乾燥肌のかゆみはなぜ起こる?かゆい時の対処法や日頃のケアも紹介

乾燥肌とは、皮膚の「角質層」の水分量と皮脂量が不足し、肌が乾燥している状態を指します。乾燥肌では肌のバリア機能が低下しており、外部刺激で皮膚トラブルを起こしやすくなっています。そのため、乾燥肌の方の中にはかゆみにお悩みの方もいるでしょう。

この記事では、乾燥肌についての基礎知識を踏まえ、かゆみが起きる原因や、かゆい時の対処法、かゆみの改善を目指す方法までを詳しく解説します。かゆみが起きる原因を知って対策したい方、皮膚を傷つけずにかゆみを鎮めたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.そもそも乾燥肌とは?

乾燥肌とは、肌表面を覆う「角質層」の水分量と皮脂量が不足することにより、肌が乾燥している状態のことです。ドライスキンや乾皮症と呼ばれることもあります。入浴後や洗顔後に肌がつっぱる感じがしたり、肌にかさつきやごわつきを感じたりした時は、乾燥肌を疑いましょう。

特に乾燥しやすい部位は、皮脂の分泌量が少ない頬や目の周り、口周り、ひじ、ひざ、すね、足の裏などです。乾燥した肌はバリア機能が低下し、紫外線や花粉などの外部刺激で皮膚トラブルを起こしやすい状態になっています。

さらに、水分不足により肌がくすんで見えてしまうこともあるため、乾燥肌トラブルが気になる場合は、保湿アイテムを使って早めにスキンケアをすることが大切です。

2.乾燥肌にかゆみが起きる原因

乾燥肌のかゆみが気になる方は、原因を知って適切に乾燥対策をすることで、つらいかゆみを和らげられる可能性があります。生活習慣が原因になっているケースも多く、かゆみを抑えるには、意識的に行動や環境を変えることが重要です。
ここでは、乾燥肌にかゆみが起きる原因を、4つのポイントに分けて解説します。

2-1.肌のバリア機能の低下

かゆみの根本的な原因と言えるのが、乾燥による肌のバリア機能低下です。肌のもっとも外側、皮脂膜の下にある角質層は、肌からの水分蒸発を予防し、外部刺激や異物から肌を守るバリア機能を持っています。

バリア機能が正常に働いている肌では、わずかな肌ストレスや刺激でかゆみが出ることはありません。しかし、乾燥などさまざまな要因でバリア機能が低下していると、小さな刺激でも強いかゆみを感じてしまう場合があります。

またかゆみを感じて肌を掻くと、肌状態が悪化し、余計にかゆみが強くなることもあるため注意が必要です。

2-2.生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れが、肌の乾燥・かゆみにつながることもあります。肌のバリア機能を担う角質層は、ターンオーバーと呼ばれる一定のサイクルで、古い細胞を新しい細胞に入れ替えています。

ターンオーバーは、栄養の偏った食生活や運動不足、睡眠不足といった生活習慣の乱れの影響を受けやすいことが特徴です。ターンオーバーが正常に行われない場合、角質層の古い細胞がうまく入れ替わらず、バリア機能の低下につながります。

特に寝不足や飲酒、喫煙、無理なダイエットなどは、ターンオーバーが乱れる原因になるため注意しましょう。

2-3.入浴方法

入浴方法によっても、かゆみが出やすくなることがあります。特に、41℃以上の熱いお湯に浸かったり、毎日10分以上の長風呂を楽しんだりしている方は要注意です。熱すぎるお湯や長時間の入浴は、肌の水分や皮脂を失いやすく、バリア機能の低下につながります。

ただし、浴槽に浸かること自体は問題ありません。38〜40℃程度のぬるま湯で10分程度入浴すれば、血行がよくなりリラックスできる上、入浴後にスキンケア化粧品が肌に浸透しやすくなります。また、保湿成分入りの入浴剤を使うのも方法の1つです。

2-4.エアコンの風

エアコンの風が肌に直接当たると、乾燥してかゆみや肌トラブルを引き起こしやすくなります。また、風が直接当たっていなくても、エアコンで空気が乾燥した部屋に長時間いると、肌の水分が奪われてしまうことがあります。

エアコンの風による乾燥は、冬場の暖房だけでなく、夏場の冷房でも起こる可能性があるため注意が必要です。

肌の乾燥予防のために、自宅ではエアコンの風量や風向を調節して、風が直接当たらないよう気を配ってみてください。また冬場は、加湿器を併用して湿度を上げるのもよいでしょう。

3.乾燥肌のかゆみが強い時の対処法

肌のかゆみが強い時の主な対処法は、下記の3点です。
・掻かない
・保冷剤や氷で冷やす
・保湿する

かゆい部分を掻くと、バリア機能が低下し、肌がさらに敏感になります。掻くことでますますかゆみを悪化させる悪循環に陥ることもあるため、かゆくても肌を掻かないよう気を付けましょう。

どうしてもかゆくて我慢できない時は、保冷剤や氷、濡らしたタオルなどで冷やすと、かゆみが和らぎやすいです。また、かゆみを根本的に改善するには、毎日スキンケアを行い、肌を保湿することが大切です。

4.乾燥肌のかゆみを改善するには?

乾燥肌のかゆみを緩和するには、日頃からスキンケアをして、生活習慣を整えることが大切です。ここでは、乾燥肌のかゆみを改善する方法を3つ解説しますので、ぜひ参考にしてください。

4-1.スキンケアアイテムで日頃からたっぷり保湿する

乾燥肌のかゆみが気になる時は、化粧水や乳液、ボディクリームなどのスキンケア商品を揃えて、毎日しっかりと肌を保湿してください。

バリア機能の回復効果が期待できるケアアイテムを使ったり、化粧水でパックをしたりするのもよいでしょう。特に入浴後や洗顔後は肌が乾燥しやすいため、早めに保湿する必要があります。

また、スキンケアアイテムは商品のパッケージに書かれている使用量を守り、気になる場所にまんべんなく塗り広げるのがポイントです。使用量が少ないと、効果を十分発揮できず乾燥の原因になることもあるため注意しましょう。

4-2.肌への刺激を減らす

肌への刺激をできるだけ減らせるよう、生活に工夫を取り入れることも重要です。肌に刺激を与える要因には、下記のようなものがあります。
・紫外線
・エアコンの風
・メイク用品
・衣類
・毛髪
・汗

日除け対策や自宅のエアコンの設定調節を行うことで、紫外線やエアコンの風による肌負担を減らせます。肌に合わないメイク用品や雑菌が繁殖したパフ、ブラシなどが肌荒れの原因となることもあるため、心当たりがある方はメイク道具を見直してみましょう。

また、肌に触れる衣類や毛髪、汗が気になる場合は、衣類や髪形を変える、こまめに汗を拭くといった対策を行ってください。

4-3.生活習慣を整える

生活習慣は肌のターンオーバーに影響するため、正常なターンオーバーで角質層のバリア機能を維持するには、生活習慣を整える必要があります。

例として、食事の際は栄養が偏らないようタンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂取することなどが挙げられます。香辛料などの刺激物は、体が温まってかゆみが出やすくなるため、控えましょう。

また、肌のターンオーバーに必要な成長ホルモンを分泌させるために、夜は質のよい睡眠をとることを心掛けてください。寝る前のスマホやテレビは、睡眠習慣の悪化につながるためできるだけ避けましょう。

まとめ

乾燥肌では肌のバリア機能が低下していることが多く、少しの外部刺激によってもかゆみが引き起こされる傾向にあります。かゆみが気になる場合は、入浴方法やエアコンの風などに問題がないか確認するほか、生活習慣の乱れを改善してみましょう。

かゆみが強い時は、皮膚をこすったり爪を立てたりせず、冷やしたり保湿したりすることが大切です。日頃からスキンケアをしっかり行い、肌への刺激を減らすなどして、乾燥肌そのものの改善を目指すとよいでしょう。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

乾燥肌に欠かせない保湿ケアとは?実践のポイントや保湿剤の選び方も

肌の油分・水分が不足して引き起こされる乾燥肌には、保湿ケアが欠かせません。保湿ケアとは、肌に十分な水分を与えた上で、油分でカバーし水分が逃げないようにするスキンケアのことです。乾燥肌にお悩みの方の中には、肌の水分量をアップさせるために、どのような保湿ケアを行えばよいか迷っている方もいるでしょう。

この記事では、乾燥肌や保湿ケアについての基礎知識に加え、保湿力低下の原因・保湿ケアの4つのポイント・乾燥肌向けの保湿ケア用品の選び方などを詳しく解説します。

目次

1.乾燥肌の方必見!保湿ケアとは?

保湿ケアとは、肌に十分な水分を与え、皮膚の角質層の水分を保持するために油分でカバーすることです。ハリのある肌や、透明感のある肌は、多くの水分が含まれています。肌の水分量は、加齢とともに減少します。そのため、美肌を目指すためには、肌に十分なうるおいを与えることが重要です。

また、人間の肌には、肌荒れやくすみなどの肌悩みの原因となる物質の侵入を防ぎ、肌の水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」があります。バリア機能は、ストレスなどのさまざまな要因で崩れてしまいます。バリア機能を回復させ、乾燥肌や肌荒れを防ぐためにも、正しい保湿ケアを知り、毎日のスキンケア方法を見直しましょう。

1-1.紫外線対策を行う

乾燥肌とは、肌の油分と水分が不足し、肌が常に乾燥している状態です。人間の皮膚は3つの層に分けられ、一番外側の層を「表皮」と呼びます。表皮の中でもっとも外側にある「角質層」が十分に保湿されていないと乾燥肌になります。

乾燥肌になると、肌がごわつき、化粧ノリが悪くなったり、白い粉をふいたりなどの症状が現れるのが特徴です。さらに乾燥肌が悪化すると、ピリピリとした痛みを感じたり、かゆみを感じたり、肌がひび割れたりという症状が出ます。


また、乾燥肌の症状は、顔だけでなく、全身に現れます。肘やかかと、膝などは特に乾燥しやすいため注意が必要です。さらに、目の周りや手の甲など、皮脂腺が少ない部位も乾燥しやすいとされています。乾燥が原因で、かゆみが生じたり、角質が厚くなりひび割れてしまったりする前に乾燥予防を行いましょう。

