線によるお肌へのダメージをなるべく予防しましょう。

目次

1.紫外線は3種類!それぞれの特徴を解説

太陽から発せられる「紫外線(UV;Ultravioret)」は、波長の長さによって下記の3種類に分けられます。

■紫外線の種類
●UVA(Ultravioret A)
●UVB(Ultravioret B)
●UVC(Ultravioret C)

「UVA」「UVB」「UVC」は、それぞれ紫外線が届く範囲やエネルギーの度合いなどが異なります。それでは、それぞれの紫外線の種類にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、「UVA」「UVB」「UVC」の3種類の紫外線について、それぞれの特徴を解説します。

1-1.UVA(ultraviolet A)

UVAは「紫外線A波」「生活紫外線」ともよばれる紫外線の一種です。UVAの波長は315~400nmと紫外線の中で最も長く、大気による吸収もそれほど受けないため、比較的多くの量のUVAが地表に到達します。地表に届く紫外線量の9割程度はUVAと考えてよいでしょう。

UVA自体のエネルギーは比較的小さく、短期的なダメージはそれほど大きくありません。しかし、UVAは地表に届く量が多いため影響を受ける機会が多く、生体へのダメージが少しずつ蓄積されます。中長期的には大きなダメージとなる可能性がある点に注意しましょう。

また、UVAは1年を通して照射量が多く、くもりの日や室内にも届きやすい紫外線でもあります。日常生活においても油断せず、常に対策を考えておく必要があるでしょう。

1-2.UVB(ultraviolet B)

UVBは「紫外線B波」「レジャー紫外線」ともよばれる、波長280~315nmの紫外線です。太陽から発せられるUVBの大部分は、地球の上空(成層圏)に存在するオゾン層で吸収されますが、残りは地表に到達します。この量は、地表に到達する紫外線の約1割に相当します。

UVBは比較的波長の短い紫外線であり、エネルギーも大きいことから、短期間で大きなダメージを人体に与えやすいとされています。地表に到達する量は多くありませんが、特に4~9月は地表に届くUVB量が多くなるため、十分な対策が必要となるでしょう。

1-3.UVC(ultraviolet C)

UVCは「紫外線C波」ともよばれる紫外線の一種です。波長は100~280nmと紫外線の中で最も短く、エネルギーも非常に高い紫外線であるため、殺菌灯などとして利用されることがあります。

太陽から発せられるUVCは非常に強度の高い紫外線であるものの、UVAやUVBとは異なり成層圏のオゾン層で吸収されます。UVCを利用した殺菌灯などに近づかない限りは、太陽光からUVCを人体に受けることはないと考えられます。

ただし、南極付近などの地域では季節によってはオゾン層が薄くなることがあるため、UVCによる影響を受ける危険性があります。旅行などで該当地域に滞在する場合には事前に十分な対策を整えておきましょう。

2.紫外線は種類によってお肌への影響が異なる

紫外線は種類によって波長やエネルギーの大きさなどの特徴があり、お肌への影響も種類によってそれぞれ異なります。美肌を保つためには、紫外線の種類に応じた対策が求められるでしょう。

ここでは、太陽から発せられた紫外線のうち、地表に届いて人体に影響を及ぼす可能性がある「UVA」「UVB」がお肌に与える影響をそれぞれ紹介します。種類によって異なる紫外線の影響をふまえた上で、紫外線対策を考えてみましょう。

2-1.【UVA】しわ・たるみの原因

UVAは、UVBほどお肌に対して短期的な影響を与えません。しかし、表皮よりも奥にある真皮まで到達し、お肌の弾力をキープするために重要な働きを担うコラーゲンやエラスチンなどの物質を破壊する可能性があることには注意が必要です。

真皮に存在するコラーゲンやエラスチンといった物質が破壊されると、お肌の弾力が失われ、重力によってお肌がたるみやすくなります。その結果お肌がたるみ、皮膚が特定の場所に寄りやすくなると、その部分にしわが形成されることも考えられます。

UVAによりお肌のたるみや皮膚のしわが形成されると、実年齢よりも老けた印象になりやすいです。

2-2.【UVB】シミ・赤みの原因

UVBはUVAよりも高いエネルギーをもつ紫外線であり、お肌に対して短期間で大きなダメージを与えることがあります。太陽光を長時間浴びることによってお肌が炎症を起こして赤くなる「サンバーン」や、メラニン色素の沈着「サンタン」の主な原因は、UVBと考えてよいでしょう。

