綺麗な肌にする方法6選!肌の状態を知るサインやスキンケアのコツも

綺麗な肌にする方法は多種多様です。肌の状態やトラブルの原因を把握した上で、適切な対策をとりましょう。正しい方法・手順で肌をお手入れすることで、美肌を目指すことは可能です。肌質などによっては、美容医療も選択肢の1つです。

当記事では、綺麗な肌の特徴と肌の状態を知るサインをご紹介します。また、肌を綺麗にする方法として、スキンケアと習慣のそれぞれで6つ取り上げ、解説します。綺麗な肌を目指している人はご一読ください。

目次

1.綺麗な肌とは?どんな特徴があるの?

綺麗な肌が持っている主な特徴として、以下の4点が挙げられます。

・潤いがある

綺麗な肌は、肌表面の角層にセラミドや皮脂膜などの保湿因子がたっぷりと存在していて潤いがあります。潤いがある肌とは、角層が水分を十分に含んでいる状態のことです。潤いがある肌は指で触ったときに柔らかく、しっとりとしています。

・ハリツヤがある

ハリツヤがある肌とは、指で触れたときに肌が押し返してくるようなハリ感と、見た目にきらめくようなツヤ感がある状態のことです。ハリツヤがある肌はシワや皮膚のたるみが目立ちません。ハリ感は表皮の奥にある真皮部分の状態、ツヤ感は表皮部分の状態が良好であることを示しています。

・きめが細かい

肌の表面は、「皮溝」と呼ばれる溝と、皮溝で囲まれた「皮丘」と呼ばれる膨らんだ部分で構成されています。きめが細かい肌とは、皮溝と皮丘の形が綺麗に整った状態のことです。きめが細かい肌は皮膚のターンオーバーが正常に行われていて、指で触れたときになめらかな質感があります。

・血色がいい

血色がいい肌とは、肌の下を巡る血液の色がうっすらと見える状態のことです。血液は細胞組織に酸素や栄養を運ぶ働きがあり、血色のよさは肌のコンディションが良好である証と言えます。血液の巡りは新陳代謝にもかかわりがあり、美容を考えるときに重要なポイントです。

2.【スキンケア編】肌を綺麗にする方法

綺麗な肌を目指すためには、お手入れの基本としてスキンケアを行うことが重要です。スキンケアは間違った方法で行うと肌に負担をかけるため、正しいやり方でスキンケアを行いましょう。また、スキンケア用品は肌の悩みに応じた商品を使用することが大切です。

以下では、スキンケアの正しいやり方とポイント、肌質に合ったスキンケア用品のタイプを紹介します。

2-1.クレンジングでメイク汚れをしっかり落とす

日中のメイクを夜間や就寝中もそのままにしていると、肌に大きな負担がかかります。帰宅後はクレンジング剤を使ってメイク汚れをしっかり落としましょう。

クレンジングのポイントは、なるべく肌に負担をかけずにメイクを浮き上がらせることです。クレンジング剤は1分程度を目安として肌になじませてから、指の腹で丁寧にメイクを落とします。

クレンジング剤はメイクを落とす力が強い順に、オイルタイプ・バームタイプ・ジェルタイプ・クリームタイプ・ミルクタイプの5種類が存在します。メイクを落とす力が強い商品は、肌への負担も大きい点に注意してください。

濃いメイクをする人やオイリー肌の人はオイルタイプやバームタイプ、敏感肌の人はクリームタイプやミルクタイプのクレンジング剤を使用するとよいでしょう。

2-2.ぬるま湯と弾力のある泡で優しく肌を洗う

クレンジング後や普段の洗顔をする際は、ぬるま湯を使いましょう。
熱いお湯で洗顔をすると皮脂が必要以上に落ちて、肌の乾燥を招きます。ぬるま湯で肌を温めて、毛穴を広げて汚れを落としやすくすることがポイントです。

