【医師監修】たるみの原因は?たるみを取りたい方におすすめの施術を解説

ある日鏡を見て、「あれ?私の顔長くなった?」と感じた経験はありませんか?
加齢にともない目立ちやすくなるフェイスラインや目の下のたるみは、時に、しわやシミ以上に悩ましいもの。
肌のたるみは生活習慣で悪化するケースもあり、注意が必要です。
本記事では、肌のたるみの原因や、たるみを取りたい方におすすめの美容医療による施術を解説します。
若々しいハリのある肌を取り戻すために、自分に合った施術を受け、たるみを改善しましょう。

目次

1.【気になる部位別】たるみの原因

老けた印象を与えてしまうたるみの原因は、加齢のほかにも生活習慣に起因するものがあります。以下から自分に当てはまる原因をチェックして改善を図りましょう。

頬・フェイスライン

頬やフェイスラインの下垂は、肌の弾力のもととなるコラーゲンの減少が一因です。コラーゲンは加齢によって少なくなっていきますが、紫外線ダメージの蓄積でも進行します。
また、むくみによって水分が蓄積されるとその重みで頬がたるむ原因になります。

まぶた

上まぶたの皮膚がたるむと、目元が重たく見えるだけでなく、疲れた印象も与えます。これは、まぶた周りの筋肉が衰えることが原因です。加齢だけでなく、スマホやパソコンを長時間見ることでまばたきが少なくなり、その結果筋肉が衰えてしまいます。

目の下

目の下のたるみの主な原因は、加齢による筋肉の衰えと肌の弾力の低下です。たるみが進むと、目の下に脂肪が蓄積して不自然にふくらみ、老けた印象を与えてしまいます。また、目の周りの皮膚は薄く乾燥しやすいため、一時的にたるみが目立つこともあります。

あご

あごのたるみの原因は、姿勢の悪さやあごの筋力低下などです。姿勢が悪いと、顔が下向きになり、あご周りに老廃物や水分が溜まってたるみの原因になります。また、食事のときにあまり噛まないと、口の周りの筋肉が衰えて二重あごになり、たるみが目立つ場合があります。

2.たるみを改善したい方におすすめの施術

たるみはスキンケアや生活習慣の見直しで軽減するケースもありますが、加齢により徐々に進行するという性質上、元の状態に戻るには時間がかかります。また、たるみがかなり進行している場合には、外科的な手法を必要とする場合もあるでしょう。

ここでは、たるみが目立ち始めたなという方におすすめの美容医療による施術をご紹介します。
たるみに対して早めに手を打っておきたいと思っている方は、以下の施術を検討してみてください。

HIFU(ハイフ)

HIFU(ハイフ)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略で、超音波によって表皮、真皮だけでなく皮下脂肪やSMAS筋膜に熱エネルギーを届け、皮膚のリフトアップを図る美容医療施術です。

「高密度焦点式超音波」という名前の通り、皮膚の深いところまで達する超音波を、高密度に集束させることができるのが特徴です。狙った部分にピンポイントで熱エネルギーを与え、高温で組織を焼灼、収縮させて、たるみを改善する効果が期待できます。

  • 皮膚のさまざまな層に超音波をピンポイントに照射

  • 皮膚の深い部分に熱を集中的に生じさせる

  • コラーゲン線維の収縮やコラーゲンやエラスチン産生の活性化で皮膚の内側から引き締め

また、HIFU(ハイフ)の熱で変性した部分を修復するために皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が働き、コラーゲンやエラスチンが活発に増生されます。その結果、肌の内側から引き締まり、弾力やしわの改善が見込めるでしょう。肌深部の血流が改善することで肌のトーンアップも感じられるでしょう。

HIFU(ハイフ)施術は医療行為となっており、クリニックでのみ施術を受けることができます。

HIFU(ハイフ)は高温が発生するため、どうしても痛みが生じやすい施術です。感じ方には個人差があり、ピリピリした違和感から神経痛や筋肉痛のような痛みまでさまざまです。
施術後は、熱による影響で軽い赤みや腫れが出ることがあります。ほとんどの場合は数日から数週間で引いていくでしょう。しばらくは肌が乾燥しやすく刺激に敏感なため、保湿ケアはいつもより念入りにして、紫外線対策もしっかりと行ないましょう。