1-2.習慣や環境によって保湿力が低下することも

保湿力は、生活習慣や環境によって低下する場合があります。保湿力が低下する原因の一例は以下の通りです。

保湿力低下の原因
●栄養不足
●飲水量不足
●喫煙
●睡眠不足
●強い摩擦
●乾燥した空気
●紫外線

保湿力が低下する原因の1つである紫外線は、肌のバリア機能を低下させると言われています。バリア機能が低下すると、化粧水などで保湿しても水分を保てなくなります。バリア機能を維持するためには、日傘や日焼け止めを活用しましょう。


上記以外にも、加齢による肌質の変化も保湿力低下を引き起こす原因です。年を重ねると、表皮に含まれる天然のうるおい成分や皮脂が減少し、若い頃と比べると全身を占める水分量も約10%減少するとされています。加齢による皮脂と水分量の変化は、肌のバリア機能を低下させ、肌を乾燥させる原因となり得ます。

2.乾燥肌の保湿ケアのポイント

乾燥肌は、肌が乾燥しやすいため、普通肌の人よりも入念な保湿ケアが必要です。保湿ケアを正しく行うと、皮膚のバリア機能が向上し、肌トラブルがない健康で正常な肌状態になります。

ここでは、乾燥肌ケアのポイントを4つ紹介しますので、乾燥肌対策に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

2-1.洗顔・入浴で肌を清潔にする

保湿ケアをする前に、毎日の洗顔と入浴で余分な皮脂やホコリなどの汚れを落とすことが大切です。顔と身体を洗う際には、3つのポイントを意識してみてください。

●しっかりと泡立てる

洗顔料やボディーソープは、必ず泡立ててから使用しましょう。そのまま使用すると、洗浄力が強く、洗いあがりにつっぱりを感じることがあります。泡立てネットを使用すると、きめ細やかな泡を作り優しく洗浄することが可能です。

●優しく洗う

顔や身体を洗う際には、泡立てた泡を肌の上に滑らせるように優しく洗います。力を入れて擦ると、新しい肌細胞が剥がれ落ち、肌のうるおいを保てなくなることがあるため注意が必要です。

●ぬるま湯ですすぐ

熱すぎるお湯は、肌のバリア機能である皮脂膜を壊す恐れがあります。すすぐ際に使用するお湯は、人肌よりややぬるめの温度にしておきましょう。
また、洗顔後と入浴後には、肌の水分と油分が不足している状態のため、早めにスキンケアを行うことが大切です。柔らかいタオルなどで水気を拭きとり、化粧水や乳液などで保湿ケアを行いましょう。

2-2.化粧水と乳液を正しく使う

化粧水は、肌の水分を補い、きめ細やかな肌にする働きがあります。化粧水を使用すると、乳液の肌なじみが良くなるのがメリットの1つです。乳液は、肌の油分を補充し、うるおいを閉じ込め、乾燥などの外部刺激から肌を守る役割があります。

化粧水と乳液は、コットンまたは手のひらを使って均等に肌に伸ばします。コットンや手の動きは、血流に沿って中心から外側へ、下から上へと丁寧になじませるのがポイントです。 また、化粧水と乳液を使用する際には、化粧水をなじませた後、乳液を重ねるのが一般的です。化粧水でうるおいを与え、乳液でうるおいを閉じ込めるといった流れになります。

2-3.導入液・クリームなどのアイテムを活用する

導入液とは、洗顔後の保湿ケアの際に、最初に使用する美容液です。導入液の美容成分は、固くなった角質層を柔らかくし、化粧水の肌なじみをアップさせる働きがあると言われています。導入液は、適量を手のひらに出し、洗顔後すぐにハンドプレスしながら顔全体になじませて使用します。

フェイスクリームは、乳液よりもオイル成分が多めに含まれているのが特徴です。フェイスクリームは、うるおいを閉じ込め、保湿する役割がありますが、塗りすぎるとベタつきの原因になるため注意が必要です。化粧水、または乳液をなじませた後、乾燥が特に気になる部分にハンドプレスを行いながら浸透させます。

2-4.適切な量・頻度でケアを行う

保湿ケアをする際には、保湿ケア商品の使用方法を守ることが重要です。保湿ケアは、1日2回朝晩に使用するのが効果的とされています。

また、化粧水や乳液に記載がある1回の使用量を守って使用しましょう。化粧水などを多くつけすぎると、肌が吸収しきれなかった化粧水が肌の上に残るときがあります。肌の上に残った化粧水が蒸発する際に、肌になじませた水分と一緒に蒸発するため、肌の乾燥につながります。規定量を使用しても、うるおいが足りないと感じる場合は、種類の違う保湿ケア用品を重ねづけするとよいでしょう。

3.乾燥肌向けの保湿ケア用品の選び方

乾燥肌の方に適した化粧品は、保湿成分が含まれている商品です。保湿成分としてよく知られているのは、ワセリンです。ワセリンは、石油からとれる油脂性の物質で、皮膚に膜を張りうるおいを保ちます。低刺激で、安価で手に入るためスキンケアに取り入れやすいでしょう。その他にも、保湿力を維持するためのバリア機能の働きを助けるセラミドや、アミノ酸を配合した保湿ケア用品も販売されています。

また、肌への刺激が少ない保湿ケア用品を選ぶことも重要です。乾燥肌の方がケア用品を選ぶ際に注意したい成分は、香料です。香料は香りを付けるために利用され、複数の成分が混合しているため、乾燥肌には刺激が強い可能性があります。さらにアルコール配合の商品も注意が必要です。アルコールは、蒸発する際に肌表面の水分も一緒に蒸発するため、肌が乾燥する場合があります。そのため、乾燥肌の人はアルコールフリーのケア化粧品を選ぶことを推奨します。

ケア用品を選ぶ際には、化粧品の成分構成を確認し、まずはトライアルセットなどで自分の肌に合うかどうか確認してから使用しましょう。

まとめ

肌の保湿力は、栄養不足・紫外線によるダメージ・加齢による肌質の変化などが原因で低下すると言われています。肌の水分が失われた状態が続くと、乾燥肌となるため、こまめな保湿ケアが重要となります。

保湿ケアを行う際は、洗顔の仕方や、化粧水・乳液の使用方法など日頃のスキンケアを見直し、適切な量・頻度で手入れすることが大切です。また、乾燥の度合いによっては、導入液やクリームなどのアイテムも活用しましょう。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

口元のシワの原因は?ほうれい線などの種類とそれぞれの改善策を紹介

口元にできるシワには加齢によってできるもののほかに、乾燥・紫外線・肌のハリの低下などにより引き起こされるものがあると言われています。老けた印象となる口元のシワを、改善したい・できないよう対策したい方は多いのではないでしょうか。

この記事では、口元のシワの原因に加え、口元にできるシワの種類とそれぞれの改善策を詳しく紹介します。シワを防ぐための日頃の習慣にも触れるため、シワが気になる方や、シワを防ぎたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.口元にできるシワの原因

顔の中でも特に動きが大きい口元は、たるみやすくシワができやすい場所です。
表皮にできる小ジワと、真皮にできる深いシワの2種類があり、シワの部位によって原因や対策が異なります。シワというと加齢によるものというイメージがありますが、加齢以外にも以下の4つが原因として考えられています。

●乾燥

肌の乾燥は、シワができてしまう大きな原因の1つです。水分をためこむセラミドという物質が減少すると、肌の水分量を保てなくなります。すると、肌がしぼんだような質感となり、ちりめんジワとも呼ばれる細かいシワができてしまいます。乾燥によるシワは、保湿により改善することが多い傾向です。

●表情筋の衰え

筋肉には肌を支える骨組みのような役割があるため、表情筋の衰えも原因の1つです。無表情でいると筋肉が使われずに衰えてしまいます。さらに、顔の筋肉は首や肩ともつながっています。肩こりがある方はそれだけで表情筋が硬くなりやすいため、気を付けましょう。

●肌のハリの低下

肌の奥深くにある真皮では、コラーゲンやエラスチンが網目のように結びついて肌を支えています。しかし、結びつきが弱まると肌を支えきれず、網目がゆるみ、シワの原因となります。水分保持やクッションの役割があるヒアルロン酸の減少も、シワができる原因の1つと言えるでしょう。

●紫外線によるダメージ

コラーゲンやエラスチンは、紫外線によっても破壊されたり、変形したりします。紫外線により真皮がダメージを受けると、深いシワができてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

2.口元のシワの種類と改善につながる対策

一口に口元のシワと言っても、シワのできる場所によって呼び名が異なります。また、表皮にできたか、真皮にできたかというところでも改善のしやすさが違います。

30代、40代となってくると肌全体のトラブルが目立ってきますが、原因を知ることで、口元のシワを予防することも可能です。それぞれのシワに対するケア方法を、以下で解説します。

2-1.ほうれい線

鼻の横から口角にかけて、縦に走る長い線がほうれい線です。表情筋の衰えによって頬の皮下脂肪が支えきれずに重力に負けてしまい、下がることが原因です。もともと頬骨が高い方や脂肪が多い方は、ほうれい線が目立ちやすい傾向があります。

●対策

フェイスラインのたるみや口角の下がりを引き起こし、ほうれい線の原因となっている側頭部の筋肉をほぐしましょう。側頭部とは、耳のちょうど真上にあたる部分です。肩こりや目の疲れのほか、食いしばる癖がある方は特にコリやすい部分です。

五本指を耳の真上に当て、痛気持ちいい程度の力加減で、頭頂部にかけてゆっくりと円を描きながらほぐしましょう。頭皮のコリを解消することでフェイスラインのたるみ防止につながります。

2-2.マリオネットライン

マリオネットラインとは、腹話術で使う人形の口元のように、唇の横からあごにかけてのびる溝のことです。口周りの筋肉が衰え、口角が下がることによってマリオネットラインが出やすくなってしまいます。マリオネットラインが出ると一気に見た目年齢が引きあがった印象となるため、早めに対策をしておきましょう。

●対策

下記のようなエクササイズを行うことがおすすめです。

・空のペットボトルを、「お」の形でくわえて10秒間キープしましょう。歯を使わず唇のみでくわえることで、口周りの口輪筋を鍛えられます。

・姿勢を正し正面を向き、5秒かけてゆっくりと真上を向きます。下唇を突き出し5秒キープし、さらに上唇も突き出し5秒キープしましょう。そのまま、頭をゆっくり左右に傾け、正面に戻します。下あごから首にかけて広がる広頚筋のトレーニングです。

・口角に人差し指と中指を当て、左右に軽く揺らすようにしてマッサージします。少しずつ、マリオネットラインにそって移動させましょう。口角が下がったままの硬い口角下制筋をほぐし、ゆるめることでマリオネットラインの改善が期待できます。

2-3.梅干ジワ

前歯が突出していると、前歯のかみ合わせのズレを直すために下唇を引き上げる必要があります。その影響で、唇からあごにかけてのびるオトガイ筋が常に緊張した状態となっているのが、梅干ジワの原因です。その名の通り、梅干のような模様のシワが特徴です。

●対策

加齢による筋肉の衰えや、表情の癖が原因であれば、口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」の形を繰り返すエクササイズを行うことで改善する可能性があります。

2-4.口の周りの縦ジワ

年齢を重ねると特に出やすいのが、口周りの縦ジワです。口輪筋や上唇挙筋付近の皮膚が加齢とともに薄くなるため、筋肉収縮によるシワが目立ってしまいます。

●対策

口輪筋、上唇挙筋を使えるよう、口を大きくしっかり動かしましょう。また、加齢によって肌のハリや弾力がなくなることでシワが目立ちやすくなるため、美容液やクリームなどでのエイジングケアも効果的です。

2-5.唇のシワ

唇をなめる癖があったり、口呼吸をしていたりすると乾燥し、シワができる原因となってしまいます。また、口紅をつけると荒れてしまう場合は、口紅の成分で炎症反応が起きている可能性があります。

●対策

リップクリームやワセリンなどでこまめに保湿し、常に潤いを保ちましょう。口紅の成分で荒れてしまう場合は、下地やリップクリームで保湿してから口紅を塗れば皮むけが軽減されることもあります。

3.口元のシワを防ぐためには日頃の習慣も重要!