また、UVBはお肌の表面にある細胞の細胞膜やDNAを傷つける作用があります。細胞膜やDNAへの刺激によってメラニン色素の合成を行うメラノサイトが活性化されると、メラニン色素の生成・色素沈着が促進されることがあります。シミやそばかすの原因となる紫外線は、主にUVBであると言えるでしょう。

3.【種類別】紫外線の対策方法

紫外線は、種類によってその特徴や性質、起こる可能性がある肌トラブルの種類が異なります。これと同様に、紫外線の対策方法も種類によって異なることを押さえておきましょう。気になる肌トラブルや季節・天候などに応じて、臨機応変に紫外線対策を講じることが大切です。

紫外線の種類によって適切なUVケアは異なるものの、UVA・UVBともに日焼け止めの使用は必須となります。それぞれの紫外線にベストな日焼け止めは異なりますが、日焼け止めを活用した上で、それぞれの種類の紫外線に対する対策を行いましょう。ここでは、UVA・UVBのそれぞれについて、適切な紫外線のケア方法を紹介します。

3-1.UVA…UVカットのアイテムを使う

UVAは、季節や天候(天気)を問わず1年中地表へ降り注いでいるため、日常的な対策が必要となります。「日焼け止めはPA値の+の数に注目して選ぶ」「UVカット(紫外線カット)効果の高い化粧品を活用する」など、UVカットのアイテムを上手に活用しましょう。

また、屋外ではさらに多くのUVAを受ける可能性があるため、UVカット効果が期待できる帽子や日傘、アームカバーなどでUV対策するのもポイントです。目から入った紫外線はメラニン色素の合成を促すため、サングラスやメガネをかけるなどの対策を行いましょう。目の周りの皮膚も保護できるため、目の周りのたるみやしわの発生も防げます。

UVAは窓ガラスを通過して室内にも届くことにも注意が必要です。UVカット効果が高く透明なUVカットシールを貼ったり、UVカット率が高いカーテンを取りつけたりして、窓ガラス越しに入るUVAの量を減らすための対策を行いましょう。

3-2.UVB…濡れタオルで冷やしたりビタミンを摂取したりする

UVBによる紫外線ダメージを予防するためには、「SPF」の数値に注目して日焼け止めを選ぶことが大切です。ただし、SPF値が高いものは防御効果も高いと言われている一方で、お肌への負担も大きくなる傾向があるとも言われています。使用シーンに合わせて適切な日焼け止めを選びましょう。

UVBを体に受け続けるとお肌が熱くなり、炎症や痛みが発生したりお肌の水分が失われて乾燥したりする恐れがあります。お肌が熱っぽいと感じたら、濡れタオルで冷やすなどしてお肌の状態を落ち着かせましょう。お肌の水分を補給するため、化粧水などでしっかりと保湿することも大切です。

また、必要なビタミンを摂取するなど、体の内側から紫外線ケアを行うことも重要です。紫外線の予防対策として重要なビタミンA、C、Eは以下のような食材に含まれているため、積極的に食事に取り入れましょう。

■ビタミンA、C、Eが豊富な食材

食材の例
ビタミンAにんじん、モロヘイヤ、かぼちゃ、うなぎ、モロヘイヤ など
ビタミンCトマト、ピーマン、ブロッコリー、キウイ、イチゴ など
ビタミンEアーモンド、アボカド、かぼちゃ、うなぎ など

まとめ

紫外線には「UVA」「UVB」「UVC」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。特にUVAはしわ・たるみの原因に、UVBはシミ・赤みの原因になりやすいため注意しましょう。それぞれの特徴をふまえた上で、紫外線への対策を講じることが大切です。

お肌は紫外線の影響を受けやすく、日焼けによってお肌は老化しやすくなります。シミやそばかすだけでなく、たるみの原因になる場合もあるため注意しましょう。たるみには美容医療の一種である「ハイフ」が効果的です。お肌のたるみに悩んでいる人は、ぜひハイフの施術を検討してみましょう。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

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