また、洗顔料はしっかりと泡立てて、泡で顔を洗いましょう。指や手のひらでゴシゴシと顔を洗うと肌への刺激となります。皮脂の溜まりやすいおでこ・鼻のTゾーンと、角質の溜まりやすい頬・口周り・あごのUゾーンを意識して、弾力のある泡で優しく肌を洗ってください。洗顔後は肌にタオルを軽く当てて水気を取ります。

2-3.高保湿の化粧水・乳液で肌へ十分に水分を与える

洗顔後の肌は皮脂が落ちていて、とても乾燥しやすい状態です。高保湿の化粧水・乳液で肌へ十分に水分を与えましょう。

まずは化粧水を手やコットンに取り、顔のパーツごとに分けて塗ります。指で顔の中側から外側へと優しく伸ばし、最後に手のひら全体でハンドプレスして肌に浸透させましょう。次に乳液を適量手に取り、手のひらで軽く温めてからパーツごとに分けて塗ります。目元・頬・口周りなどの乾燥しやすい部位は優先的に乳液を塗ることがポイントです。

化粧水は柔軟化粧水・収れん化粧水・ふきとり化粧水の3種類があります。肌の保湿を目的としている場合は柔軟化粧水を選びましょう。

3.【習慣編】肌を綺麗にする方法

基本のスキンケアで肌を整える以外に、毎日の生活習慣を見直すことも綺麗な肌に近づくための重要な一歩です。綺麗な肌に導く習慣としては、「紫外線対策」「良質な食事・睡眠」「適度な運動」などが挙げられます。

最後に、肌を綺麗にする3つの習慣について、具体的にどのようなことを行えばよいかを解説します。

3-1.紫外線対策をする

紫外線は肌荒れ・しみ・くすみといった肌トラブルの原因となります。肌を綺麗に保つためには紫外線対策を行いましょう。

紫外線は夏の屋外に多いというイメージが持たれていますが、実際には1年を通して紫外線は降り注いでいます。紫外線は窓からも入ってくるため、季節・天候や屋内外を問わず、こまめな紫外線対策が重要です。

紫外線対策としては、日焼け止めの利用や、UVカット仕様の日傘・帽子・長袖の着用が挙げられます。日焼け止めはなるべく肌への負担が少ない商品を選び、外出時は衣服で覆われていない肌にムラなく塗りましょう。紫外線対策をしっかりと行うことで、紫外線による肌への悪影響を抑えられます。

3-2.良質な食事・睡眠をとる

栄養バランスの偏りや睡眠不足は肌の健康状態を低下させ、肌荒れやニキビの原因となります。良質な食事・睡眠をとり、肌トラブルがない肌を目指しましょう。

良質な食事とは、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂取できる食事です。炭水化物・脂質はダイエットの大敵として避ける人が多いものの、全く摂取しない食生活も肌にはよくありません。炭水化物は脳や身体を動かすエネルギーであり、脂質はバリア機能の役割を果たす皮脂分泌に欠かせない栄養素です。栄養の過剰な摂取や制限をせずに、バランスのよい食事をとりましょう。

良質な睡眠をとるためには、入浴は38℃程度のお湯に浸かり、夕食は就寝する2~3時間前までに済ませます。パソコンやスマホのブルーライトは睡眠の質を低下させるため、就寝前にはパソコンやスマホの画面を見ないようにしましょう。

3-3.適度に運動・ストレッチをする

肌を綺麗にするためには適度な運動・ストレッチをすることも大切です。運度・ストレッチをすると身体が温まり、ストレスの発散もできます。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が効果的です。軽い運動であれば筋肉痛になりにくく、毎日の習慣として行いやすいでしょう。

ストレッチは、反動を使わない静的ストレッチが有効です。深呼吸をしながら肩や腕、足の筋肉をゆっくりと伸ばし、そのままの姿勢を10~30秒保ちます。筋肉を限界まで伸ばす必要はなく、自分が気持ちいいと感じる程度のストレッチを行うだけでかまいません。

