【医師監修】若々しい肌をめざすリジュビネーションとは?おすすめ施術も解説

リジュビネーションという言葉をあまり聞き慣れない方もいるかもしれません。
「Rejuvenation(リジュビネーション)」とは「若返り」という意味で、美容医療の分野では加齢によって起こる肌質の劣化を食い止める技術や施術のことを指します。
この記事では、リジュビネーションの仕組みや加齢による肌の変化について詳しく解説します。さらに、肌の若々しさを取り戻したいときにおすすめの美容医療施術も紹介します。
年齢を重ねて肌の衰えが気になり始めた方、ハリ・ツヤのある健康的な肌質をめざしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

若々しい肌はどうなっている?

若々しい肌とは、うるおい・ハリ・なめらかさがあり健康的に整っている状態のことです。肌は大きく表皮(浅い層)と真皮(深い層)に分かれていますが、それぞれが具体的にどういう状態だと「整っている」と言えるのか見ていきましょう。

表皮の状態

表皮は、肌の浅い層で目に見える部分です。この表皮の水分と油分がバランスよく整っていると、みずみずしく透明感のある肌になります。そのためには、紫外線や外的刺激から肌を守り、水分が出ていくのを防ぐ「バリア機能」が正常に働いていることが欠かせません。また、メラニンなどの不要な物質が自然と排出され肌の細胞が生まれ変わる「ターンオーバー」が正しい周期で行われることも大切な要素です。

真皮の状態

真皮は、コラーゲンなどの繊維状のタンパク質で構成され、その隙間にヒアルロン酸が水分を抱え込んでいます。真皮が良好な状態だとハリがありなめらかな、若々しい肌になります。この状態には、コラーゲンの生成を担う線維芽細胞の働きが欠かせません。線維芽細胞が刺激を受けコラーゲンの生成が促進されると真皮のボリュームが向上するだけでなく、表皮の細胞分裂や新陳代謝も活発化します。

加齢によって肌はどう変化するのか

年を取れば誰しも肌に様々な変化が現れます。その要因は単に加齢だけなく長年にわたり浴び続けた紫外線ダメージの影響、つまり光老化などの環境的要因も考えられます。
以下では、年齢とともに起こる主な肌の変化と、そのメカニズムを解説します。

しみ

しみは、メラノサイトがメラニン色素を生成し、それが肌に沈着することで起こります。主に紫外線や加齢、ホルモンバランスの変化が原因でメラノサイトが活性化されるとメラニンが過剰につくられます。本来、ターンオーバーでこのメラニンは自然に排出されますが、ターンオーバーが乱れると排出が不十分になり、溜まったメラニンがしみとなって定着します。

しわ

しわは、真皮(肌の深い層)のコラーゲンやエラスチンといった弾力のもととなる成分が減少し、皮膚の支えが弱くなることで起こります。さらに、表情筋の動きで皮膚が繰り返し伸縮することで、徐々に溝が深まります。加齢や外的要因で皮膚の新陳代謝が遅れると、肌が柔軟性を失い、しわが固定化されてしまいます。

たるみ

たるみは、真皮(肌の深い層)のコラーゲンやエラスチンが減少し、弾力とハリが失われることで起こります。また、皮下脂肪が重力に引っ張られ、支えきれなくなった皮膚が下垂します。さらに、加齢によって筋力が低下し、顔の土台である表情筋が弱まることで、肌が支えを失いたるみが進行します。ターンオーバーの遅れも影響し、肌が引き締まりにくくなり、たるみが定着する原因となります。

リジュビネーションができる施術

肌の若返りを目的とした施術は、主に皮膚科や美容皮膚科で受けることができます。
クリニックにより施術の内容が異なるのでホームページなどを参考にして調べてみましょう。インターネットで「リジュビネーション」と検索しても、たくさんの施術が見つかりますよ。

リジュビネーションができる施術は、年齢を重ねた方だけでなく、美肌を目的とした美容医療を試してみたい方や肌質の改善を求める方にもおすすめです。

フラクショナルCO₂レーザー

フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。

  • レーザーを細かく分割して照射

  • 一時的に組織が破壊され肌再生を促進

  • 数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ

創傷治癒反応により、真皮(肌の深い層)を構成するコラーゲンやエラスチンが増生すると肌の弾力が増し、肌のキメが整い、小じわもふっくらと、目立ちにくくなる効果が期待できます。また施術の回数を重ねることで毛穴の開きやニキビ痕なども徐々になめらかに整っていくでしょう。

フラクショナルCO₂レーザーをまだら、または格子状に照射することで熱による肌への負担を抑え、比較的痛みの少ない施術が可能です。照射後の赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。

Qスイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、10億分の1秒という非常に短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊する美容医療の施術です。レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。
到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(肌の浅い層)から真皮(肌の深い層)まで各層に届きます。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 熱エネルギーがメラニン色素を破壊

  • 破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出

さらに、リジュビネーションを目的とした照射方法を搭載する機器もあり、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

Qスイッチレーザーは照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。
照射後はかさぶたができることがありますが、自然に剥がれ落ちるまではテープで保護することが一般的です。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。

ピコ秒レーザー

ピコ秒レーザーは1兆分の1秒という、極端に短い時間でレーザーを照射し、しみの濃淡に関わらず狙ったメラニン色素を音響衝撃波で細かく破壊して体外に排出することで、色素沈着の改善を図る美容医療施術です。衝撃波は強力ですがピンポイントに照射できるので、肌への負担が少ないのが特徴です。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕

  • 粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出

さらに、真皮(皮膚の深い層)にレーザーが届くと、音響衝撃波の影響でコラーゲン産生が促進されるので、皮膚の弾力向上や肌質の改善が期待できるでしょう。

ピコ秒レーザーは照射時間が短いので、痛みや炎症が生じにくいとされています。
ただし、施術後の肌はダメージを受けやすくなっているので、ていねいな保湿と紫外線対策を心がけ、患部をこすったり刺激を与えたりすることは避けて過ごしましょう。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、特殊な光を照射することで、さまざまなお肌のトラブルの改善を期待できる美容医療の施術です。肌の色ムラの原因となるメラニン色素やヘモグロビン色素をIPLの熱で刺激することで、肌のトーンを均一にする効果が見込めます。照射を繰り返すことでくすんだ肌も徐々に明るくなっていくでしょう。

  • IPLの光がメラニン色素を熱で分解

  • メラニン色素はかさぶたのように浮上

  • メラニン色素を老廃物として体外に排出

また、熱エネルギーが線維芽細胞を刺激し、真皮を構成しているコラーゲンやエラスチンの生成を促進して肌のハリや弾力を向上させる効果も期待できます。その結果、キメの乱れや小じわがなど、加齢による肌の変化にも改善をもたらすことができるでしょう。

照射時の痛みには個人差がありますが、輪ゴムで軽く弾かれた程度の痛みで、我慢できないほどの痛みをともなうことは少ないです。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

ニードルRF

ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、肌内部に強力な熱エネルギーを伝える美容医療施術です。

皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • 真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射

  • コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ

ニードルRFは針を刺すため多少の痛みをともないますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみてください。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減するでしょう。

HIFU(ハイフ)

HIFU(ハイフ)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略で、高密度の超音波によって真皮、皮下脂肪、SMAS筋膜などあらゆる皮膚層の狙った部分に熱エネルギーを届けて、たるみの引き締めや脂肪の溶解を図る美容施術です。
「高密度焦点式超音波」という名前の通り、熱を届けたい層に焦点をあてて照射することができるのが特徴です。

  • 皮膚のさまざまな層に超音波をピンポイントに照射

  • 焦点を当てた層に熱エネルギーを生じさせる

  • 照射した層により、コラーゲンやエラスチンの生成、脂肪溶解、筋膜の収縮を引き起こす

HIFU(ハイフ)の熱で変性した部分を修復するために皮膚の創傷治癒反応が働き、真皮層のコラーゲンやエラスチンの生成を促すため肌の弾力やしわ改善などが見込めます。また、照射を繰り返していくと徐々に真皮の密度が高まり、肌のリフトアップやタイトニングにも効果が期待できます。さらに、肌深部の血流が改善することで肌のトーンアップも感じられるでしょう。

皮下脂肪に照射することで、脂肪細胞を溶解します。溶解された脂肪細胞は、血管やリンパ腺を通じて排出され、ボリュームダウンが期待できます。二重あごの改善や、二の腕のタイトニングが可能です。

HIFU(ハイフ)施術は医療行為となっており、クリニックでのみ施術を受けることができます。

HIFU(ハイフ)は正しく照射すれば表皮にダメージを与えることはありませんが、皮膚の内部は高温となるため、痛みを感じる場合があります。感じ方には個人差があり、ピリピリした違和感から神経痛や筋肉痛のような痛みまでさまざまです。
施術後は、熱による影響で軽い赤みや腫れが出ることがまれにあります。ほとんどの場合は数日から数週間で引いていくでしょう。しばらくは肌が乾燥しやすく刺激に敏感なため、保湿ケアはいつもより念入りにして、紫外線対策もしっかりと行ないましょう。

まとめ

肌の老化は誰にでも訪れる自然な現象ですが、放っておくと進行していくだけです。
リジュビネーション施術は加齢によって衰えた肌の機能を高めて、しみ・くすみやハリ、毛穴の開きなど、さまざまな肌トラブルの改善に期待できます。美容医療によるリジュビネーションを上手に取り入れ、いつまでも若々しい肌を保って周りに差をつけましょう!

【医師監修】肌の赤みを薄くしたい方におすすめの施術は?赤みの原因も解説

肌荒れではないのに肌の一部や顔全体が赤くなっているなら、赤ら顔や酒さかもしれません。肌の赤みが目立つとメイクでも隠すのが難しく、本来の肌の色を取り戻したいと考えるのは当然です。本記事では、肌の赤みの種類や原因、そして赤みを薄くする美容医療による施術を解説します。

目次

肌の赤みにも種類がある?

赤ら顔と酒さはどちらも鼻や頬、額などが赤くなる症状です。よく混同されることもありますが、正確には異なるものです。赤ら顔は慢性的な皮膚炎と間違われることもありますが、さまざまな要因が組み合わさってできていて、皮膚科医でも見分けるのが難しく診断に時間がかかることがあります。

赤ら顔

赤ら顔は顔全体に赤みが生じている状態で、肌トラブルがないのに赤みがあるタイプとニキビや皮膚炎などの肌トラブルで赤みができているタイプがあります。一般的に赤ら顔として知られているのは前者で、顔に広がっている毛細血管の拡張による赤みが肌表面から透けて赤く見えている状態です。

酒さ(しゅさ)

酒さは赤ら顔のひとつで、中高年に起こりやすいのが特徴です。酒さの肌は刺激にかなり敏感で、ちょっとしたことでもヒリヒリ感やかゆみを伴うことがあります。顔の中でも、とくに鼻や頬、口の周り、額に多くみられます。
肌の赤みやほてりがあるのに放置していると、毛細血管が広がって赤みが持続するようになり症状が進行していきます。さらに、皮膚炎や二キビではないのに毛穴が赤く盛り上がって膿をもったブツブツができることもあります。