小さなシワでも放置していると癖がつき、やがて深いシワとなってしまうこともあります。また、加齢が原因となることも多いものの、日頃のケアを積み重ねて、小さなシワを予防するのが大切です。

●紫外線対策を徹底する

紫外線を浴びると、コラーゲンやエラスチンが変形・破壊され、肌のバリア機能が弱まることで乾燥につながります。また、紫外線の少ない季節や天気の悪い日も紫外線は存在しており、室内であってもガラスを通過してしまうため、刺激の少ない日焼け止めを毎日塗るのがベストです。また、日差しの強い日は日傘や帽子、UVカット効果のあるサングラス、長袖を着用するなどし、物理的に日光を避けることもポイントです。

●丁寧にスキンケアを行う

肌の乾燥は、シワのほかにもさまざまな肌トラブルを招くため、保湿は欠かさずに行いましょう。スキンケアの際は、顔だけでなくあご下や首まで化粧水やクリームを使い、唇までしっかり保湿することを心がけてください。口周りはデリケートなため、力を入れすぎないようリラックスした状態で優しく行います。

●積極的にエクササイズをする

シワ予防のエクササイズは、気軽にできて簡単なものばかりです。ただし、こり固まった筋肉をほぐして癖を直すためには、継続が大切です。お手洗いのついでや歯磨き後、湯船に浸かっている時など、「すでに習慣となっている、毎日していること」と組み合わせれば習慣化しやすくなります。

継続しても改善が見込めない場合や、毎日続けることが難しい場合は、美容医療に頼るという選択肢もあります。たるみやシワは一度できてしまうと自力で治すことが難しいため、早めの対策が肝心です。

まとめ

口元のシワには、ほうれい線・マリオネットライン・梅干ジワ・口の周りの縦ジワなどの種類があります。それぞれの原因や対策を把握し、エクササイズや保湿などを行うことが大切です。特に、紫外線対策は重要であるため、日焼け止めをしっかり塗り、帽子・サングラスを着用することも欠かさないようにしましょう。

なお、すでにできてしまったシワには医療ハイフが有効です。医療ハイフは高密度焦点式超音波のことで、真皮、脂肪層、SMAS筋膜などのお肌の深層に超音波エネルギーを照射して肌の引き締めや引き上げを行う施術です。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

肌のうるおいを保つには?肌の乾燥対策の方法も紹介

肌のうるおいが不足すると、乾燥が進み、肌の質感が悪化しやすくなります。また、美容の観点だけでなく肌の機能の面でも重要です。肌のうるおいが不足すると、バリア機能が低下し、肌トラブルを誘発する恐れがあります。

この記事では、肌のうるおいの重要性などを踏まえ、うるおい不足のサインやうるおいを保つための6つのポイントを詳しく解説します。うるおいアップにつながる保湿成分についても触れるため、スキンケアアイテムを購入する際は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.肌のうるおいが重要な理由

人間の体の約70%は水でできており、そのうちの約15〜20%の水分は肌に蓄えられていると言われています。肌のうるおいは、美容の観点だけでなく、皮膚の機能面においても重要な要素です。肌の角層の水分量が少ない状態だとバリア機能が低下し、外部からの刺激に弱くなります。その結果、皮膚表面が乾燥したり、くすみやごわつきなどの肌トラブルが発生したりする原因となります。

肌トラブルが起こることによりターンオーバーが乱れ、さらに肌が乾燥してしまうという悪循環に陥ってしまう場合もあるため、乾燥はすべての肌悩みにつながると言えるでしょう。また、肌の水分量は加齢とともに減少してしまうため、若々しい肌を保つためには日々のスキンケアで保湿を行い、乾燥を防ぐことが重要です。

2.肌のうるおい不足のサイン

本来の健康な肌は、みずみずしくしっとりとした状態であることが正常です。しかし、肌のうるおいが不足すると肌の油分と水分量が少なくなり、表皮が乾燥し始めます。肌が乾燥すると、ファンデーションのノリが悪くなったり、洗顔後に肌がつっぱる感じがしたりと、全体的に肌ツヤが失われた状態になります。

さらに乾燥状態が進むと、少しの刺激でもヒリヒリと感じたり、かゆみやひび割れが起きたりなどの症状が出る場合もあるため、適切なケアを行い、乾燥を防ぐことが重要です。また、肌が乾燥していると、肌自身が不足している水分を補おうと油分を過剰に分泌してしまうため、ニキビの原因になってしまうこともあります。

肌の不調は、うるおい不足によるものであることも少なくないため、肌質に変化があった場合は早めに対処しましょう。

3.肌のうるおいを保つためにポイント

肌の乾燥を防ぎ、うるおいを保つためには、季節や環境に合った適切なケアを行うことが重要です。

以下では、肌のうるおいを保つためのポイントについて詳しく解説します。乾燥による肌トラブルに悩んでいる人や、これから本格的に肌のケアを始めたいという人は、ぜひ参考にしてください。

3-1.過剰なクレンジングや洗顔を避ける

肌のうるおいを保つためには、過剰なクレンジングや洗顔を避けましょう。クレンジングや洗顔では、汚れを十分に落とすことに意識が向き、ケアが過剰となってしまいがちです。特に、ゴシゴシと肌をこするようなケアは、必要なうるおいを落とすだけでなく摩擦が起こって肌にダメージを与えてしまいます。

クレンジング剤・洗顔料は適量を使って行います。特に洗顔は、摩擦が起きないように優しく丁寧に、手ではなく泡で肌を洗うことを意識してください。またクレンジング剤は、メイクの濃い日は洗浄力の強いものを選んだり、乾燥が気になる日は乾燥肌向けのものを選んだり、肌の状態に応じて変えるのもよいでしょう。

3-2.保湿のためにスキンケアを行う

洗顔後、何もつけない状態だと肌は急速に乾燥してしまうため、素早くスキンケアを行います。化粧水で水分を補給した後、乳液類を使って油分でふたをし、水分の蒸発を防ぎます。化粧水と乳液類だけではうるおいが足りないと感じる場合は、美容液やナイトクリームを使用しましょう。

保湿剤は適量を守り、肌の負担にならないように優しく丁寧に塗布することが肝心です。目元や口元などのカサつきやすいゾーンは重ね付けをし、塗り残しがないようにしましょう。また、顔だけでなく体も乾燥しやすいため、全身くまなく保湿を行うことが大切です。

3-3.紫外線対策を行う

外出するときの紫外線対策も重要なケアの1つです。紫外線は日が出ている間は常に降り注いでいるため、季節や天気に関係なく毎日対策を行いましょう。日やけ止めクリームをこまめに塗り直したり、帽子や日傘、長袖の服を着たりして日差しを遮断します。また、紫外線は目からも入ると言われているため、サングラスを有効活用しましょう。

3-4.日中のケアを欠かさない

朝晩のスキンケアに加え、日中のこまめなお手入れも肌のうるおいを保つためには欠かせません。日常生活の中には、空調や紫外線、PCのブルーライトといった、肌のうるおいが失われる要因が多くあり、肌トラブルにつながる恐れがあります。そのため、お手洗いに行った際、メイク直しと一緒にケアを行うことを習慣にするとよいでしょう。

具体的には、メイク直しの前にティッシュやあぶらとり紙で皮脂をオフしてから、メイクの上から使える保湿ケアアイテムを使ってうるおいを補給してください。分泌された皮脂を放置すると、メイクの油分が混ざり合って肌がくすんだ印象となります。皮脂をオフすることで、保湿ケアアイテムの肌なじみが良くなり、メイクの仕上がりもよくなります。

3-5.室内の湿度を保つ

室内の湿度を保つことも重要なポイントです。空気の乾燥は、肌の水分の蒸発を促し、うるおいを奪う原因となります。一般的に、湿度が30%以下だと肌が乾燥し始めると言われているため、部屋の湿度を保つために加湿器の使用を推奨します。

また、冬だけでなく夏でもエアコンの使用などで部屋の湿度が低下してしまうことが多いため、季節を問わず乾燥肌対策を心掛けましょう。

3-6.内側からのケアも行う

肌のケアというと、スキンケアなどの肌表面へのアプローチばかりが重視されやすい傾向にあります。一方で、健康的な食事を摂取して体内からうるおいを補給することも欠かせません。

食生活が乱れていると、肌のターンオーバーに影響を及ぼし、肌のうるおいが失われることがあります。特にファストフードなどの栄養バランスの悪い食事は、ビタミンやミネラルが少ないため肌のターンオーバーが乱れやすく、乾燥肌のリスクを高めると言われています。

肌のターンオーバーを正常に戻すには、タンパク質やビタミンAやビタミンB、ミネラルといった肌のうるおいを保つために必要な栄養素を摂取することが重要です。タンパク質は肉や魚、ビタミン群やミネラルは野菜や海藻類などに豊富に含まれているため、日々の食事に積極的に取り入れましょう。

また、全身にうるおいを巡らせるために、水分補給をすることも重要です。喉が渇いた時は、お茶やジュース、コーヒーなどを飲むのではなく、水を飲みましょう。

4.肌のうるおいアップにつながる保湿成分

セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸は肌のうるおいアップにつながる3大保湿成分と言われています。
以下では、それぞれの保湿成分についてそれぞれ詳しく解説します。

●セラミド
セラミドは、肌の角層細胞の隙間を埋めている成分です。保湿力が非常に高く、肌内部の水分蒸発を防ぐだけでなく、紫外線やちりや埃などの雑菌の外部刺激から肌を守るバリア機能もあります。

●コラーゲン
タンパク質の一種で、表皮の下の真皮に存在する成分です。肌にハリを与えるだけでなく、肌表面に膜を作り水分を抱え込む性質も持っています。

●ヒアルロン酸
コラーゲンとともに真皮に存在する成分です。多量の水分を蓄えられる性質を持ち、みずみずしい肌をつくる役割を担います。
スキンケア用品や化粧品を選ぶ際は、上記が含まれているかどうかをチェックするとよいでしょう。

まとめ

肌の表面が乾燥し、化粧のノリが悪くなったり、洗顔後に肌がつっぱる感じがしたりする場合、肌のうるおいが不足している可能性が高いでしょう。乾燥が進むと、ヒリつき・かゆみなどのトラブルが起きる可能性があるため、早めに対処することが大切です。

肌のうるおいを保つためには、クレンジングや洗顔のしすぎに注意し、保湿のためのスキンケアをしっかり行いましょう。また、紫外線対策や室内の乾燥対策も重要です。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

シワがない人の3つの特徴|シワ予防・改善のために心がけたい習慣も!