RF(高周波)

RF(高周波)とは、ラジオ波とも呼ばれ、皮膚の深い層や皮下組織に熱エネルギーを発生させ、タイトニング効果を図る美容医療の施術です。高周波の強いエネルギーで皮膚の繊維成分が加熱されると、コラーゲンやエラスチンなどの収縮と再構築が進みます。その結果、肌が引き締まりたるみが改善されます。

  • しわやたるみが目立つボリュームの減少した肌

  • 表皮・真皮・皮下組織までRF(高周波)を照射

  • 熱でコラーゲン繊維などが収縮し皮膚が引き締まりたるみを改善

さらに、コラーゲンが増えることで、小じわや開いた毛穴の改善も期待できます。RF(高周波)施術の大きな特徴として、皮膚を3次元的に加熱することにより、顔が一回り小顔になったような引き締め効果が期待できるでしょう。
この施術は高温になるため、照射時に痛みを感じることがありますが、ダウンタイムはほとんどありません。まれに施術後、かゆみ、ほてり、むくみ、腫れが起こることがあります。

3.たるみにつながるNG習慣

たるみは、日常の生活習慣も原因になることがあります。以下の習慣がある方は、注意が必要です。

喫煙

タバコの主成分であるニコチンは、血管を収縮する作用があり、血流が悪化する原因になります。
血流が悪くなると、肌に充分な栄養が行きわたらず、肌が衰えてたるみを進行させてしまうおそれがあります。

無理なダイエット

極端に体重を落とそうとすると、脂肪だけでなく皮膚を支える筋肉まで落ちてしまいます。その結果肌の層に隙間が生じ、たるみの原因になります。また、食事制限による栄養不足は、肌のコラーゲン減少を引き起こし、たるみを進行させてしまいます。

うつ伏せ寝

うつ伏せで寝ると、枕に顔の皮膚が押し当てられ、たるみの原因になります。また、寝ている間の肌ダメージの修復が遅れることが続くと将来的なたるみにつながる場合もあります。

マッサージ

肌を強くこすったり、引っ張ったり、伸ばしたりする行為は、圧力によって靭帯がゆるむおそれがあり、コラーゲンの破壊にもつながるためたるみの原因になります。
肌に負担になるマッサージは控え、洗顔やスキンケアにおいても必要以上の摩擦が起こらないように注意しましょう。

まとめ

たるみは、頬やまぶた、目の下、あごなどに現れます。主な原因は加齢による筋肉の衰えやコラーゲンの減少ですが、喫煙や無理なダイエット、睡眠姿勢やマッサージなどの生活習慣も影響します。

美容医療の施術は、肌の深層に働きかけるため、たるみの根本的な解消に有効です。
気になる部分のたるみを改善し、若々しい肌を取り戻しましょう。

たるみ毛穴が治らない…悩んでいるときに試してほしい5つのこと

年齢を重ねるとともに肌の悩みも比例して増える人は少なくありません。シミやシワ、たるみは肌悩みの上位として挙げられますが、「たるみ毛穴」もまた多くの人が抱える悩みの1つです。

この記事では、たるみ毛穴ができる主な原因や毛穴にまつわる悩みの種類、たるみ毛穴の改善が期待できる対策を解説します。たるみ毛穴が治らない原因を知った上で、みずみずしい毛穴レス肌を目指したいと考える人は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.顎のたるみや二重あごの主な原因とは?

たるみ毛穴とは、本来は丸く引き締まっているはずの毛穴が緩み、重力に負けて垂れ下がり細長く伸びて目立つようになった状態の毛穴です。30代以降になると頬の毛穴がたるみ毛穴として目立ちやすくなり、放置すると毛穴同士がつながって線状のシワになるケースもあります。