肌の赤みを引き起こす原因

肌の赤みを引き起こす原因は、 おもに3つあります。

皮膚炎

ニキビや皮膚炎があると、炎症によって肌の赤みが起こります。肌には外部からの刺激を防ぐバリア機能がありますが、乾燥などによってうまく働かなくなると、わずかな刺激で炎症を起こしやすくなり赤みがでます。赤みが長く続いているなら慢性的な皮膚炎を起こしている可能性があり、かゆみやザラザラ感も生じているでしょう。

毛細血管の拡張

毛細血管拡張による赤みは、広がった血管に大量の血液が流れ込み、その赤さが皮膚の上から透けて見えている状態です。長期間血管が拡張したまま元に戻らず、 網目状に広がっていることもあります。ほてりを伴う場合には血管拡張の可能性が高く、急激な温度変化や飲酒、運動によって血流が増加すると頬や鼻のあたりが一気に赤くなります。

生まれつきの肌質

肌がもともと薄い方や色白の方は、通常は透けて見えるはずのない毛細血管や血流の赤みが見えやすくなっています。寒暖差や緊張などのちょっとした刺激でも顔が赤くなるという方は、生まれつきの肌質による可能性が高いでしょう。

肌の赤みを悪化させない対処方法

肌の赤みを簡単に改善することは難しいですが、悪化させないようにすることは可能です。日常生活の中でできる対処方法を紹介します。

肌トラブルの治療

皮膚炎やニキビなどが原因で生じている肌の赤みは、医療機関で必要な治療を受けましょう。推奨される治療を受けて赤みが落ちついたら、保湿ケアなどで肌を健康な状態に整えて、再発させないようにしましょう。

生活習慣の見直し

肌トラブルが原因ではない血管性の肌の赤みに対しては、日常生活の中で血管を拡張させる要因が少なくなれば、赤みが薄くなることがあります。
たとえば、アルコールや辛い食べ物を摂取すると血管の拡張や血流増加につながるので避けるのが無難です。また、 紫外線や乾燥、摩擦などの刺激から肌を保護する日焼け止めや保湿ケアアイテムは、なるべく低刺激性のものを選びましょう。

他にも、ストレスやホルモンバランスの乱れも、肌のバリア機能を低下させてニキビや肌荒れを招きかねません。きちんと休息を取りながら生活リズムを崩さないことが大切です。

肌の赤みを薄くするおすすめの美容施術

炎症によって肌に赤みが生じている場合には、皮膚科などで炎症に対する治療を行います。それでも肌の赤みが消えないときには、美容医療の施術を検討してみましょう。美容医療には毛細血管の拡張やニキビによる肌の赤みを抑える施術があります。以下を参考にしてみてください。

ロングパルスダイレーザー

ロングパルスダイレーザーは「色素レーザー」とも呼ばれ、血液中のヘモグロビンへの吸収率が高い施術です。血管腫や血管拡張、赤あざ、ニキビやニキビ痕の赤みなどさまざまな赤みに対して用いられます。
ロングパルスダイレーザーがヘモグロビンに吸収されると熱を発し、その熱で血管が凝固されます。繰り返し施術を受けることで、徐々に血管拡張による赤ら顔や、酒さの赤みが薄くなっていくでしょう。
照射による痛みは冷却機能や麻酔クリームによって抑えられますが、内出血が生じた場合には7〜14日間ほど続くことがあります。赤みや腫れは数日で軽減が見込めます。
照射した部位にかさぶたが生じた時にはテープ保護をする場合があります。数日間は過度な洗顔や患部への摩擦刺激を避け、日焼け止めなどで紫外線対策を続けましょう。

ロングパルスヤグレーザー

ロングパルスヤグレーザーは、波長が長いため、真皮(皮膚の深い層)まで達する高い深達性を持ち、広範囲に熱影響を及ぼす特徴があります。
赤いホクロのような老人性血管腫や血管拡張などに用い、ロングパルスダイレーザーなどでは難しい皮下静脈の治療も期待できる美容医療施術です。1回でも効果を感じやすいですが、複数回施術が必要になる場合もあります。
ピンポイントに高いエネルギーを照射することができるため、周囲の組織への熱影響を抑えた施術が可能です。照射時の痛みは多少ありますが、ヒリヒリ感が続くのは数時間でしょう。照射後は赤みが生じることがあり、反応が強いとかさぶたができる場合があります。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまなお肌のトラブルの改善を期待できる美容医療の施術です。
IPLの光はヘモグロビンに吸収されて、熱影響によって血管が凝固します。その働きが赤ら顔や酒さの改善につながり、さらに赤みのあるニキビ痕を落ち着かせる効果も期待できます。
照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みを伴うことは少ないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

ニードルRF

ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。高周波の熱エネルギーによって炎症を抑えたり、新たな血管を作るのを抑えたりして、赤みを改善する効果が期待できると言われています。
ニードルRFは針を刺すため多少の痛みをともないますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみてください。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減するでしょう。

まとめ

肌の赤みはメイクで隠すことは難しく、悪化させないためにも外的刺激に気をつけながら日常生活を過ごしていくことが求められます。ただし、生活改善やスキンケアの見直しに励んでも赤ら顔や酒さの症状を改善することが難しいケースがあります。
本格的に肌の赤みを薄くしたいなら、しかるべき医療機関にかかり、医師の診断のもと美容医療などの施術を検討してみましょう。