老けた印象を与える顔のシワをなくしたい・防ぎたいと考える方は多いでしょう。一方で、同じ年代でも、シワがあまりなく、若々しい印象を保っている方を見かけた際に、どのような習慣や共通点があるか気になるのではないでしょうか。

この記事では、シワができにくい人の3つの特徴から、シワができやすい人の5つの特徴、シワ防止・改善のためのアプローチ4選までを紹介します。シワを防ぎ、いきいきとした素肌を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.シワができにくい人の3つの特徴

シワのできやすさには生活習慣や肌質が大きく関係しています。シワができやすい人とできにくい人の違いはどこにあるのでしょう。シワが少なく見た目年齢が若く見える人には、以下の3つの特徴があります。

・肌にハリがある
・健康的な体型をしている
・姿勢がよい

ここからは、シワが少ない人の特徴とシワが少ない理由について詳しく説明します。

1-1.肌にハリがある

シワが少ない人の肌にはハリがあります。ハリのある肌とは、赤ちゃんの肌のような、みずみずしく滑らかな肌のことを指します。乾燥肌になりバリア機能が弱まると、毛穴の開きや赤みなどの肌トラブルを起こす原因になり、肌ツヤが失われます。肌のツヤやハリを保つためには、乾燥対策をしっかり行いバリア機能低下を防ぐことが大切です。乾燥やシミの原因になる紫外線ケアも心がけましょう。

1-2.身体が引き締まっている

痩せすぎず、太りすぎず、健康的な体型をしていることもシワが少ない人の特徴です。顔がふっくらしているとシワは目立ちにくいですが、加齢によってたるんでくることもあります。一方、痩せすぎていると、不健康で老けている印象を与えやすくなります。

また、体重の大幅な増減を経験すると皮膚が伸びて元に戻らず、シワやほうれい線の原因になることもあります。適度な運動と正しい食習慣を心がけ、自分の体に合った体重をキープすることが大切です。

1-3.姿勢がよい

シワが少なく若々しい印象の人は、姿勢がよいことが多い傾向があります。姿勢が悪いと、見た目の印象が老けて見えるだけでなく、顔まわりの血行が悪くなりシワの原因になります。特に、スマホやパソコンを長時間しているとなりやすい「巻き肩」の姿勢は注意が必要です。首が前に出る巻き肩の状態では、耳下から首に向かう胸鎖乳突筋が緊張して硬くなり、血流やリンパ液の流れが悪くなります。

また、スマホを見ていると伏し目がちになることが多いので、目を開けるときに使う眼瞼挙筋が弱くなります。その結果、額をあげてまぶたを開けるようになり、額にシワができやすくなります。

2.シワができやすい人の5つの特徴

シワができにくい人がいる一方で、シワができやすい人もいます。シワができやすくなるNG習慣は主に以下の5つです。

・肌が乾燥している
・喫煙している
・暴飲暴食をすることがある
・不規則な生活をしている
・表情に癖がある

肌質や体質による個人差もありますが、適切なスキンケアやエクササイズ、生活習慣の見直しによって改善できる可能性があります。ここからは、シワができやすくなる原因について説明します。

2-1.肌が乾燥している

皮膚の一番上にある角質層には、肌に水分を蓄える保湿機能と肌を保護するバリア機能が備わっています。乾燥により、角質層の保湿機能が低下すると肌の水分が蒸発し水分不足になります。乾いた土がひび割れるのと同じように、肌も水分不足になるとハリが失われシワができてしまいます。乾燥が進行しシワが角質層よりも奥の真皮層に到達してしまうと、シワが肌に深く刻まれるため対処が難しくなります。

2-2.喫煙習慣がある

喫煙は健康だけでなく美容にも悪影響があることは医学的に証明されています。タバコが美容に与える影響には以下のようなものがあります。

・血管が収縮し血行の悪い顔になる
・老化の原因になる活性酸素が発生する
・コラーゲンやエラスチンの生産量が減る
・ビタミンCが不足し、シミやシワが増加する
・タールの影響で肌が黒ずむ、歯が黄ばむ

喫煙者の肌トラブルには、シワやシミ、くすみの他にニキビが治りにくいなども挙げられています。

2-3.暴飲暴食をすることがある

暴飲暴食は胃腸へ負担がかかるうえに、肌トラブルの原因になります。脂肪や糖質を多く摂りすぎると皮脂の分泌が活発になり、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルを引き起こします。また、アルコールを分解するためには水分が必要であるため、お酒の飲みすぎは乾燥の原因にもなると言われています。

2-4.不規則な生活を送っている

不規則な生活で睡眠不足やストレスが多くなると、肌状態に悪影響を及ぼします。睡眠不足は目の下のクマなど見た目の変化だけではなく、新陳代謝(ターンオーバー)を妨げます。ストレスも同様に、肌の新陳代謝を乱す要因です。新陳代謝が乱れると、肌のバリア機能が低下し、肌荒れやシワができやすくなります。

2-5.表情に癖がある

無意識にしてしまう表情の癖も、シワができやすくなる要因になるので注意が必要です。表情ジワができやすい部位は以下の通りです。

・目を見開くとできる、額の横ジワ
・笑ったときにできる、目尻の笑いジワ
・目を細めるとできる、眉間の縦ジワ
・笑うと顎にできる、梅干しのようなシワ

また、スマホを見る時間が長くうつむき姿勢が多い、同じ方向ばかり向いて寝ている場合も重力によって頬がたるみ、ほうれい線が目立つ傾向にあります。

3.シワを防ぐ・改善にアプローチするための4つの習慣

シワを防ぎ改善するためには、シワの少ない人の習慣を見習い取り入れることが大切です。肌質やライフスタイルには個人差があり、取り入れるのが難しい場合もあるものの、日々の習慣を見直すことで健康的でシワのできにくい体質に近づくことができます。シワ改善にアプローチするために見直すべき習慣は以下の4つです。

・保湿ケア
・紫外線対策
・規則正しい生活/食事
・エクササイズ

ここからは、シワ改善に効果的な習慣について詳しく説明します。

3-1.保湿ケア

乾燥によってできる乾燥ジワは、皮膚の表面に細かいちりめん状となって出てきますが、しっかり保湿することで、改善が期待できます。乾燥予防には、セラミドやヒアルロン酸など保湿効果が高いと言われている成分を含む化粧水などの使用がおすすめです。また、年齢を感じさせやすい目もとや口もとは、専用のスキンケア用品を使用した手入れが大切です。

3-2.紫外線対策

紫外線のUVA波は、肌の奥の真皮層にまで到達し、ハリや潤いを保っているコラーゲンやエラスチンなどの組織を破壊します。真皮層に届いた紫外線ダメージは、シワを深く刻むため、自力での改善が難しくなります。

季節を問わず日焼け止めを塗り、肌のバリア機能を保つために保湿ケアも怠らないようにしましょう。また、効果が高い日焼け止めは肌への負担も大きいため、状況に合わせて使い分けることも大切です。

3-3.規則正しい生活

栄養バランスのよい食事は、シワの予防対策には欠かせません。以下の成分を多く含む食材を積極的に摂りましょう。

・牛すじなどコラーゲンを多く含む食品
・ひじきやレバーなど鉄分を含む食品
・ビタミンCが豊富な果物や野菜
・魚に含まれるオメガ3脂肪酸
・大豆製品に多いイソフラボン

便秘は肌荒れの原因になるため、発酵食品を食べて腸内環境を整えることが大切です。また、肌の再生は寝ている間に行われるため、質のよい睡眠を心がけましょう。

3-4.エクササイズ

表情筋の衰えは、たるみやほうれい線の原因になります。顔のエクササイズは手軽にできるものが多いため、日々の習慣に取り入れることがおすすめです。

例えば、口を大きく開けて、「あ・い・う・え・お」と発声する、固いものやガムをよく噛むだけでも表情筋を鍛えられます。また、表情筋は首や背中の筋肉ともつながっているため、僧帽筋のマッサージやストレッチもたるみやほうれい線予防に効果的です。

まとめ

シワが目立たない人は肌にハリがあり、健康的な体型で良い姿勢であることが多い傾向です。一方で、しわができやすい人の多くには、肌の乾燥・喫煙・不規則な生活・表情の癖などの特徴や習慣が見られます。シワの防止や改善を目指したい方は、保湿ケア・紫外線対策・規則正しい生活に加え、表情筋を鍛えるエクササイズなども行いましょう。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

真皮シワとは?シワができる原因やシワ予防につながる習慣も紹介!

年齢を重ねると目立ち始める深いシワに悩む方は少なくありません。真皮シワは加齢により減少する成分以外に、表情のクセでも発生します。真皮シワの発生や悪化を防ぐためには、原因と原因に応じた対処法を知ることが大切です。

当記事では、真皮シワの原因やその他シワの種類について紹介します。真皮シワの予防につながる習慣や、すでにできた真皮シワを目立たなくする効果が期待できる成分についてもまとめているので、深いシワの原因や予防法を知りたい方はぜひご一読ください。

目次

1.真皮シワとは?