仕事や家事で毎日忙しい人も、身体への負担が少ない運動・ストレッチをぜひ習慣化してはいかがでしょうか。

まとめ

肌を綺麗にする方法としては、基本のスキンケアに加えたスペシャルケアと、良質な睡眠・食事や適度な運動、紫外線対策といった習慣づけが挙げられます。美肌を目指すのであれば過剰なケアはせず、正しい洗顔やスキンケア、肌への刺激を抑える習慣を理解し、身につけましょう。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

エイジングケアとは?代表的な方法や効果的に行うポイントも

エイジングケアとは、加齢による肌の衰えを化粧品や生活習慣の改善などにより補うことや、事前に防ぐことなどを指します。エイジングケアを始めるタイミングに決まりはなく、肌の変化が気になり始めた時が適切です。

この記事では、エイジングケアの意味や必要性に加え、エイジングケアの6つの基本的な方法、効果が期待できる美容医療の種類などを解説します。年齢が気になり始めた方、以前より肌の調子が悪くなり悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.エイジングケアとは?

エイジングケアとは、「エイジング(加齢)」による肌の変化に応じた「ケア(お手入れ)」をすることです。加齢によって分泌量や生成力が減少する成分を、化粧品などで外部から補ったり、生活習慣の改善などで内部から強化したりします。また紫外線や乾燥といった、肌老化や肌トラブルを招く原因を可能な限り取り除く努力も、エイジングケアの1つです。

ここでは、エイジングケアに関して知っておきたい情報を3つ紹介します。

1-1.加齢により肌はどうなる?

まずは、年を重ねると肌にどのような変化が生じる恐れがあるかを把握しておきましょう。個人の体質や生活習慣などによっても差はあるものの、おおむね下記のような変化が起きる可能性が高くなります。

【加齢による肌の変化の例】
●代謝が落ちて古い角質が溜まりやすくなる
●ハリや弾力を作り出すコラーゲンの生成量が減少する
●保湿力を高めるヒアルロン酸の分泌量が減少する
●バリア機能が落ちて外部からの影響を受けやすくなる

1-2.エイジングケアを始めるタイミングは?

エイジングケアを検討する際は、年齢ではなくそのときの肌状態に合わせて、自分自身に必要なケアを見極めることが大切です。一般的には、20代の中ごろになると少しずつ肌の衰えを示す「エイジングサイン」が表れやすくなります。

【エイジングサインの例】
●肌が乾燥しやすくなる
●夕方になると肌がくすむ
●シミ・そばかすが目立ちだす
●目元・口元に小じわが生じる
●肌のふっくら感が減る
●毛穴が縦に伸びる
●口角が下がり気味になる
●ほうれい線がくっきり見えてくる
●ファンデーションのノリが悪くなる
●化粧が崩れやすくなる

肌の状態に少しでも変化が出たと感じたら、エイジングケアの始めどきと言ってよいでしょう。

1-3.若い頃と同じケアでは不十分なことが多い

10代~20代前半の頃は、「軽い肌荒れなら時間が経てば治る」「乳液やクリームがなくても大丈夫」という経験がある人もいるでしょう。しかし年齢を重ねるとともに身体の代謝は低下し、肌細胞の保水力や皮脂の分泌量も減少するケースが一般的です。

若い頃と同じケアでは、肌ダメージの修復が遅れたり水分量・油分量が不足したりして一気に老化が進みかねません。スキンケアは年齢に応じた方法・アイテムを選ぶことが大切です。

2.エイジングケアの基本

「肌の変化が気になるから、早めにエイジングケアを取り入れたい」と考えても、何から手をつければよいか分からない人もいるでしょう。エイジングケアは思い出した時にやるのではなく、基本を押さえた上で習慣的に行うことが大切です。