仰向けの状態で鏡をチェックしたとき、普段よりも毛穴が目立たなくなるのであれば、それはたるみ毛穴であると言ってもよいでしょう。

1-1.たるみ毛穴ができる主な原因

たるみ毛穴を改善したい場合は、まず「なぜたるみ毛穴ができるのか」を理解することが大切です。一般的に、たるみ毛穴ができる主な原因として、下記の4つが挙げられます。

肌のハリ・弾力不足
肌に十分なハリや弾力があれば、毛穴の周囲はしっかりと引きしまりたるみません。しかし、真皮層のコラーゲンやエラスチンなどが減少したり劣化したりすると、肌のハリを保つことや重力に逆らうことができなくなり、毛穴がたるみます。加齢やストレスが影響する他、紫外線による肌ダメージもコラーゲンやエラスチンを減少させる原因です。

表情筋の衰え
顔の筋肉が衰えて皮下脂肪を支えきれなくなることも、たるみ毛穴ができる原因です。加齢による自然な衰えの他、普段から表情の変化が乏しいことや表情のクセによって筋力が偏ることも、表情筋の衰えにつながります。

乾燥
皮膚の潤いが足りず乾燥することで、肌のなめらかさやハリが保たれにくくなることも、毛穴の開きやシワ、たるみが目立つようになる原因です。皮膚の乾燥は、加齢や紫外線の影響による保水力不足が招きます。

皮脂の過剰分泌
皮脂が毛穴に詰まり、押し広げることもたるんだ毛穴がより目立つようになる原因です。ホルモンバランスや食生活の乱れ、肌の乾燥などが過剰な皮脂分泌につながります。

1-2.その他の代表的な毛穴の種類

毛穴が目立ちやすくなる原因は、たるみ以外にもいくつかあります。下記は、毛穴トラブルの代表的なタイプと概要です。

詰まり毛穴(白角栓・黒角栓)

原因・皮脂の過剰分泌
・洗顔・クレンジング不足
・毛穴の中に溜まった皮脂や角質
特徴・鼻の頭・額・あごなどに多く見られる
・詰まっている期間が長いと酸化して黒ずむ
・触るとざらつく
・少し膨らみがある
・悪化するとニキビになる

開き毛穴

原因・皮脂の過剰分泌
・洗いすぎ・紫外線などによる肌のバリア低下
・保湿不足によるハリの低下
・角栓除去後の収れん力不足
特徴・形が丸い
・夏なると目立ちやすい
・脂性肌に多く見られる
・男性に多く見られる

黒ずみ毛穴

原因・メラニン色素の過剰分泌
・毛穴の入り口で生成されたメラニン色素の沈着
特徴・毛穴が黒ずんで見える
・毛穴が開いた状態になり目立つ

乾燥毛穴

原因・肌の水分不足
・キメの乱れ
・毛穴周りの凹み
特徴・洗顔後に肌のツッパリを感じる
・秋や冬に目立ちやすい

クレーター毛穴

原因・ニキビケアの失敗
特徴・ニキビがあった部分の毛穴が大きく凹んだ状態になる

2.「たるみ毛穴が治らない…」そんなときに試してほしいこと

開いた毛穴の原因や適切な対策は、毛穴のある部位や年齢によっても異なります。たるみ毛穴へアプローチをするにあたっては、毛穴が開いてしまっている原因に合った対策を行うことが必要です。

ここでは、毛穴の開きが治らないときに試してみることで、たるみ改善が期待できる毛穴対策を5つ紹介します。

2-1.洗顔方法を見直す

たるみ毛穴の原因が毛穴汚れや乾燥肌の場合は、洗顔方法を見直してみましょう。きちんと洗顔できているつもりでも、洗い残しがあれば汚れが詰まり、毛穴の開きが目立ちます。しかし、汚れを落とそうとゴシゴシと擦りすぎたり洗いすぎたりすれば、今度は肌トラブルを招く恐れがあるため注意しましょう。
下記のポイントに気をつけると、毛穴に与えるダメージを押さえることができます。

・肌に優しい洗顔料を選ぶ
・洗浄力がある洗顔料を選ぶ
・ポイントメイク専用のリムーバーを利用する
・ぬるま湯を使用する
・洗顔料は弾力が出るまで泡立てる
・肌を擦らない
・泡を滑らせるようにして洗う
・できるだけ短時間で手早く洗う
・汚れや洗顔料を残さないようにしっかりとすすぐ
・タオルでごしごしと擦らず、押さえるようにして水分を吸い取る