真皮シワとは、真皮まで達した深いシワのことです。ほうれい線やまぶたの下・額のシワなど、広い場所にできやすく、シワと同時にたるみが生じることもあります。真皮シワはくっきりとした深いシワのため、一度できたシワを元に戻すことは困難です。

真皮シワが生じる大きな原因は、加齢に伴う真皮内部のコラーゲンやエラスチンなどの減少です。そのため、20代の若いうちはあまり見られません。真皮シワは、40代、50代の方に多い悩みと言えます。

1-1.真皮シワの原因

肌組織は、表皮・真皮・皮下組織に分かれています。肌の表層にある表皮の役割は、異物の侵入や内部にある水分の蒸散を防ぎ、肌を保護することです。肌組織の大部分を占める真皮は、肌を支える役割があります。

真皮はコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などから成ります。エラスチンによって結びつけられたコラーゲンが網目状に張り巡らされ、網目の隙間には水分をたっぷり含んだヒアルロン酸が存在する状態です。

コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸は年齢を重ねるうちに次第に減少・変性します。皮膚の大部分を占める真皮が衰えると、肌はハリを保てません。ハリが失われた肌は、浅いシワがついても元の状態に戻らなくなり、やがて深くくぼんで固定化し真皮シワとなります。

1-2.真皮シワ以外のシワの種類

顔にできるシワには、真皮シワ以外にも以下のような種類があります。

乾燥シワ肌の水分が失われたときに肌表面にできる薄い線状のシワで、目元や口元などに現れやすいです。シワが細かいため「ちりめんじわ」「小じわ」などと呼ばれることもあります。乾燥によってできた浅いシワのため、丁寧な保湿ケアを続ければ目立たなくすることは可能です。乾燥シワを放置しているとシワが固定し、深いシワにつながるため注意が必要です。
表情ジワ表情のクセにより、皮膚が強く折りたたまれてできるシワで、笑ったときに目尻に現れるシワや眉をひそめたときにできる眉間のシワが代表例です。表情を浮かべたときにできる一時的なシワですが、加齢により肌から柔軟性が失われると元に戻りにくくなり、定着する恐れがあるため、早い段階での対処が必要となります。
ほうれい線・目の下のたるみジワ皮膚がたるんだことで起こる深いシワです。たるみは加齢や紫外線ダメージにより、顔の筋力が衰えたりコラーゲンやエラスチンが減少・劣化することで起こります。代表例は、ほうれい線や目の下のたるみジワが挙げられます。

シワの種類と特徴を見極め、それぞれのタイプに合わせたお手入れをすることが重要です。

2.真皮シワの予防につながる習慣

真皮シワは、表皮を越えて真皮層まで達した深いシワです。コラーゲンやエラスチンなど肌内部の成分の減少や劣化が関係しているため、一度できてしまうと元に戻すことは容易ではありません。そのため、日頃から予防を意識したケアをすることが大切です。

ここでは、真皮シワの予防につながる習慣を紹介します。

2-1.保湿をする

まずは、スキンケアの基本である保湿ケアを徹底しましょう。朝の洗顔後やお風呂上りは、特に肌が乾燥しやすい状態です。化粧水や乳液、美容液、フェイスクリームなどの基礎化粧品で肌に十分な潤いを与えましょう。

真皮シワの予防を意識するなら、ケアアイテムに含まれる成分にも注目してください。保湿効果が高い成分やエイジングケア成分、線維芽細胞を活性化する成分を含む商品を選ぶとよいでしょう。線維芽細胞とは、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった真皮の成分を生成する細胞です。

2-2.UVケアを行う

真皮シワができる原因は加齢だけではありません。紫外線も大きく影響しています。紫外線を浴びると波長の長いUV-Aが肌の奥まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊します。

真皮シワの予防には、紫外線対策が欠かせません。季節を問わず日焼け止めを塗り、外出時には帽子や日傘を使用して紫外線による肌ダメージを防ぎましょう。UV-Aは窓ガラスを通過するため、室内にいても日焼け止めを塗ることがポイントです。

2-3.摩擦を避ける

洗顔後にごしごしと顔を拭いたり強い力でマッサージしたりなど、肌に摩擦を起こすことは肌トラブルの原因です。

真皮で肌を支えるコラーゲン繊維は、年を重ねるごとに柔軟性を失っていきます。強いマッサージなどで肌に大きな負担を与えると、コラーゲン繊維が損傷しかねません。コラーゲン繊維の損傷はたるみを招き真皮シワの原因につながるため、洗顔やケアの際は摩擦を避け、優しく触れましょう。

2-4.食生活に注意する

肌や身体は食べた物に含まれる成分から作られます。毎日の食事には、良質な動物性たんぱく質を豊富に含む肉・魚・卵、栄養豊かな大豆製品、ビタミンやミネラルを多く含む野菜・きのこをバランスよく取り入れましょう。

たんぱく質は体内でアミノ酸に分解され、肌や髪、筋肉を作る材料になります。コラーゲン繊維を生成する際にも欠かせません。大豆には、植物性たんぱく質の他、女性ホルモンと類似の働きをすると言われているイソフラボンも含まれています。

ビタミンやミネラルは、肌の調子を整えたりコラーゲンの合成をサポートしたりする働きがあります。体内ではほとんど生成できないため、食事から摂ることが不可欠です。

3.真皮シワを目立たなくする効果が期待できる成分

化粧品に含まれる成分が浸透するのは表皮の角層までのため、真皮への影響はほとんど期待できません。一方で、医薬部外品(薬用化粧品)の中には、真皮シワを目立たなくする作用が認められた成分が配合されているものがあります。日々の保湿ケアに加えることで、真皮シワの緩和が期待できるでしょう。

厚生労働省より認可を受けている3つの有効成分として、以下の3つがあります。

ナイアシンアミド肌の表層にある角層の状態を整え、コラーゲンやセラミドの産生を促します。コラーゲンやセラミドで肌のハリにアプローチすることで、シワを目立ちにくくすることが可能です。気になる部分を中心に丁寧になじませ、良好な角層を目指します。顔全体のケアに使える点が特徴です。
純粋レチノール肌のターンオーバーを促し、真皮の再構築をサポートする働きがあります。ヒアルロン酸の産生を促すことで、肌が保持する水分量を増やす働きも期待されます。純粋レチノールは、気になる部分への集中ケアに適しています。
ニールワン真皮成分を分解してダメージを与え、シワを作る酵素・好中球エラスターゼを発見し働きを抑制する成分として生み出された成分です。真皮成分の分解を抑え、シワが生成されるのを防ぐ効果が期待できます。純粋レチノールと同様に、気になる部分へ集中的に使いたい場合に適しています。

3-1.美容医療でシワを目立たなくできる場合も

有効成分が配合された美容液を使ったケアを行うことで、シワを目立たなくする効果を期待することはできます。しかし、自分で行うケアには限界があり、真皮にいたる深いシワを和らげることは難しいケースがほとんどです。

たとえば高密度焦点式超音波(ハイフ)は、皮膚表面より深い皮下組織にアプローチするもので、たるみに用いられることもあります。

まとめ

真皮シワは深いシワのため、一度できると元に戻すことができません。真皮シワは乾燥や表情のクセの悪化が主な原因です。自身のシワの原因を知り適切なケアを実施することで、真皮シワの悪化を防ぐことは可能です。保湿ケアやUVケア、食生活の見直しなどで、真皮シワを目立ちにくくする効果を期待できます。

できてしまったシワには、高密度焦点式超音波(ハイフ)が有効です。高密度焦点式超音波は皮下組織にアプローチすることでシワやたるみの緩和を目指す方法です。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

乾燥肌はシワができやすい?原因や深いシワの予防につながる対策も!

肌にはタイプがあり、乾燥肌・敏感肌・混合肌などがあります。乾燥肌の方は肌の水分が不足している状態のためシワができやすい傾向です。乾燥ジワにも種類があり、それぞれ特徴があります。

当記事では、乾燥肌の方にシワができやすい理由、肌が乾燥する原因を解説します。また乾燥肌向けにシワ対策の方法を5つ紹介しますので、乾燥肌ですでにできたシワに悩んでいる方や、乾燥ジワを予防したい方は、ぜひ当記事をお読みください。

目次

1.乾燥肌だとシワができやすい理由

肌は表皮、真皮、皮下組織から構成されており、表皮は角層(角質層)・顆粒層・有棘層・基底層の4つの層に分かれています。層の中で肌の水分量を保持する重要な役割を担っているのが、表層にある角層です。

十分に潤った肌は角層細胞がセラミドでつなぎとめられ、肌理(キメ)が整っています。しかし、肌の潤いが減り乾燥すると角層細胞が整いにくくなり、肌理が乱れます。その結果できるのが、肌表面の細かなシワです。

乾燥した肌は水分を保持することが難しく、ケアせずに放置していると浅い小ジワが深い大ジワ(真皮シワ)へと変わりやすい状態になります。

もともと皮膚の潤いが不足しがちな乾燥肌の場合、シワに悩まされるケースは少なくありません。日ごろから丁寧に保湿ケアをして、肌に足りない水分と蒸散を防ぐための油分を補う必要があります。

1-1.乾燥ジワ以外のシワの種類

顔にできるシワにはいくつか種類があり、主に表皮ジワ(乾燥ジワ)・真皮シワ・表情ジワの3つがあります。真皮シワと表情ジワの特徴は以下の通りです。

真皮シワ表皮の下にある真皮層に到達した深いシワを指します。真皮はエラスチンがつないだコラーゲン繊維が網の目状に張り巡らされ、隙間をヒアルロン酸が埋めている状態です。加齢や紫外線ダメージによって真皮に含まれる成分が減少・変性し、肌が支えられなくなると真皮シワにつながります。
表情ジワ笑ったときに現れる目尻のシワや、眉を寄せたときにできる眉間の深い縦ジワなど、特定の表情やクセによってできるシワを指します。表情ジワは一時的なシワですが、肌の柔軟性が失われると元に戻りにくくなり、そのまま定着することもあります。

1-2.混合肌や敏感肌の場合も注意が必要!