ここでは、エイジングケアの基本を解説します。

2-1.正しいスキンケアを行う

正しいスキンケアの継続は、エイジングケアに欠かせません。スキンケアを行う際は、できる限り肌に刺激を与えないことと手順を省略しないことを意識しましょう。

【正しいスキンケアのポイント】
●「肌の変化が気になるから、早めにエイジングケアを取り入れたい」と考えても、何から手をつければよいか分からない人もいるでしょう。エイジングケアは思い出した時にやるのではなく、基本を押さえた上で習慣的に行うことが大切です。
●メイクをした日は必ずクレンジングを行う
●洗い流せるタイプのクレンジングを使う
●洗顔料は8分立て程度に泡立てたっぷり使う
●すすぎは32~34℃のぬるま湯を使う
●化粧水などはハンドプレスで優しくなじませる
●化粧水や乳液などはできるだけライン使いする
●化粧品はメーカーの推奨する量以上を使う

2-2.内側からのケアを行う

肌は日々の食事からできています。正しいスキンケアを継続していても、肌が必要とする栄養素が補充できなければ望む効果は得られないでしょう。肌の若々しさを保つためには、食生活に気をつけて身体の内側からケアすることも大切です。

【内側からのケアする際のポイント】
●栄養バランスのよい食事を心がける
●抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eを多く含む食べものを摂る
●コラーゲンを作り出すたんぱく質を摂る
●のどに渇きを感じる前に十分な水を飲む
●サプリメントも活用する
●添加物や油を摂りすぎないよう気をつける
●過度な飲酒・喫煙は避ける

2-3.紫外線対策を行う

紫外線はメラニンの生成を促してシミやくすみを招き、肌のハリ成分を傷つけることでシワやたるみを引き起こす原因となります。紫外線は太陽光が当たる場所であればどこでも影響があると考えてよいため、常に対策を怠らないことが大切です。

【紫外線対策のポイント】
●季節や天候、屋内外に関わりなく一年中対策する
●日焼け止めは数時間おきに塗り直す
●UVカット効果のある化粧品や服を選ぶ
●日傘なども活用する

2-4.睡眠をよく取る

傷ついた肌の修復やターンオーバーの正常化に必要な成長ホルモンは睡眠中、特に入眠後90程度経過し深い眠りが訪れた時に多く分泌されると言われています。若々しく美しい肌の維持や実現を目指すなら、良質な睡眠が欠かせません。

【良質な睡眠のポイント】
●快適に眠れる空間を整える
●身体にあった寝具や寝間着を使用する
●生活のリズムを整える
●睡眠時間を一定に保つ
●睡眠時間は6時間以上確保する
●寝る1.5時間程度前に、39~40℃のお湯へ10~15分浸かる

2-5.肌の悩みに合わせたアイテムを使う

エイジングケアでは、アイテム選びも重要です。肌の乾燥対策には保湿ケア成分、くすみやごわつきには角質ケア成分といったように、改善したい悩みに対応したエイジングケア成分が配合されたアイテムを選びましょう。

肌悩みの種類効果が期待できる構成成分の例
乾燥・キメの粗さ●セラミド
●ヒアルロン酸
●コラーゲン
●植物エキス
シミ・くすみ・黒ずみ●ビタミンC誘導体
●プラセンタエキス
●アルブチン
●トラネキサム酸
シワ・たるみ・ほうれい線●レチノール
●ナイアシンアミド
●ビタミンC誘導体
●ペプチド

また、化粧水や乳液といった通常のケアにブースターオイルや美容液を加えたり、フェイスパックなどのスペシャルケアをプラスしたりする方法もおすすめです。

2-6.適度な運動を行う

若々しく見える肌を目指すためには、顔だけでなく全身を若々しく健康に保つことが望ましいと言われています。日々の生活に適度な運動を取り入れ継続することで、身体の血流を改善し代謝を高める効果や、ストレスを解消する効果が期待できるでしょう。