【医師監修】くすみの種類や原因は?くすみを取りたい方におすすめの施術を解説

「洗顔をちゃんとしているのに顔が汚く見える」
「朝はツヤツヤなのに、夕方になるとどんより…」
こんなくすみ肌にお悩みではないですか?
くすみとは、顔全体が本来の明るさよりも暗く見える状態です。
透明感やツヤが失われ、不健康で暗い印象を与えてしまいます。

原因は、さまざまですが、自分のくすみの状態を把握し、それに合った対策を行うことが重要です。
この記事では、くすみの種類や原因、美容医療によるおすすめの施術について解説します。

目次

くすみの種類と原因

くすみの種類はおもに以下の5つです。原因は生活習慣や外的要因など、さまざまなものがあります。

メラニンによるくすみ

紫外線の影響で肌がダメージを受けるとメラニンが過剰に生成され、その蓄積がくすみの原因となります。
また、洗顔やスキンケアで起こる摩擦もメラニン生成を招きやすく、結果として肌全体が茶褐色にくすんだ状態をつくりだす場合があります。

乾燥によるくすみ

肌の乾きがひどいとバリア機能が低下し、それを補うために角質が厚くなります。角質そのものは黒ずんでいるため、くすんで見えるおそれがあります。また、水分不足で毛穴がぽっかり開くと、そこが影になり顔色が悪く見えます。

血行不良によるくすみ

睡眠不足やストレス、運動不足などの影響で血流が滞り血行不良になると、毛細血管が目立つ青みがかったくすみにつながります。冷え性の方も血行が悪くなりやすいため、生活環境の改善も含めて対策を考えましょう。

糖化によるくすみ

食事などで糖分をたくさん摂ると、余分な糖がたんぱく質と結合しAGEs(終末糖化産物)を生成します。このAGEs(終末糖化産物)がコラーゲンを破壊し皮膚の細胞に沈着するため、肌が黄色くくすんだ状態をつくりだします。

角質によるくすみ

加齢やストレスなどでターンオーバーが乱れると、古い角質が肌の表面にとどまるだけでなく、角質はどんどん厚くなります。放っておくと肌はゴワつき透明感が失われ、肌がグレーががった状態になります。

くすみを取りたい方におすすめの施術

くすみは、生活習慣の改善や、スキンケアの見直しによって抑えることが可能ですが、美容医療による施術も有効です。くすみの気になる方は、以下の施術を検討してみてください。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長で高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。

IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。

まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日かけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。

  • IPLの光がメラニン色素を熱で分解

  • メラニン色素はかさぶたのように浮上

  • メラニン色素を老廃物として体外に排出

さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。

ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。
熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感など生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

Qスイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。

レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 熱エネルギーがメラニン色素を破壊

  • 破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出

Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。

短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。
同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。

長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。

さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。

ピコ秒レーザー

ピコ秒レーザーは1兆分の1秒という、極端に短い時間でレーザーを照射し、狙ったメラニン色素を音響衝撃波で細かく破壊して体外に排出することで、しみやあざなどの色素沈着の改善を図る美容医療施術です。ピコ秒レーザーが起こす音響衝撃波は非常に強力ですが、狙った範囲以外にはほとんど影響を与えません。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕

  • 粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出

ピコ秒レーザーは、濃いしみにも薄いしみにもダメージを与えることができます。そのため、表皮(皮膚の浅い部分)のしみやあざはもちろん、真皮(皮膚の深い部分)のADM(後天性メラノサイトーシス)も働きかけ改善を図ることができるでしょう。

また大きな特徴として、メラニン色素の黒や茶色だけでなく青や緑など他の色素にも反応することが挙げられます。その特性は特にタトゥー除去に効果的とされ、アートメイクを薄くする治療にも利用されています。タトゥーやアートメイクの除去には定期的に数回の照射が必要なうえ、痛みをともないますが現時点ではほかのレーザーと比べても効率のよい治療が可能です。

さらに、ピコ秒レーザーが真皮(皮膚の深い層)に届くと、音響衝撃波の影響でコラーゲンが刺激され、コラーゲンなどの産生が促進されるので、皮膚の弾力向上や肌質の改善が期待できるでしょう。

ピコ秒レーザーは照射時間が短いので、痛みや炎症が生じにくいとされています。
ただし、施術後の肌はダメージを受けやすくなっているので、ていねいな保湿と紫外線対策を心がけ、患部をこすったり刺激を与えたりすることは避けて過ごしましょう。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、肌に塗布した薬剤によって皮膚表面の硬い角質の一部を溶かす美容医療施術です。薬剤が皮膚に浸透することで、肌のターンオーバーを整え、新しい皮膚の再生を促進し、ニキビやニキビ痕、毛穴の開きや黒ずみなどを改善する効果が期待できます。
施術後は、肌の赤みやかゆみ、ピリピリした痛みなどが2〜3日程度続く場合があるでしょう。リスク・副作用としては、上記に加え、皮むけや乾燥などが生じるおそれがあります。

エレクトロポレーション

機器が発する電気を利用して皮膚に一時的な小さな穴を開け、有効成分を浸透させる施術です。
イオン化されない物質も導入できるため、有効成分の選択の幅が広いことが特徴です。
例えば、トラネキサム酸やビタミンCを導入させることで、メラニンの影響によるくすみやしみ、肝斑などの改善に効果が期待できます。
針などで皮膚を傷つける施術と比べて、痛みやダウンタイムが少ないのがメリットですが、まれに施術後、ピリピリ感や赤み、かゆみが数日間続く場合があります。