肌トラブルは、乾燥肌の方にだけ起こるものではありません。混合肌や敏感肌の方も皮膚の乾燥やトラブルによる悪影響を受けやすいため、注意が必要です。 肌質の特徴とケアのポイントは以下の通りです。

混合肌

特徴・皮脂の分泌量が多い一方で、乾燥している部分もある
・額と鼻筋は皮脂でべたつきやすく、ほほやあごはかさつきやすい
・乾燥しやすい部分に表皮ジワができやすい
ケアするときのポイント・皮脂の分泌量が多い部分は、オイルではなくクリームやジェルでケアする
・乾燥しがちな部位は保湿効果の高い美容液などを使う
・肌状態に応じてケアの方法を分ける

敏感肌

特徴・外部刺激に弱く、刺激が弱めの物質に対しても赤みや痒みなどの反応を起こしやすい
・肌のバリア機能が低下しているため乾燥しやすく、表皮ジワができやすい
ケアするときのポイント・肌をお手入れする際はアルコールが配合された基礎化粧品は避ける
・ケアやマッサージの際は、肌に負担をかけないように意識する

2.そもそも肌が乾燥する原因は?

肌が乾燥する主な原因としては、以下の4つが挙げられます。原因別に肌にどのような影響を及ぼすかを知っておくと、乾燥を予防することが可能です。

原因影響
空気の乾燥空気中に含まれる水分量が少なくなると、肌から水分が奪われ乾燥しやすくなります。冬の屋外の他、長時間エアコンの効いた部屋にいる場合も乾燥が進むため注意が必要です。
紫外線によるダメージ紫外線を浴びると肌が炎症を起こし、肌理が乱れる原因になります。乱れた肌理の隙間から水分が蒸発しやすくなり、その結果、肌の乾燥が進みます。
スキンケアの問題日々のスキンケア方法が誤っている場合も乾燥しやすくなる原因です。たとえばお湯で洗顔している場合、必要な皮脂まで落としてしまい、水分を保持しにくくなります。肌をゴシゴシとこすって洗顔すると、バリア機能が低下して乾燥しやすくなります。
生活習慣の乱れ慢性的な睡眠不足や運動不足、過度の飲酒など、生活習慣が乱れていると一定周期で肌が生まれ変わるターンオーバーのリズムが狂いやすくなります。するとバリア機能が低下し、水分の保持が難しくなり乾燥につながります。

3.【乾燥肌向け】シワ対策の方法5つ

表情ジワは浅いシワのため、適切に保湿すれば目立たなくすることはできます。とはいえ、乾燥肌の方は保湿しても長く潤いを保てないこともあるでしょう。乾燥した状態が長く続くと、表情ジワが深く刻まれて真皮シワにいたる恐れがあるため注意が必要です。

特に乾燥肌の方は、日ごろから特に入念にケアすることが大切です。ここでは、乾燥肌の方に向けて、シワの対策方法を5つ紹介します。

3-1.肌質に合ったスキンケアを行う

スキンケアアイテムは、肌質に合った商品を選びましょう。乾燥肌の場合、クレンジングはクリームタイプが適しています。オイルタイプのクレンジングは水分保持に必要な顔の皮脂まで落とす恐れがあります。

また、洗顔の際は力を入れてこすらないようにしましょう。洗顔料をよく泡立て、泡を転がすようにして汚れを落とします。泡を流すときは、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。 水分は清潔なタオルでそっと吸い取ります。洗顔後は、すぐに保湿力の高い基礎化粧品でケアをすることがポイントです。

3-2.UV対策を徹底する

紫外線は美肌の大敵です。日常生活で飛外線を無防備に浴びていると、シワ以外にもシミやくすみ、肌荒れなどを招きます。そのため、特に肌トラブルのリスクが高い乾燥肌は、入念なUV対策を実施することが大切です。

紫外線は一年を通して降り注いでいるため、季節を問わずUV対策する必要があります。日ごろから日焼け止めはムラなく塗り、外出時は日傘や帽子も併せて使用するとよいでしょう。紫外線は目からも入るため、UVカット効果のあるサングラスや眼鏡をかけるのがポイントです。

化粧下地やファンデーションなどのアイテムは、UVカット効果のあるものを選ぶとよいでしょう。

3-3.水分をしっかりとる

肌の乾燥を防ぐためには、体内の水分量を増やすことも必要です。体内の水分が不足していると、肌へ水分が回らず乾燥を招く恐れがあります。

水分不足を防ぐには、こまめに水分補給をしましょう。水分補給を目的とする場合、水や麦茶、ルイボスティーなどが望ましいです。

利尿作用のある紅茶やコーヒーは、排尿を促すため体内の水分量がより減ってしまう恐れがあります。アルコールも分解時に多くの水分を必要とするため、水分補給には適しません。

3-4.室内の乾燥対策を行う

冬は気温が低いため空気中に含まれる水分量が低く、大気が乾燥する季節です。外の冷たい空気にさらされると、肌の水分はどんどん奪われます。

暖房の効いた暖かい部屋も同じで、空気が乾燥した状態です。室内に加湿器を設置したり水を入れた器を置いたりして、意識的に加湿しましょう。湿度は40~60%が適切といわれています。

出典:東京都福祉保健局「健康・快適居住環境の指針」

また、湿度が高い夏も注意が必要です。夏は汗をかきやすく、水分が失われると皮脂も落ちやすくなります。皮脂が減ると肌の水分の蒸散が防ぎにくくなり、乾燥が進みます。 冬の暖かい部屋と同様、冷房の効いた部屋も乾燥しているため、室内の乾燥対策が欠かせません。

3-5.食生活に気をつける

肌は、毎日の食事で摂取した栄養から作られます。肌が乾燥しやすい方や肌の調子が悪い方は、日々のスキンケアに加えて食生活にも注意しましょう。

基本は、さまざまな食材から身体に必要なたんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル・食物繊維の6つをバランスよく摂取することです。その上で、腸内環境を整えるヨーグルトやチーズ、納豆などの発酵食品を意識的に摂取するとよいでしょう。腸内環境を正常化すれば、ターンオーバーのリズムが整いやすくなります。

まとめ

乾燥肌とは肌の水分が失われた状態の肌を指します。肌の乾燥が進むとシワができやすくなり、ケアを怠るとシワが定着して真皮シワとなります。

乾燥肌の方は、肌質に合ったスキンケアやUV対策、水分や栄養素をバランスよくとることが大切です。室内の乾燥も肌の水分が失われる原因になるため、加湿器などで室内の湿度を保ちましょう。

目立つシワに悩んでいる方は、美容医療によってシワを目立たなくできる可能性があります。できてしまったシワにはハイフ(高密度焦点式超音波)も有効です。

【記事に関する免責事項】
・当記事は未承認医療機器による治療の内容が含まれています。
・記事内で触れている未承認医療機器について、国内に同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
・ハイフ治療の副作用・リスク:感染、熱傷、神経麻痺、色素沈着、毛包炎、紅斑
・治療の効果や痛みの感じ方には個人差があります。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

綺麗な肌にする方法6選!肌の状態を知るサインやスキンケアのコツも

綺麗な肌にする方法は多種多様です。肌の状態やトラブルの原因を把握した上で、適切な対策をとりましょう。正しい方法・手順で肌をお手入れすることで、美肌を目指すことは可能です。肌質などによっては、美容医療も選択肢の1つです。

当記事では、綺麗な肌の特徴と肌の状態を知るサインをご紹介します。また、肌を綺麗にする方法として、スキンケアと習慣のそれぞれで6つ取り上げ、解説します。綺麗な肌を目指している人はご一読ください。

目次

1.綺麗な肌とは?どんな特徴があるの?

綺麗な肌が持っている主な特徴として、以下の4点が挙げられます。

・潤いがある

綺麗な肌は、肌表面の角層にセラミドや皮脂膜などの保湿因子がたっぷりと存在していて潤いがあります。潤いがある肌とは、角層が水分を十分に含んでいる状態のことです。潤いがある肌は指で触ったときに柔らかく、しっとりとしています。

・ハリツヤがある

ハリツヤがある肌とは、指で触れたときに肌が押し返してくるようなハリ感と、見た目にきらめくようなツヤ感がある状態のことです。ハリツヤがある肌はシワや皮膚のたるみが目立ちません。ハリ感は表皮の奥にある真皮部分の状態、ツヤ感は表皮部分の状態が良好であることを示しています。

・きめが細かい

肌の表面は、「皮溝」と呼ばれる溝と、皮溝で囲まれた「皮丘」と呼ばれる膨らんだ部分で構成されています。きめが細かい肌とは、皮溝と皮丘の形が綺麗に整った状態のことです。きめが細かい肌は皮膚のターンオーバーが正常に行われていて、指で触れたときになめらかな質感があります。

・血色がいい

血色がいい肌とは、肌の下を巡る血液の色がうっすらと見える状態のことです。血液は細胞組織に酸素や栄養を運ぶ働きがあり、血色のよさは肌のコンディションが良好である証と言えます。血液の巡りは新陳代謝にもかかわりがあり、美容を考えるときに重要なポイントです。

2.【スキンケア編】肌を綺麗にする方法

綺麗な肌を目指すためには、お手入れの基本としてスキンケアを行うことが重要です。スキンケアは間違った方法で行うと肌に負担をかけるため、正しいやり方でスキンケアを行いましょう。また、スキンケア用品は肌の悩みに応じた商品を使用することが大切です。

以下では、スキンケアの正しいやり方とポイント、肌質に合ったスキンケア用品のタイプを紹介します。

2-1.クレンジングでメイク汚れをしっかり落とす

日中のメイクを夜間や就寝中もそのままにしていると、肌に大きな負担がかかります。帰宅後はクレンジング剤を使ってメイク汚れをしっかり落としましょう。

クレンジングのポイントは、なるべく肌に負担をかけずにメイクを浮き上がらせることです。クレンジング剤は1分程度を目安として肌になじませてから、指の腹で丁寧にメイクを落とします。

クレンジング剤はメイクを落とす力が強い順に、オイルタイプ・バームタイプ・ジェルタイプ・クリームタイプ・ミルクタイプの5種類が存在します。メイクを落とす力が強い商品は、肌への負担も大きい点に注意してください。

濃いメイクをする人やオイリー肌の人はオイルタイプやバームタイプ、敏感肌の人はクリームタイプやミルクタイプのクレンジング剤を使用するとよいでしょう。

2-2.ぬるま湯と弾力のある泡で優しく肌を洗う

クレンジング後や普段の洗顔をする際は、ぬるま湯を使いましょう。
熱いお湯で洗顔をすると皮脂が必要以上に落ちて、肌の乾燥を招きます。ぬるま湯で肌を温めて、毛穴を広げて汚れを落としやすくすることがポイントです。

また、洗顔料はしっかりと泡立てて、泡で顔を洗いましょう。指や手のひらでゴシゴシと顔を洗うと肌への刺激となります。皮脂の溜まりやすいおでこ・鼻のTゾーンと、角質の溜まりやすい頬・口周り・あごのUゾーンを意識して、弾力のある泡で優しく肌を洗ってください。洗顔後は肌にタオルを軽く当てて水気を取ります。