【運動のポイント】
●軽く息が上がる程度の運動を継続する
●運動中の紫外線対策は徹底する
●排気ガスの少ないところで行う
●下半身の筋肉を意識して鍛える

まとめ

年齢を重ねると、肌の保水力や皮脂の分泌量が少なくなったり、身体の代謝が低下したりするため、以前よりも肌の調子を保つことが難しくなります。若いころと同じを続けるのではなく、年齢や肌の状態に合わせたエイジングケアを行うことが大切です。

エイジングケアの基本は、基本的なスキンケアを正しく行う他、食事など内側からのケアや紫外線への対策などが挙げられます。


この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

スキンケアとは?基本的なポイントと肌タイプごとのスキンケア方法も

スキンケアは肌の手入れを指す言葉で、肌を清潔に保つほか、外的刺激から守ったり、見た目をよくしたりするために行います。肌の状態が気になり、スキンケアをしっかり行いたいものの、どのような方法が適しているか分からない方もいるでしょう。

この記事では、スキンケアが重要である理由からスキンケアのポイント、肌タイプごとのスキンケア方法までを詳しく解説します。スキンケアについて知識を深めたい、スキンケア方法を見直したい方はぜひ参考にしてください。

目次

1.スキンケアとは?なぜ重要?

スキンケアとは、肌に付着した汚れを取り除いてお手入れすることを意味します。スキンケアの主な目的は、下記の3つです。

スキンケアの主な目的
・肌を清潔に保つ
・外的刺激から角質層を守る
・肌の見た目をよくする

肌に付着する汚れは、汗・ほこり・花粉・細菌などさまざまです。目に見える汚れもあれば、花粉や細菌など目に見えにくい汚れもあります。肌トラブルを引き起こさないためにも、肌の汚れは洗顔でしっかり取り除くことが大切です。

肌の汚れを取り除いた後は、化粧水や乳液などで必要な水分や栄養分を補います。水分や栄養のバランスが整っている肌は、バリア機能が高く、外的刺激による角質層への影響を軽減できることが特徴です。

肌の状態を健やかに整えるためには、普段から適切なスキンケアを行う必要があります。紫外線による肌ダメージを防ぐためのUVケアも、スキンケアの1つです。

2.スキンケア|基本のポイント3つ

スキンケアの基本は、「洗う」「保湿する」「内側からケアする」の3つです。スキンケアでは、化粧水・美容液・乳液・クリームなどの基礎化粧品を使う順番も重要となります。

また、「スキンケア=肌表面からのアプローチ」と考える人が多く見られますが、健やかな肌状態の維持には内側からのケアもかかせません。洗顔と保湿による肌表面からのスキンケアだけでなく、内側からのスキンケアも意識しましょう。
ここでは、肌表面からのスキンケアと内側からのスキンケアについて詳しく解説します。

2-1.洗う

スキンケアでは、まず肌に付着した汚れを取り除きます。
肌に優しい洗顔のやり方とポイントは、下記の通りです。

1.メイクを落とす

・クレンジング料の油性成分でメイク汚れを浮かび上がらせる
・ポイントメイクはリムーバーで落とす

2.洗顔剤で洗う
・洗顔剤や石鹸を泡立てて肌の汚れを落とす
・肌の摩擦を避けるために撫でるように洗う

3.しっかり洗い流す
・洗顔剤が残らないように洗い流す
・清潔なタオルで優しく水分を拭き取る

目元や口元などのポイントメイクは、クレンジング料では落ちない場合があります。強く擦ると肌ダメージの原因となるため、専用リムーバーを使いましょう。

洗顔剤は、肌のタイプや肌の状態に合った商品を使うことがポイントです。また、洗顔剤の洗い残しは、肌への刺激となります。肌トラブルの原因とならないように、しっかり洗い流しましょう。

2-2.保湿・保護する

洗顔後は、できるだけ早く肌に水分と油分を補います。洗顔後の保湿・保護の流れは、下記の通りです。

1.化粧水で保湿する
2.美容液で集中ケアする
3.乳液・クリームで水分の蒸散を防ぐ

肌の乾燥が気になる部分には、化粧水をたっぷり使いましょう。しかし、化粧水や美容液でケアしただけでは、せっかく肌に与えた水分や美容成分が蒸散してしまいます。化粧水や美容液の後は、乳液やクリームで肌を保護することが大切です。