2-2.化粧品を見直す

化粧品を見直すことでも、たるみ毛穴の改善が期待できるでしょう。肌の状態が年齢によって変化するように、肌に合った化粧品も年齢や肌状態によって異なります。若いときからずっと変わらずお気に入りの化粧品を使い続けている場合、今の肌には合わなくなっているのかもしれません。

たるみ毛穴が目立つようになってきたら、下記のポイントを押さえたアイテムへの変更を検討してみましょう。

・薬用の化粧品を選ぶ
・保湿力の高い美容成分が配合された化粧水やクリームなどを使う
・導入美容液を使う
・収れん効果のある成分が配合された化粧品を使う
・ビタミン誘導体が配合された化粧品を使う
・推奨されている年代が合致する化粧品を使う

2-3.食事を見直す

毛穴に皮脂や角栓が詰まっている様子はなく、適切な化粧品を選んでいるにもかかわらず毛穴のたるみが気になる場合、食事の見直しも有効です。皮膚のコラーゲンやエラスチン、水分量が減少すると、肌のハリや潤いが足りなくなり毛穴がたるむ可能性が高まります。

また、体内の活性酸素が増えることでも肌の老化やたるみを招くため、抗酸化作用を高める食事を積極的に取るとよいでしょう。下記は、食事を見直す際のポイントです。

・大豆イソフラボンが含まれた食品を選ぶ
・ポリフェノールが含まれた食品を選ぶ
・良質なタンパク質を摂る
・ビタミンA・C・E・B2・B6を摂る
・鉄分・硫黄・亜鉛を摂る
・脂肪や糖分を多く含んだ食べ物は避ける
・アルコールの飲みすぎを避ける
・冷たいものは避ける

2-4.生活習慣を見直す

乱れた生活を続けていると、肌の回復が遅れたり老化が進みやすくなったりします。スキンケア方法や食事を見直すことも重要ですが、まずは自分自身の生活習慣そのものを見直してみましょう。どれも当たり前のことばかりではありますが、意識して生活することでたるみ毛穴にもよい影響が期待できます。
下記は、日頃から心がけておきたい生活習慣のポイントです。

・規則正しい生活を送る
・バランスのよい食事を取る
・十分な睡眠時間を確保する
・良質な睡眠を取る
・ストレスをためすぎない
・無理なダイエットはしない
・帰宅したらすぐに化粧を落とす
・タバコは避ける

2-5.保湿・UVケアを徹底する

たるみ毛穴には、徹底した保湿とUVケアが有効です。肌が乾燥するとハリや弾力が低下し、たるみ毛穴が目立ちやすくなります。また、紫外線も皮膚のコラーゲンやエラスチンを破壊したり、変形させたりしてたるみ毛穴を招く原因の1つです。セルフケアでしっかりと潤いを与えて肌をふっくらさせつつハリや弾力の低下を押さえることで、毛穴やシワが目立ちにくくなります。
保湿やUVケアを徹底する際は、下記のポイントを押さえておきましょう。

・基礎化粧品・化粧品・洗顔料・日焼け止めは、保湿力の高いものを選ぶ
・洗顔後はなるべく早く丁寧に保湿する
・化粧水や乳液は省略しない
・乾燥が気になる部分にはクリームを重ねづけする
・UVケアは1年中行う
・日焼け止めに加えて帽子や日傘なども利用する

まとめ

たるみ毛穴は、加齢や表情筋の衰えなどが原因で皮膚が重力に負けて垂れ下がり、引き伸ばされた毛穴が目立つようになった状態です。生活習慣や洗顔方法を見直し、保湿・UVケアを徹底することで、ある程度までは自力での改善が期待できます。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

顎のたるみ・二重あごの主な原因|セルフケアの方法も

顎のたるみや二重あごは、老けて見えたり太って見えたりする大きな要因の1つです。若いうちはダイエットで何とかなっても、年齢を重ねるとなぜか顎のお肉だけが解消できずに残り、悩む人は少なくありません。顎のたるみや二重あごは、肥満以外にもさまざまな原因で生じるため、各原因に合ったケアを行うことが大切です。

この記事では、顎のたるみや二重あごができる主な原因と気軽に取り組めるセルフケア2種類を紹介します。たるみの原因を知った上で顎のすっきり感をアップしたい人は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.顎のたるみや二重あごの主な原因とは?