2-3.高保湿の化粧水・乳液で肌へ十分に水分を与える

洗顔後の肌は皮脂が落ちていて、とても乾燥しやすい状態です。高保湿の化粧水・乳液で肌へ十分に水分を与えましょう。

まずは化粧水を手やコットンに取り、顔のパーツごとに分けて塗ります。指で顔の中側から外側へと優しく伸ばし、最後に手のひら全体でハンドプレスして肌に浸透させましょう。次に乳液を適量手に取り、手のひらで軽く温めてからパーツごとに分けて塗ります。目元・頬・口周りなどの乾燥しやすい部位は優先的に乳液を塗ることがポイントです。

化粧水は柔軟化粧水・収れん化粧水・ふきとり化粧水の3種類があります。肌の保湿を目的としている場合は柔軟化粧水を選びましょう。

3.【習慣編】肌を綺麗にする方法

基本のスキンケアで肌を整える以外に、毎日の生活習慣を見直すことも綺麗な肌に近づくための重要な一歩です。綺麗な肌に導く習慣としては、「紫外線対策」「良質な食事・睡眠」「適度な運動」などが挙げられます。

最後に、肌を綺麗にする3つの習慣について、具体的にどのようなことを行えばよいかを解説します。

3-1.紫外線対策をする

紫外線は肌荒れ・しみ・くすみといった肌トラブルの原因となります。肌を綺麗に保つためには紫外線対策を行いましょう。

紫外線は夏の屋外に多いというイメージが持たれていますが、実際には1年を通して紫外線は降り注いでいます。紫外線は窓からも入ってくるため、季節・天候や屋内外を問わず、こまめな紫外線対策が重要です。

紫外線対策としては、日焼け止めの利用や、UVカット仕様の日傘・帽子・長袖の着用が挙げられます。日焼け止めはなるべく肌への負担が少ない商品を選び、外出時は衣服で覆われていない肌にムラなく塗りましょう。紫外線対策をしっかりと行うことで、紫外線による肌への悪影響を抑えられます。

3-2.良質な食事・睡眠をとる

栄養バランスの偏りや睡眠不足は肌の健康状態を低下させ、肌荒れやニキビの原因となります。良質な食事・睡眠をとり、肌トラブルがない肌を目指しましょう。

良質な食事とは、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂取できる食事です。炭水化物・脂質はダイエットの大敵として避ける人が多いものの、全く摂取しない食生活も肌にはよくありません。炭水化物は脳や身体を動かすエネルギーであり、脂質はバリア機能の役割を果たす皮脂分泌に欠かせない栄養素です。栄養の過剰な摂取や制限をせずに、バランスのよい食事をとりましょう。

良質な睡眠をとるためには、入浴は38℃程度のお湯に浸かり、夕食は就寝する2~3時間前までに済ませます。パソコンやスマホのブルーライトは睡眠の質を低下させるため、就寝前にはパソコンやスマホの画面を見ないようにしましょう。

3-3.適度に運動・ストレッチをする

肌を綺麗にするためには適度な運動・ストレッチをすることも大切です。運度・ストレッチをすると身体が温まり、ストレスの発散もできます。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が効果的です。軽い運動であれば筋肉痛になりにくく、毎日の習慣として行いやすいでしょう。

ストレッチは、反動を使わない静的ストレッチが有効です。深呼吸をしながら肩や腕、足の筋肉をゆっくりと伸ばし、そのままの姿勢を10~30秒保ちます。筋肉を限界まで伸ばす必要はなく、自分が気持ちいいと感じる程度のストレッチを行うだけでかまいません。

仕事や家事で毎日忙しい人も、身体への負担が少ない運動・ストレッチをぜひ習慣化してはいかがでしょうか。

まとめ

肌を綺麗にする方法としては、基本のスキンケアに加えたスペシャルケアと、良質な睡眠・食事や適度な運動、紫外線対策といった習慣づけが挙げられます。美肌を目指すのであれば過剰なケアはせず、正しい洗顔やスキンケア、肌への刺激を抑える習慣を理解し、身につけましょう。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

エイジングケアとは?代表的な方法や効果的に行うポイントも

エイジングケアとは、加齢による肌の衰えを化粧品や生活習慣の改善などにより補うことや、事前に防ぐことなどを指します。エイジングケアを始めるタイミングに決まりはなく、肌の変化が気になり始めた時が適切です。

この記事では、エイジングケアの意味や必要性に加え、エイジングケアの6つの基本的な方法、効果が期待できる美容医療の種類などを解説します。年齢が気になり始めた方、以前より肌の調子が悪くなり悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.エイジングケアとは?

エイジングケアとは、「エイジング(加齢)」による肌の変化に応じた「ケア(お手入れ)」をすることです。加齢によって分泌量や生成力が減少する成分を、化粧品などで外部から補ったり、生活習慣の改善などで内部から強化したりします。また紫外線や乾燥といった、肌老化や肌トラブルを招く原因を可能な限り取り除く努力も、エイジングケアの1つです。

ここでは、エイジングケアに関して知っておきたい情報を3つ紹介します。

1-1.加齢により肌はどうなる?

まずは、年を重ねると肌にどのような変化が生じる恐れがあるかを把握しておきましょう。個人の体質や生活習慣などによっても差はあるものの、おおむね下記のような変化が起きる可能性が高くなります。

【加齢による肌の変化の例】
●代謝が落ちて古い角質が溜まりやすくなる
●ハリや弾力を作り出すコラーゲンの生成量が減少する
●保湿力を高めるヒアルロン酸の分泌量が減少する
●バリア機能が落ちて外部からの影響を受けやすくなる

1-2.エイジングケアを始めるタイミングは?

エイジングケアを検討する際は、年齢ではなくそのときの肌状態に合わせて、自分自身に必要なケアを見極めることが大切です。一般的には、20代の中ごろになると少しずつ肌の衰えを示す「エイジングサイン」が表れやすくなります。

【エイジングサインの例】
●肌が乾燥しやすくなる
●夕方になると肌がくすむ
●シミ・そばかすが目立ちだす
●目元・口元に小じわが生じる
●肌のふっくら感が減る
●毛穴が縦に伸びる
●口角が下がり気味になる
●ほうれい線がくっきり見えてくる
●ファンデーションのノリが悪くなる
●化粧が崩れやすくなる

肌の状態に少しでも変化が出たと感じたら、エイジングケアの始めどきと言ってよいでしょう。

1-3.若い頃と同じケアでは不十分なことが多い

10代~20代前半の頃は、「軽い肌荒れなら時間が経てば治る」「乳液やクリームがなくても大丈夫」という経験がある人もいるでしょう。しかし年齢を重ねるとともに身体の代謝は低下し、肌細胞の保水力や皮脂の分泌量も減少するケースが一般的です。

若い頃と同じケアでは、肌ダメージの修復が遅れたり水分量・油分量が不足したりして一気に老化が進みかねません。スキンケアは年齢に応じた方法・アイテムを選ぶことが大切です。

2.エイジングケアの基本

「肌の変化が気になるから、早めにエイジングケアを取り入れたい」と考えても、何から手をつければよいか分からない人もいるでしょう。エイジングケアは思い出した時にやるのではなく、基本を押さえた上で習慣的に行うことが大切です。

ここでは、エイジングケアの基本を解説します。

2-1.正しいスキンケアを行う

正しいスキンケアの継続は、エイジングケアに欠かせません。スキンケアを行う際は、できる限り肌に刺激を与えないことと手順を省略しないことを意識しましょう。

【正しいスキンケアのポイント】
●「肌の変化が気になるから、早めにエイジングケアを取り入れたい」と考えても、何から手をつければよいか分からない人もいるでしょう。エイジングケアは思い出した時にやるのではなく、基本を押さえた上で習慣的に行うことが大切です。
●メイクをした日は必ずクレンジングを行う
●洗い流せるタイプのクレンジングを使う
●洗顔料は8分立て程度に泡立てたっぷり使う
●すすぎは32~34℃のぬるま湯を使う
●化粧水などはハンドプレスで優しくなじませる
●化粧水や乳液などはできるだけライン使いする
●化粧品はメーカーの推奨する量以上を使う

2-2.内側からのケアを行う

肌は日々の食事からできています。正しいスキンケアを継続していても、肌が必要とする栄養素が補充できなければ望む効果は得られないでしょう。肌の若々しさを保つためには、食生活に気をつけて身体の内側からケアすることも大切です。

【内側からのケアする際のポイント】
●栄養バランスのよい食事を心がける
●抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eを多く含む食べものを摂る
●コラーゲンを作り出すたんぱく質を摂る
●のどに渇きを感じる前に十分な水を飲む
●サプリメントも活用する
●添加物や油を摂りすぎないよう気をつける
●過度な飲酒・喫煙は避ける

2-3.紫外線対策を行う

紫外線はメラニンの生成を促してシミやくすみを招き、肌のハリ成分を傷つけることでシワやたるみを引き起こす原因となります。紫外線は太陽光が当たる場所であればどこでも影響があると考えてよいため、常に対策を怠らないことが大切です。

【紫外線対策のポイント】
●季節や天候、屋内外に関わりなく一年中対策する
●日焼け止めは数時間おきに塗り直す
●UVカット効果のある化粧品や服を選ぶ
●日傘なども活用する

2-4.睡眠をよく取る

傷ついた肌の修復やターンオーバーの正常化に必要な成長ホルモンは睡眠中、特に入眠後90程度経過し深い眠りが訪れた時に多く分泌されると言われています。若々しく美しい肌の維持や実現を目指すなら、良質な睡眠が欠かせません。

【良質な睡眠のポイント】
●快適に眠れる空間を整える
●身体にあった寝具や寝間着を使用する
●生活のリズムを整える
●睡眠時間を一定に保つ
●睡眠時間は6時間以上確保する
●寝る1.5時間程度前に、39~40℃のお湯へ10~15分浸かる

2-5.肌の悩みに合わせたアイテムを使う

エイジングケアでは、アイテム選びも重要です。肌の乾燥対策には保湿ケア成分、くすみやごわつきには角質ケア成分といったように、改善したい悩みに対応したエイジングケア成分が配合されたアイテムを選びましょう。

肌悩みの種類効果が期待できる構成成分の例
乾燥・キメの粗さ●セラミド
●ヒアルロン酸
●コラーゲン
●植物エキス
シミ・くすみ・黒ずみ●ビタミンC誘導体
●プラセンタエキス
●アルブチン
●トラネキサム酸
シワ・たるみ・ほうれい線●レチノール
●ナイアシンアミド
●ビタミンC誘導体
●ペプチド