乳液とクリームには、肌に油分の膜を作って肌を保護する役割があります。肌の状態に合わせて選びましょう。シートタイプのパックを使用する場合は、化粧水・シートパック・美容液・乳液の順番で使うと効果的です。

スキンケアの時間を短縮したい人は、1つで化粧品・美容液・乳液の役割をこなすオールインワン化粧品を試してみましょう。

2-3.内側からのケアをする

肌表面からのスキンケアを徹底しても、生活習慣の乱れがあると肌トラブルが起こりやすくなります。肌トラブルが起こりやすい人の特徴は、下記の通りです。

肌トラブルが起こりやすい人の特徴
・睡眠時間が足りていない
・ストレスが溜まっている
・食事の栄養バランスが悪い
・血行不良で冷えを感じやすい

内側から肌の調子を整えるには、栄養バランスの取れた食事と規則正しい生活習慣を心がける必要があります。抗酸化ケアのためには、食事のみでは不十分になりがちなので、サプリメントの摂取も心がけましょう。

「食事や睡眠の質を高める」「ストレスを発散する」「適度に運動する」ことは、スキンケアだけでなく健康な体の維持にも役立ちます。

3.肌のタイプ・状態によってスキンケア方法は異なる

スキンケアは、肌表面と内面の両方からケアすることが基本です。ただし、適切なスキンケア方法は、肌のタイプや状態によって異なります。肌質には個人差があるため、自分に合ったスキンケア方法を知ることが大切です。
ここでは、5つの肌タイプの特徴と、肌悩み別に適したスキンケア方法を解説します。

3-1.バランスの取れた普通肌

普通肌は、肌の水分量や皮脂量のバランスがよく、うるおいがある肌状態です。
皮脂量が少なくて水分量が多いため、べたつきやかさつきがなく安定しています。また、バリア機能が高く、肌トラブルも少ない傾向にあります。ただし、季節の変わり目は、皮脂量が多くなったり乾燥したり肌状態が変化しやすいため、肌トラブルに注意しましょう。

普通肌の人は、季節に合わせてスキンケアを見直すことがおすすめです。例えば、乾燥が気になる季節は、乳液やクリームの量を多めにするとよいでしょう。

3-2.乾燥肌

乾燥肌は、肌表面が乾燥していてデリケートな肌状態です。
水分量と皮脂量の両方が不足した状態で、肌トラブルに悩む人も少なくありません。肌のかさつきや洗顔後の肌のツッパリを感じやすいことが特徴です。洗浄力が強すぎる洗顔剤を使うと、刺激となり肌トラブルが起こりやすくなります。

乾燥肌の人には、保湿力に優れたスキンケア商品が適しています。バリア機能を補うために、乳液やクリームでしっかりケアしましょう。

3-3.脂性肌

脂性肌は、皮脂が過剰に分泌されることで皮脂量と水分量が多くなっている肌状態です。オイリー肌とも呼ばれます。「ニキビや吹き出物ができやすい」「毛穴汚れが目立つ」などの肌トラブルが起きやすい肌タイプです。