まとめ

くすみは、紫外線や乾燥、血行不良や過剰な糖質摂取などによって起こる場合があります。しかし、スキンケアを徹底したり、生活習慣の改善を試みたりしても解決に至るのが難しいケースがあります。

そんなときは、美容医療による施術を検討してみてはいかがでしょうか。
くすみの改善が期待できる施術を受け、理想の肌を取り戻しましょう。

【医師監修】しみの原因や種類は?しみを取りたい方におすすめの施術を解説


気がついたらできているしみをどうにかしたいと思っても、原因や対処法がわからず困っていないでしょうか。
一度気になり始めると、鏡を見るのが億劫になる方もいるかもしれません。

本記事では、しみの原因や種類、しみを取りたい方におすすめの美容医療による施術を解説します。

美容医療による施術を受け、今まで改善できなかったしみを解消し、キレイな肌を取り戻しましょう。

目次

1.しみができる原因

しみができる原因はおもに以下の3つです。原因を把握し、どう対策していくかを考えましょう。

紫外線

紫外線を浴び続けると、大量のメラニン色素が生成され、しみができやすくなります。また、肌のターンオーバーが正常に機能していない場合、メラニン色素の排出が追いつかなくなりしみができます。

女性ホルモン

女性ホルモンのバランスが崩れると、一時的にメラニン色素の生成が高まり、しみが増える場合があります。
とくに妊娠中や出産後、閉経時(更年期)は、女性ホルモンのバランスが崩れやすいため、対策が必要です。

活性酸素

活性酸素(体内に入って外の物質と反応しやすい状態に変化した酸素)はメラノサイト(メラニンを産生する色素細胞)を刺激するため、過剰にメラニン色素が産生されます。

そのため、しみができる原因になるでしょう。活性酸素が発生する原因は、ストレスや喫煙、紫外線や大気汚染などが挙げられます。

2.しみの種類

しみの種類はさまざまです。ご自分のしみが以下のいずれに該当するか、確認してみてください。

老人性色素斑

老人性色素斑とは、一般的なしみのことで、紫外線による影響により顔・腕・手の甲など、日光によく当たる部分にできる茶色いしみです。
しみができた当初は色が薄いため目立ちませんが、徐々に濃くなって境目がはっきりしていく傾向があります。

肝斑

肝斑とは、目の下から頬骨の高い位置にかけて左右対称にできやすい薄茶色のしみです。女性ホルモンのバランスが乱れたり、日焼けによる紫外線ダメージを受けたりすることでできる場合があります。

そばかす(雀卵斑)

そばかすとは、両頬から鼻背にかけて淡い茶色の小さな斑点が広がるしみです。遺伝によってできるケースが多く、5〜6歳の幼児期から生じることが多いでしょう。
成長とともに増え、思春期に濃くなるものの、それ以降は徐々に薄くなる傾向があります。

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

10代後半〜30代の女性に多く見られるしみです。頬骨〜下まぶたの部分に左右対称性があるしみで褐色や灰色になり、くすんで見える場合があります。原因は遺伝や女性ホルモン、紫外線などが絡み合っていると言われていますが、まだはっきりとわかっていません。

老人性イボ(脂漏性角化症)

20〜30代から出現し、加齢とともに増加する茶色いできものです。原因は、紫外線の影響とされており、2〜20mmぐらいの類円形で少し盛り上がっているのが特徴です。

炎症後色素沈着

さまざまな炎症性疾患(ニキビや火傷、日焼け後、怪我の後)にできるしみです。
軽微なものであれば、時間の経過によって自然に治るとされています。一方で、体質や生活習慣などによっては治癒するのが難しいケースがあります。

3.しみを取りたい方におすすめの施術

しみは、日々の生活習慣の改善やスキンケアなどでは改善が難しいケースがあります。そのため、近年では美容医療による施術を受けることでしみの改善をめざす方が増えています。しみを改善したい方は、以下の施術を検討してみてください。

Q スイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。

レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 熱エネルギーがメラニン色素を破壊

  • 破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出

Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。

短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。
同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。

長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。

さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。

IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。

まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日をかけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。

  • IPLの光がメラニン色素を熱で分解

  • メラニン色素はかさぶたのように浮上

  • メラニン色素を老廃物として体外に排出

さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。

ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。

熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

ピコ秒レーザー

ピコ秒レーザーは1兆分の1秒という、極端に短い時間でレーザーを照射し、狙ったメラニン色素を音響衝撃波で細かく破壊して体外に排出することで、しみやあざなどの色素沈着の改善を図る美容医療施術です。ピコ秒レーザーが起こす音響衝撃波は非常に強力ですが、狙った範囲以外にはほとんど影響を与えません。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕

  • 粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出

ピコ秒レーザーは、濃いしみにも薄いしみにもダメージを与えることができます。そのため、表皮(皮膚の浅い部分)のしみやあざはもちろん、真皮(皮膚の深い部分)のADM(後天性メラノサイトーシス)も働きかけ改善を図ることができるでしょう。

また大きな特徴として、メラニン色素の黒や茶色だけでなく青や緑など他の色素にも反応することが挙げられます。その特性は特にタトゥー除去に効果的とされ、アートメイクを薄くする治療にも利用されています。タトゥーやアートメイクの除去には定期的に数回の照射が必要なうえ、痛みをともないますが現時点ではほかのレーザーと比べても効率のよい治療が可能です。