年齢を重ねると、ふと目につくようになるのが顎のお肉です。以前とさほど体重が変わっていない、特に太っているわけでもないのに、顎のたるみや二重あごが出現するケースがあります。

鏡を見ているときには気づかなくても、下や横から撮った写真やWeb会議の画面を見て衝撃を受けたことのある人も多いでしょう。顎のたるみや二重あごを緩和するためには、まず何が原因かを把握することが必要です。
ここでは、顎がたるんだり二重あごになったりする原因を解説します。

1-1.筋力が低下している

顎のたるみや二重あごの主な原因として、顔の筋力低下が挙げられます。加齢や運動不足によって身体の筋肉が衰えるように、顔の筋肉も年齢を重ねると衰えていきます。また、筋肉の中でも顔の筋肉は鍛えにくく、日頃から意識して使わなければすぐに衰えてしまう部位です。

特に咀嚼筋や舌の筋肉が衰えると、代謝が低下してむくみやすくなったり皮膚の重さを支え切れなくなったりして、フェイスラインの崩れを招きます。顔の筋力低下を抑えるためには、普段から噛む回数を増やす・顔の筋トレを行うなどといった対策が有効です。

1-2.姿勢が悪い

姿勢の悪さも、顎のたるみや二重あごを引き起こします。例えば、猫背です。猫背は肩が内側に入る巻き肩になり、同時に首と頭が前に出るため顔の肉がたるんで下がります。そのままの姿勢で顎を引き、垂れ下がった分の顔の肉が顎と首に挟まれて潰れると、二重あごになるため注意が必要です。

また、肩コリや姿勢のゆがみが原因で筋肉のバランスが悪くなることでも首や肩が前に出やすくなり、顔の肉がたるみます。さらに姿勢の悪さはリンパ液や血流の乱れ、老廃物の蓄積を招きます。頬や顎の周りに水分や老廃物が溜まることも、むくみやたるみを引き起こす原因です。そのため、普段から正しい姿勢を保つように気をつけるだけでも、顎のたるみや二重あごは軽減されるでしょう。

1-3.表情癖がある

日常的な表情に癖があることも、顎のたるみや二重あごを引き起こす原因です。表情癖があると一部の筋肉だけが鍛えられ、顔全体の筋肉バランスが悪くなります。筋肉バランスが悪くなると、皮膚の支えられ方や引っ張られ方のバランスも悪くなり、歪んだ皮膚の形がたるんだ印象を与えます。

例えば、片方の口角だけを上げる癖がある人、食事のときに片方だけで噛む癖がある人は、左右の筋肉バランスが悪くなりやすい傾向です。頬や顎周りの筋肉は口の動かし方や歯並びの影響が大きいため、日頃から表情癖や筋肉の偏りに気をつけることで、顎のたるみや二重あごの軽減が期待できます。

2.そもそも「たるみ」の原因とは?

顎にたるみができているときは、顎以外のパーツにもたるみが発生している可能性があります。特に、目の下や頬、口元などはたるみができやすい部位です。たるみができる原因として筋力の低下がある他、下記の3つが挙げられます。

●ハリ・弾力の低下
肌のハリや弾力は、真皮層のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが支えています。これらの成分が減少したり劣化したりして肌のハリや弾力が低下することが、たるみの起こる原因です。

●皮下脂肪の影響
コラーゲン繊維に包み込まれた皮下脂肪は、じん帯組織によって支えられています。皮下脂肪が増えたりじん帯組織が傷ついたりして脂肪の重みに負け、下垂することもたるみの起こる原因です。

●SMAS筋膜の劣化
皮下脂肪の奥にあり肌の土台となるSMAS筋膜が衰えると、皮膚や皮下脂肪を支え切れなくなりたるみが起こります。

2-1.外的要因と内的要因

たるみを引き起こす外的要因として、乾燥や紫外線の影響が挙げられます。皮膚が乾燥すると肌のバリア機能が低下したり、代謝のリズムが乱れたりしてハリが失われやすくなります。