テカリやべたつきが気になるからと言って、頻繁にスクラブ洗顔をしたり化粧水だけでケアを終わらせたりすることは避けましょう。

脂性肌の人には、皮脂をしっかり落とせる皮脂吸収力に優れた洗顔剤が適しています。化粧水で保湿した後は、乳液またはクリームでシンプルなケアを心がけましょう。

3-4.混合肌

混合肌は、「おでこはべたついて頬はかさつく」など、部位によって肌状態が異なります。皮脂量は多く水分量が少ないことが特徴で、季節によって肌質が変化する人もいます。

混合肌の人は、肌状態や部位に合わせてスキンケア方法を変えることがポイントです。油脂性肌の部分は皮脂をしっかり洗い落とし、乾燥肌の部分は優しく手早くケアします。

洗顔後は、化粧水と乳液またはクリームでケアします。乳液やクリームは、脂性肌の部分は薄く塗り、乾燥が気になる部分にはたっぷり塗りましょう。

3-5.トラブルのある肌

肌の悩みで多いトラブルは、下記の通りです。

トラブルの例
・ニキビや吹き出物
・毛穴の開き
・毛穴の黒ずみ
・かさつき

すでに肌トラブルが起こっている場合は、トラブルに合った方法でスキンケアを行います。
ニキビや吹き出物の原因は、皮脂の過剰分泌・肌の乾燥・ターンオーバーの乱れであることが一般的です。肌の状態をチェックして、乾燥肌向けや脂性肌向けのスキンケアを行いましょう。

毛穴の悩みには、毛穴ケアできる洗顔剤や毛穴の引き締めにつながるスキンケア商品が適しています。肌のかさつきが気になる場合は、保湿・保護に力を入れましょう。

まとめ

スキンケアを行う際は、洗浄・保湿・内側からのケアなどのポイントを押さえ、ケア用品を使う順番も守りましょう。顔の場合、一般的にはクレンジング・洗顔の後、保湿・美容液・乳液またはクリームの順で使用します。

なお、肌には皮脂のバランスが取れた普通肌に加え、乾燥肌や脂性肌といったタイプがあり、それぞれに適したケアが必要です。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

日焼けは老化の原因?紫外線が肌に与える影響と予防・ケア方法

シミ・たるみ・しわは、加齢によって増える肌の悩みと思われがちです。しかし、シミ・たるみ・しわといった肌の衰えは、年齢による自然老化だけでなく光老化による影響も大きいと言われています。光老化は、日に焼けて肌がダメージを受けることで起こる老化です。

この記事では、光老化と普通の老化との違いや、光老化を防ぐ日焼け対策のポイントなどを解説します。日焼けのダメージは、繰り返すごとに蓄積されていくものです。正しい知識をもとに、毎日のUV対策を行ってください。

目次

1.日焼けによる老化「光老化」って?

光老化とは、肌が太陽光線を浴びることでダメージを受け、シミ・たるみ・しわなどが増える老化現象です。長時間・長期間浴び続けることによって、皮膚がんが生じる恐れがあるとも言われています。

太陽光線に含まれる紫外線は、皮膚の組織を破壊する力を持つ目に見えない光線です。肌のハリや弾力を保つために必要なコラーゲンやエラスチンなどの成分が減少すると、しわやたるみなどが生じやすくなります。そのため、同じ年齢でも日光に当たる時間が多い人のほうが、肌の老化が進みやすい傾向です。

1-1.普通の老化との違い

光老化と普通の老化、どちらも「老化」ではあるものの、皮膚に現れる変化は大きく異なります。光老化は、紫外線障害による慢性的な皮膚の変化です。一方普通の老化は、身体の生理的機能低下によって起こる皮膚の変化を指します。

下記は、光老化と普通の老化でそれぞれ見られる変化の特徴です。

◯見た目

光老化 普通の老化
●深いしわが見られる
●濃いシミが生じる
●肌がごわつく
●浅いしわが見られる
●ハリ・弾力が低下する

◯肌のキメ

光老化普通の老化
著しく変形するほぼ正常な形を保つ

◯表皮

光老化 普通の老化
角質層●厚さが不均一になる
●厚く硬くなる
●正常な厚さを保つ
●薄くなる傾向が見られる
メラノサイト●増加する
●メラニンの生成力が亢進される
●形態が不均一になる
●減少する
●メラニンの生成力が低下する
●形態はほぼ均一を保つ