また、化粧水や乳液といった通常のケアにブースターオイルや美容液を加えたり、フェイスパックなどのスペシャルケアをプラスしたりする方法もおすすめです。

2-6.適度な運動を行う

若々しく見える肌を目指すためには、顔だけでなく全身を若々しく健康に保つことが望ましいと言われています。日々の生活に適度な運動を取り入れ継続することで、身体の血流を改善し代謝を高める効果や、ストレスを解消する効果が期待できるでしょう。

【運動のポイント】
●軽く息が上がる程度の運動を継続する
●運動中の紫外線対策は徹底する
●排気ガスの少ないところで行う
●下半身の筋肉を意識して鍛える

まとめ

年齢を重ねると、肌の保水力や皮脂の分泌量が少なくなったり、身体の代謝が低下したりするため、以前よりも肌の調子を保つことが難しくなります。若いころと同じを続けるのではなく、年齢や肌の状態に合わせたエイジングケアを行うことが大切です。

エイジングケアの基本は、基本的なスキンケアを正しく行う他、食事など内側からのケアや紫外線への対策などが挙げられます。


この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

乾燥対策はなぜ必要?肌の乾燥対策や見落としがちなポイントも紹介

空気の乾燥は肌から潤いを奪ってしまうため、日頃から正しいスキンケアをして乾燥対策をとることは大切です。スキンケア方法だけでなく、食生活や生活習慣を見直したり、紫外線を防いだりすることで効率よく乾燥対策ができます。

当記事では、乾燥対策をとる必要性をはじめ乾燥による肌トラブルについて詳しく解説します。スキンケア方法や紫外線対策、体の内側からも肌の調子を整え、乾燥対策がしたいという人はぜひご一読ください。

目次

1.乾燥対策はなぜ必要?

空気の乾燥は、以下のような影響を体に及ぼす可能性があります。

・ドライアイになる
・風邪/インフルエンザなど感染リスクが高まる
・体内の水分が奪われ脱水症状になる
・肌が乾燥する
・かゆみや炎症など肌トラブルが起きやすくなる

ここでは、乾燥と肌トラブルの関係を解説します。

1-1.乾燥による肌トラブルも

乾燥は、肌トラブルを引き起こす原因の1つです。表皮の最も外側にある「角層」は外部刺激から肌を守っていますが、潤いが不足すると細胞のきめが乱れてバリア機能が低下します。

バリア機能が低下した肌はホコリ・菌など外部からの刺激に弱くなり、肌荒れや湿疹、ニキビなどが生じやすくなります。また、潤いが不足するとツヤ・はりが少なくなり、シワやたるみ、パサつき、メイクのりの悪さにもつながるでしょう。

肌が乾燥する理由は、空気の乾燥だけではありません。乾燥肌を招く要因は以下も挙げられます。

・紫外線ダメージ

紫外線は肌に炎症を与え、角質層の潤いを保つ力を弱くします。水分が少ないと細胞間に隙間ができ、内部まで紫外線が侵入しやすくなるため、さらに乾燥が進むでしょう。

・誤ったスキンケア方法

普段のスキンケア方法が、肌の潤いに必要な油分を奪うことがあります。バリア機能には一定の皮脂が欠かせないため、落としすぎには注意が必要です。また洗顔時の強い摩擦も、バリア機能にダメージを与える要因になります。

・加齢

年齢とともに肌の水分量は下がっていきます。水分を保つ役割のある天然保湿因子やセラミドが減少するため、肌の潤いをキープしにくくなるでしょう。皮脂の分泌も少なくなり、足りない分をスキンローションで補う必要があります。

2.肌の乾燥対策の方法

乾燥肌の悩みを解決するには、ハンドクリームやボディークリームでケアするだけでなく、肌が乾燥する原因を防ぐことも重要です。具体的には紫外線を防いだり、スキンケア方法を見直したり、少しの心がけでできる方法があります。

ここでは、肌の乾燥を防ぐ4つの対処法を紹介します。

2-1.部屋の乾燥を防ぐ

部屋が乾燥していると肌表面の水分が奪われるため、湿度計をこまめにチェックし、湿度を50%以上に保つよう、必要に応じて加湿器で調整すると良いでしょう。

部屋の広さに合った加湿器なら、部屋全体を加湿できて快適に過ごせます。オフィスデスクやベッドサイドに卓上サイズを置くのもよいでしょう。アロマオイルを垂らせる加湿器もあり、香りを楽しみながら乾燥対策ができます。

加湿器以外にも、以下のような部屋の湿度を上げる方法があります。
・洗濯物を室内干しする
・お湯を張ったコップを置く
・濡れたタオルをかける
・ストーブなど燃焼で暖める暖房器具を使う
・観葉植物を置く

洗濯物やバスタオルなど濡れたものを干すと、徐々に水分が蒸発し部屋の湿度が保たれます。ただし部分的に加湿しすぎると、湿気で結露やカビが発生するおそれがあるため注意してください。

冬場はガスストーブや石油ストーブを使用すると、燃焼時に発生する水蒸気で部屋が適度に加湿されます。ただし火災に注意し、こまめな換気が必要です。

また、植物には夏を中心に葉から水分を蒸散する働きがあります。蒸散から得られる湿度は加湿器と比べるとわずかではありますが、観葉植物を置くことで湿度管理に気を配るようになり、乾燥対策への意識が高まるでしょう。

2-2.紫外線を防ぐ

帽子や日傘、日焼け止めで肌に与える紫外線ダメージを減らすことが大切です。紫外線は一年中降り注いでいるため、季節を問わず紫外線対策を行う必要があります。

日焼け止めには効果を表す数値があり、日常生活ではSPF20~30が適しています。 屋外で過ごす時間が長いならSPF30~50・PA++++以上がよいでしょう。乾燥により肌が敏感になっている場合は、肌に刺激となる成分の少ない商品を選んでください。保湿成分入りなら、紫外線を防ぎながら乾燥ケアも行えます。

2-3.スキンケア方法を見直す

乾燥の原因となるスキンケア方法は以下が挙げられます。
・洗顔を1日に何回も行う
・ゴシゴシとこすって顔を洗う
・洗浄力の強い洗顔料を使う
・パチパチと化粧水・乳液をたたき込む
・洗顔後すぐにスキンケアをしない

過度な洗顔は必要な皮脂膜まで落とし、肌の水分保持力が低下します。また、基礎化粧品をつける際に肌を強くこすったりたたいたりして刺激を与えるのもよくありません。

見直しが必要な人は、下記の注意点を意識してスキンケアをしましょう。

メイク落としはクリームやミルクタイプを選ぶ
クリームやミルククレンジングを使用すると、潤いを保ちながらメイクを落とせます。オイルタイプは油分を落とす力が強く、必要な皮脂も取り除くため、乾燥肌には向いていません。
低刺激の洗顔料で優しく洗顔する。
洗顔料は皮脂対策用のさっぱりタイプを避け、乾燥肌・敏感肌向けの商品を選びましょう。洗顔は、多くても朝と夜の2回までにして、たっぷりの泡で優しく洗います。
優しく丁寧なスキンケアを心がける
洗顔後は肌が乾燥しやすいため、すぐにスキンケアが必要です。こすらず、手のひらで包み込むように優しく化粧水・乳液をなじませます。乾燥が特に気になる場合は、ホットタオルで毛穴を開かせてからスキンケアをすると、肌になじみやすくなります。

乾燥肌の人は、低刺激タイプや保湿力を高める美容成分の入ったアイテムで手入れすることが大切です。

ただし品質がよくても成分が合わないことがあるため、トライアルセットで肌に合うか試すとよいでしょう。

2-4.食生活・生活習慣を見直す

潤った肌を保つには、健康的な食生活と生活習慣が欠かせません。必要な栄養素を含んだバランスのよい食事を心がけましょう。たんぱく質やビタミンB群、ビタミンA、ビタミンC、などは肌の調子を整える働きがあり、乾燥によるダメージの修復が期待できます。

以下は乾燥対策によい栄養素と摂取できる食べ物の例です。

栄養素働き多く含まれる食材
タンパク質皮膚の細胞をつくる卵、肉、大豆、乳製品など
ビタミンA肌の保湿力を高めるにんじん、ほうれん草、レバーなど
ビタミンB群
ビタミンE
亜鉛
ターンオーバーを整える【ビタミンB群】
納豆、マグロなど
【ビタミンE】
アーモンド、大豆、パプリカなど
【亜鉛】
牡蠣、カニなど
ビタミンCコラーゲンの生成ブロッコリー・キウイ・イチゴなど

また、生活習慣を見直してよい睡眠を取りましょう。十分な睡眠時間は新陳代謝を高め、皮膚の細胞を新しくするターンオーバー周期を整えます。入浴は就寝1~2時間前までに済ませ、就寝前にはテレビやスマホの閲覧を避けるなど、よりよい睡眠への環境づくりも大切です。

3.肌の乾燥対策で見落としがちなポイント

乾燥対策で見落としやすいのが、空調による乾燥です。冷房は室内の水分を外に出して部屋を冷やすため、部屋の乾燥を引き起こします。ジメジメと暑い時期は室内の乾燥に気が付きにくく、意識して対策を取る必要があるでしょう。

冬の場合は、エアコンで室温を上げると空気はより多くの水分を含むことが可能である一方、加湿機能がないと全体の水分量は上がりません。飽和水蒸気量が多いのに実際の水分量が少ないと、相対湿度が下がり肌から水分が奪われやすい環境になります。エアコンで部屋を暖める際は必ず加湿も行い、乾燥を予防しましょう。

また、入浴時も乾燥に陥りやすい場面です。熱いお湯は皮脂や保湿成分を流してしまいます。熱いお風呂に長時間浸ったり熱いお湯で顔を洗ったりすると、肌の乾燥を招くため注意が必要です。保湿成分配合の入浴剤や入浴後のボディケアで体全体を保湿するとよいでしょう。

まとめ

空気の乾燥はドライアイや肌の乾燥、脱水症状など、体にさまざまな影響を及ぼす可能性があるため、肌トラブルを防ぐ上でも乾燥対策は欠かせません。部屋の湿度を保つことや、日焼け止めで紫外線ダメージを減らすことも大切です。

また、肌にダメージを与えるスキンケア方法は控え、食生活・生活習慣を見直すなど体の内側からも肌へのアプローチができます。

この記事を監修したドクター
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院長 佐藤 英明 先生

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