さらに、ピコ秒レーザーが真皮(皮膚の深い層)に届くと、音響衝撃波の影響でコラーゲンが刺激され、コラーゲンなどの産生が促進されるので、皮膚の弾力向上や肌質の改善が期待できるでしょう。

ピコ秒レーザーは照射時間が短いので、痛みや炎症が生じにくいとされています。
ただし、施術後の肌はダメージを受けやすくなっているので、ていねいな保湿と紫外線対策を心がけ、患部をこすったり刺激を与えたりすることは避けて過ごしましょう。

まとめ

しみは加齢だけでなく、紫外線や女性ホルモンの乱れ、活性酸素などの影響など、さまざまな原因が考えられます。

しみを改善するためには生活習慣の見直しやスキンケアに頼るだけでは難しい場合があります。ご自分のしみに応じた美容医療による施術を受けることをおすすめします。
しみの種類に応じて、適切な施術を受け、気になる箇所を改善していきましょう。

【医師監修】しわの種類と原因は?しわを取りたい方におすすめの施術を解説

年齢を重ねるとともに、しわをコンプレックスに感じる方がいるのではないでしょうか。しかし、原因がわからず、どう対処してよいかわからない方もいるでしょう。

本記事では、しわの種類と原因、おすすめの美容医療による施術を解説します。自分に合った施術を受け、気になるしわの改善をめざしましょう。

目次

1.しわの種類

しわの種類はおもに以下の4つです。ご自分の気になるしわがどの種類に属するかを確認してみましょう。

表情じわ

表情じわとは、筋肉の動きに連動して形成され、表情を作らなくても残っているしわです。笑ったり、怒ったり、顔をしかめたりするときにできるしわを指します。
おもに目元や口元、額や眉間などにできることが多いでしょう。

たるみじわ

たるみじわとは、加齢により肌がたるんでしまうことで生じるしわです。おもに、目の下のくぼみや首の下など、老化による衰えの目立つ箇所に現れやすいとされています。
大きく深いしわ、あるいは指で押し上げるとなくなるしわは、たるみじわに該当します。

ちりめんじわ

ちりめんじわとは、肌の表面に現れる細かいしわです。小じわとも呼ばれています。とくに目元や目尻に現れやすく、若い方の肌にも見られます。
また、ちりめんじわは乾燥しわとも呼ばれ、乾燥や紫外線などが原因となり生じるケースが多いでしょう。

真皮性じわ

真皮性じわとは、しわが真皮層まで達し、V字型に陥没している深いしわです。しわの最終形であり、大じわとも呼ばれています。

額や目の下のくぼみなどに現れ、保湿などのケアをしても元に戻りにくいのが特徴です。肌に小じわが蓄積していき、表情じわが形成されることで、真皮性じわへと進行していきます。

2.しわの原因

しわの原因はおもに以下の4つです。ご自分のしわがなぜ起きているかを確認してみましょう。

紫外線

紫外線は肌を老化させ、しわを作る原因になります。とくに紫外線A波は、真皮(肌の深い層)まで届き肌の弾力のもとになるコラーゲンやエラスチンを破壊します。
また、線維芽細胞(エラスチンやコラーゲンを産生するための細胞)の生産能力が落ちることも、しわの形成につながるでしょう。

加齢

年齢を重ねると、肌のハリを維持するコラーゲンやエラスチンの性質が変わり、細胞を作り出す力が弱くなります。
また、女性の場合は30代から女性ホルモンが徐々に減少していき、皮膚の弾力が失われていきます。そのため、たるんだ皮膚が重なり、深いしわができるでしょう。

乾燥

湿度が低いと、肌表面の水分が蒸発し、乾燥してしわになるケースがあります。とくに表情を作る目元や口元は皮膚が薄くできており、皮脂の分泌が比較的少ないのが特徴です。
そのため、乾燥が進行すると皮膚が剥がれて内側の水分が失われ、しわができやすくなるでしょう。

脂肪の減少

皮膚の深い部分にある皮下脂肪には、皮膚の弾力を維持する役割があります。一方で、無理なダイエットをすると肌を支える脂肪が急激に失われ、しわができる原因になります。

3.しわを取りたい方におすすめの施術

しわは、保湿などのケアを行ってもなかなか元に戻らないものです。そのため、根本的にしわを改善させるためには美容医療による施術が有効です。しわをコンプレックスに感じる方は、以下の施術を検討してみてください。

HIFU(ハイフ)

HIFU(ハイフ)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略で、超音波によって表皮、真皮だけでなく皮下脂肪やSMAS筋膜に熱エネルギーを届け、皮膚のリフトアップを図る美容医療施術です。

「高密度焦点式超音波」という名前の通り、皮膚の深いところまで達する超音波を、高密度に集束させることができるのが特徴です。狙った部分にピンポイントで熱エネルギーを与え、高温で組織を焼灼、収縮させて、たるみを改善する効果が期待できます。

  • 皮膚のさまざまな層に超音波をピンポイントに照射

  • 皮膚の深い部分に熱を集中的に生じさせる

  • コラーゲン線維の収縮やコラーゲンやエラスチン産生の活性化で皮膚の内側から引き締め

また、HIFU(ハイフ)の熱で変性した部分を修復するために皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が働き、コラーゲンやエラスチンが活発に増生されます。その結果、肌の内側から引き締まり、弾力やしわの改善が見込めるでしょう。肌深部の血流が改善することで肌のトーンアップも感じられるでしょう。