紫外線のUVAは真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊する力のある光です。日に焼けることも肌の乾燥を招くため、よりハリや弾力が低下しやすく、たるみを引き起こす可能性が高まります。

また、体内の活性酸素もたるみを引き起こす要因の1つです。活性酸素は細菌やウイルスに対抗する働きがある一方、細胞やコラーゲンにダメージを与えて老化を促進させる働きもあります。

2-2.生活習慣要因

生活習慣の乱れも、たるみを引き起こす要因です。生活習慣が乱れると肌が必要とする酸素や栄養素、休息が不足しがちになり、代謝のリズムが乱れることでたるみを引き起こします。

また、喫煙やストレス、過度の運動などは体内の活性酸素を増やします。たるみの発生を抑えるためには、日頃から適度な運動・バランスの取れた食事・十分な睡眠を心がけ、日常生活から整えることが重要です。

3.顎のたるみに試してみたいセルフケア

自分自身でできる顎のたるみには、下記のケアが効果的と言われています。
●表情筋・舌の筋肉トレーニング
●マッサージ
●むくみの改善
●姿勢の改善
●表情筋の改善
●ダイエット

中でも筋トレやマッサージは比較的気軽に取り組めるため、たるみが気になりだしたら1度試してみるとよいでしょう。ここでは、舌の筋トレ法と鎖骨から首周りにかけたマッサージのやり方を紹介します。

3-1.舌の筋トレ

顔の筋肉は意識しないと衰えやすく、中でも舌の筋肉は日本語の発音で使われる機会が少ないため、特に劣化しやすいと言われる部位です。舌骨筋群を鍛えることで、顎下をすっきりさせる効果が期待できます。

(1)曲げた人差し指を顎下に当てる人差し指を軽く曲げ、第1関節と第2関節の間の平らになった部分を、顎下に当てましょう。顎先から2cmほど内側の位置に、ちょうど指が入り込むくぼみがあります。
(2)「ラ行」の形に口を動かす英語の「R」を発音するときのように、巻き舌にして「ラ行」の形で大きく口を動かしましょう。
(3)5回繰り返す「ら・り・る・れ・ろ」の口の動きを5回繰り返します。

顎下の指は力を込めて、少し強めに圧をかけましょう。舌をしっかりと根元から動かせていれば、声は出さなくても問題ありません。

3-2.鎖骨から首周りにかけたマッサージ

水分や老廃物の流れが滞ってむくんでいる場合は、鎖骨から首周りにかけたセルフマッサージも有効です。

(1)鎖骨→肩拳をつくって指の関節で鎖骨の上下を挟み、鎖骨から肩に向かってさすります。
(2)耳のつけ根指の第2関節を耳のつけ根に当て、上から下へ左右30秒ずつマッサージしましょう。痛気持ちいい程度の力が目安です。
(3)耳の後ろ→鎖骨手のひらのつけ根を耳の後ろに当て、鎖骨に向かってさすります。
(4)顎先→耳裏親指と曲げた人差し指で顎の骨を挟み、そのまま骨に沿って耳裏のくぼみまでさすります。
(5)顎先→耳のつけ根→耳裏指の第1関節と第2関節の間を顎先に当て、耳のつけ根下部を通って耳裏のくぼみまでさすりましょう。
(6)顎先→耳のつけ根指の第1関節と第2関節の間を顎先に当て、耳のつけ根上部へ向かって頬の筋肉をほぐすようにマッサージします。
(7)仕上げ手のひら全体で顔を包み込み、顎→耳→首→鎖骨の順に5回マッサージしましょう。

時間・回数の指定がないマッサージは、左右1分ずつを目安に行ってください。マッサージクリームやオイルなどを使用して滑りをよくし、皮膚への刺激を抑えることがポイントです。

まとめ

顎のたるみや二重あごの原因が筋力の低下や姿勢の悪さ、表情癖の場合は、筋トレをしたり姿勢や表情の癖をなくしたりすることで改善が期待できるでしょう。また、皮下脂肪の増加が原因の場合、減量によってたるみを緩和することが可能です。

しかし、ハリ・弾力の低下やSMAS筋膜の劣化が原因だったり脂肪が落とし切れなかったりする場合、あまり効果が見られないこともあります。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

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