HIFU(ハイフ)施術は医療行為となっており、クリニックでのみ施術を受けることができます。

HIFU(ハイフ)は高温が発生するため、どうしても痛みが生じやすい施術です。感じ方には個人差があり、ピリピリした違和感から神経痛や筋肉痛のような痛みまでさまざまです。
施術後は、熱による影響で軽い赤みや腫れが出ることがあります。ほとんどの場合は数日から数週間で引いていくでしょう。しばらくは肌が乾燥しやすく刺激に敏感なため、保湿ケアはいつもより念入りにして、紫外線対策もしっかりと行ないましょう。

ニードルRF

ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。

皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康的な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • 真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射

  • コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ

ニードルRF機器の中には、先端のニードルチップが多彩に備わっているものがあります。特殊なチップを使用することで治療が難しいとされる肝斑にもアプローチします。
そして、穿孔とRF(高周波)の照射に加え、ニードルを通して肌の奥に均等に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムが搭載されているものもあります。肌悩みに合わせた薬剤を選べば、さらに効果を実感しやすくなります。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • マイクロニードルの先からRF(高周波)を照射

  • マイクロニードルの穴から薬剤をデリバリー

ニードルRFは針を刺すため多少の痛みを伴いますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみましょう。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減します。

フラクショナルCO₂レーザー

フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。

  • レーザーを細かく分割して照射

  • 一時的に組織が破壊され肌再生を促進

  • 数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ

コラーゲンは皮膚の真皮(肌の深い層)を構成しています。コラーゲンが増生されると肌の弾力性が増し、肌のキメが整い、毛穴の開きや黒ずみ、小じわが目立ちにくくなる効果が期待できます。さらに、くすみを取り除き、肌のトーンアップも見込めます。そして、施術を重ねることで皮膚の深い部分にもアプローチできるため、クレーター状の深いニキビ痕や肌の凹凸なども徐々になめらかに整っていくでしょう。

フラクショナルCO₂レーザーを照射後、赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。

IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。

まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日をかけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。

  • IPLの光がメラニン色素を熱で分解

  • メラニン色素はかさぶたのように浮上

  • メラニン色素を老廃物として体外に排出

さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。

ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。

熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

Q スイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。

レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 熱エネルギーがメラニン色素を破壊

  • 破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出

Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。

短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。

長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。

さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。

まとめ

しわは、加齢や日々の生活を送るうえで自然と生じてくるものです。また、乾燥や紫外線の影響を受けると、しわが増えるおそれがあります。

美容医療の施術を受けると、加齢や乾燥、たるみによるしわの改善が期待できます。今までコンプレックスに感じていた箇所が気にならなくなり、キレイな肌が実現できるでしょう。
それぞれの施術の特徴を把握し、自分に合った施術を受け、しわの改善を目指しましょう。

【医師監修】毛穴の黒ずみの原因とは?おすすめの施術を解説

「毛穴の黒ずみが気になるけど、原因がわからない」このように悩んでいる方がいるのではないでしょうか。

毛穴の黒ずみを放置すると、ニキビや肌荒れの原因になります。また、毛穴が徐々に広がり、黒ずみが余計に目立ちやすくなることもあるでしょう。

本記事では、毛穴の黒ずみを改善できるおすすめの美容医療による施術を解説します。自分に合った施術を選択し、綺麗な肌を取り戻しましょう。

目次

1.毛穴の黒ずみの原因


毛穴の黒ずみの原因はおもに以下の4つです。それぞれ詳しく解説します。

メラニン色素の沈着

メラニンが過剰に生成されると、肌の毛穴部分がしみのように黒く見えるようになるため、黒ずみの原因になります。

紫外線によるダメージ・皮膚の酸化・スキンケアで肌を強く刺激することにより、毛穴周りの皮膚に炎症が生じ、メラニンが過剰に生成されます。

産毛

頬や小鼻の周りに産毛が生えていると、毛の断面によって毛穴が黒ずんで見えるようになります。特に毛が濃い方の場合、よく見られる原因です。

寿命がきた産毛は、角栓がなければ抜け落ちて毛穴の外へ出ていきます。一方で、角栓が毛穴をふさいでいると、産毛が中に詰まって黒く見えます。

毛穴が開いている状態で光が当たると、影が生じて黒ずんで見えることがあります。おもに頬で生じることがあり、実際には毛穴の中に汚れが溜まっていない場合がほとんどです。
皮脂が多い脂性肌(水分・油分ともに多い肌質)や、保湿がうまくいっていない乾燥肌にも見られることがあります。

角栓の酸化

皮脂が毛穴に溜まることで生じる角栓が徐々に酸化していくと、黒ずみの原因になります。摩擦やターンオーバーの乱れなどにより、毛穴周りの角質が厚くなると、角栓が溜まりやすくなるでしょう。

2.毛穴の黒ずみを改善させる施術

毛穴の黒ずみを改善する手段としてスキンケアを選ぶ方もいますが、根本的な解決を求めるならば美容医療が適しています。その中でも特におすすめの施術を紹介します。

フラクショナルCO₂レーザー

フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。

  • レーザーを細かく分割して照射

  • 一時的に組織が破壊され肌再生を促進

  • 数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ

コラーゲンは皮膚の真皮(肌の深い層)を構成しています。コラーゲンが増生されると肌の弾力性が増し、肌のキメが整い、毛穴の開きや黒ずみ、小じわが目立ちにくくなる効果が期待できます。さらに、くすみを取り除き、肌のトーンアップも見込めます。そして、施術を重ねることで皮膚の深い部分にもアプローチできるため、クレーター状の深いニキビ痕や肌の凹凸なども徐々になめらかに整っていくでしょう。

フラクショナルCO₂レーザーを照射後、赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。

IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。

まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日かけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。

  • IPLの光がメラニン色素を熱で分解

  • メラニン色素はかさぶたのように浮上

  • メラニン色素を老廃物として体外に排出

さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンにも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。

ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。

熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

ニードルRF

ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。

皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • 真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射

  • コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ

ここで、ニードルRFの効果をまとめておきます。まず、コラーゲンやエラスチンが増え、肌が厚みを増すため、キメが整い開いた毛穴や小じわの改善が期待できます。施術を定期的に繰り返すことで、クレーター状のニキビ痕にも対応できるでしょう。

ニキビに対しては、RF(高周波)の熱エネルギーで皮脂腺を焼き、皮脂の分泌が減少することで、新たなニキビの発生を抑制できるでしょう。

そして、穿孔とRF(高周波)の照射に加え、ニードルを通して肌の奥に均等に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムが搭載されているものもあります。肌悩みに合わせた薬剤を選べば、さらに効果を実感しやすくなります。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • マイクロニードルの先からRF(高周波)を照射

  • マイクロニードルの穴から薬剤をデリバリー

ニードルRFは針を刺すため多少の痛みを伴いますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみましょう。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減します。

Q スイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。

レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕

  • 粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出

Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。

短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。

長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥーやアートメイクなどの刺青粒子にも反応するので、皮膚を切開することなく薄くすることができます。

さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。

マイクロニードリング 

マイクロニードリングは、皮膚に針(ニードル)を刺し、真皮(皮膚の深い層)のコラーゲン産生を促進する美容医療施術です。
皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が促進されることで、毛穴の黒ずみの改善や色素沈着の軽減をはじめ、ニキビ痕の改善も期待できます。さらに、肌の弾力やハリ、毛穴の引き締め効果を引き出し、年齢肌の悩み全般に効果が期待できます。
施術直後から数日間は、赤みや腫れ、わずかな出血が発生することがあります。
リスク・副作用としては、上記に加え、感染症やアレルギー反応などが生じる可能性があります。

マッサージピール

マッサージピールはTCA(トリクロロ酢酸)を使用したピーリングです。手で優しく肌をマッサージしながら深部に浸透させることで、肌の奥からハリと質感を高める美容医療施術です。
従来のピーリング剤と違って肌の剥離を起こしにくい薬剤を使用するため、肌への負担を抑えることができます。
肌のターンオーバーが正常化され、キメが整うので毛穴が目立ちにくくなり、黒ずみにも効果が期待できます。また、肌のハリ感がアップし、たるみの改善も図れるでしょう。TCA(トリクロロ酢酸)を使用したピーリングはほかにも、ミラノリピール、ペパーミントピールなどがあります。
施術後は、翌日から数日間は薄い皮むけが起こる場合があります。また、肌の状態によっては、赤みが少し続くおそれがあります。リスク・副作用としては、上記に加え、熱感やかゆみ、色素沈着やひりつきなどが生じる可能性があります。

ウォーターピーリング

ウォーターピーリングは、水の力で毛穴の汚れを吸引、洗い流し、まっさらな肌に整えた後、美容有効成分を導入する美容医療施術です。
強力な水流により、洗顔だけでは落とせない毛穴の汚れや角質を取り除き、毛穴の黒ずみを目立ちにくくする効果が期待できます。リスク・副作用としては、赤み・痛み・乾燥などが生じるおそれがあります。

3.毛穴の黒ずみにつながる悪習慣

何気ない生活習慣によって、知らず知らずのうちに毛穴の黒ずみにつながっているおそれがあります。
以下の悪習慣に該当する方は、毛穴の黒ずみの原因を作っている可能性があるため、注意が必要です。

強い力でクレンジング・洗顔する

クレンジングの際に強い力でゴシゴシと肌を擦ったり洗顔したりすると、刺激が加わり、色素沈着の原因になります。

メイク汚れを丁寧に落とすことは大事ですが、あまり力を入れすぎないことが大切です。

ファンデーションを厚塗りする

毛穴の黒ずみが気になる箇所にファンデーションで厚塗りすると、かえってファンデーションが入り込み、黒ずみが悪化するおそれがあります。

また、クレンジングの手間が増えてメイクが落としきれなくなり、毛穴に汚れが残る原因にもなります。

ファンデーションは何度も塗り重ねるのではなく、毛穴を補正する下地なども利用して薄めに塗るのがおすすめです。

強い力で角栓を押し出す

角栓を圧出する道具を使用したり爪を立てたりして角栓を押し出すと、肌が傷つき、黒ずみの原因になります。

また、毛穴に雑菌が入り、炎症が起こる可能性があります。
角栓は無理に押し出すのではなく美容皮膚科などで負担をかけずに除去してもらいましょう。

吸着力の強いパックを頻回に使用する

角栓を剥がして取り除くタイプのパックを頻繁に使用すると、角栓だけでなく角質まで剥がれてしまうおそれがあります。

場合によっては毛穴が傷つき、黒ずみの原因になります。

まとめ

毛穴の黒ずみは、紫外線によるメラニン色素の沈着や角栓の蓄積・酸化などによって起こります。

また、日々のクレンジングや洗顔などのケアが適切でない場合、毛穴の黒ずみが余計に悪化して目立つ場合があります。
毛穴の黒ずみが起こっている原因を把握し、自分に合った美容医療施術を受け、改善をめざしましょう。

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