◯真皮

光老化普通の老化
コラーゲン弾性線維の破壊により光線性弾性線維症が起こる繊維束の太さや配向性がわずかに変化する

光老化の影響は、浴びた紫外線の強さと時間に比例すると言われており、普通の老化に上乗せする形で変化が現れます。例えば、日に当たる機会が多い手の甲と、ほとんど日光に当たらない内ももやおしりの肌を見比べてみるとその差がよく分かるでしょう。光老化を起こしやすい手の甲に比べて、内ももやおしりの肌のほうが滑らかさや柔らかさを保ちやすい傾向にあります。
出典:皮膚科Q&A「Q5光老化は普通の老化とどう違うのですか?」

1-2.UVAとUVB

光老化は、太陽光に含まれる紫外線が大きな原因です。人体に影響を与える紫外線にはUVAとUVBの2種類があり、それぞれ下記のような特徴を持っています。

UVA●波長:320~400nm
●真皮層や皮下組織に到達し、ダメージを与える
●体内の分子に吸収されて活性酸素を発生させる
●細胞の膜脂質・たんぱく質・DNAなどに酸化的損傷を与える
●シワ・たるみなどの原因となる
UVB●波長:280~320nm
●主に表皮へ大きなダメージを与える
●日焼けを起こす力はUVAよりも強い
●細胞の核にあるDNAに直接吸収され、損傷や自壊をもたらす
●シミ・しわ・皮膚がんなど慢性皮膚障害の原因となる
●活性酸素を介した細胞障害性を引き起こす

出典:皮膚科Q&A「Q3UVBとUVAはどう違いますか?」」

1-3.光老化を防ぐには?

光老化を防ぐには、肌に紫外線が当たらないようにすることや、当たっても皮膚の奥まで浸透しない対策を行うことが大切です。紫外線対策の基本は日焼け止めですが、それに加えてさまざまな紫外線対策グッズを活用しましょう。

また、紫外線は直接太陽から降り注ぐ「直達光」以外に、地面や壁に反射した「反射光」や大気中で散乱した「散乱光」にも多く含まれています。紫外線対策を行う際は、全方位からの光を防げるように複数の対策を組み合わせることが効果的です。日傘・帽子・サングラスなどは、手軽に用意できてすぐに取り入れられるアイテムです。

2.老化を防ぐ日焼け対策のポイント

老化は年齢を重ねることで進行しますが、加齢による衰えだけでなく、光老化が原因の症状も少なくありません。光老化のリスクを抑えるためには、常日頃から日焼け予防対策を欠かさないことが重要です。
ここでは、光老化の影響を抑えるために押さえておきたい日焼け対策のポイントを解説します。

2-1.年中対策を行う

季節や天候によって降り注ぐ紫外線の強さや量は変化します。例えば、冬になればUVBは夏の5分の1程度、UVAは2分の1程度といった具合です。しかし、日光が出ている限り紫外線がなくなることはありません。紫外線による肌のダメージは蓄積しやすいため、光老化を抑えるには、1年中対策を欠かさないことが大切です。

紫外線が増える春~夏にかけてはもちろん、日差しが和らぐことで油断しがちになる秋や冬は、意識的な紫外線対策が重要となります。秋や冬は夏のダメージが残っているケースが多いため、紫外線対策を行いつつ保湿を欠かさないようにしましょう。また、雪国に住んでいる人や冬のレジャーが好きな人は、雪面に反射する紫外線にも注意が必要です。

2-2.外出しない日や曇りの日も対策する

紫外線量自体は少なくても、長期間浴び続ければ次第に肌へのダメージは蓄積されます。外出しない日や曇りの日でも、しっかりと紫外線対策を継続することが大切です。

室内で浴びる紫外線には、主に反射光や散乱光などが挙げられます。これらを防ぐためには、UVカット効果のあるレースカーテンやフィルムなどが有効です。窓ガラス自体をUVカットガラスに変えてもよいでしょう。

また、紫外線に加えてパソコンやスマホなどから発せられるブルーライトも、光老化の原因になると言われています。こちらの対策としては、電子機器のカット機能に加えてメガネやフィルム、日焼け止めなどと併用するとよいでしょう。

2-3.適切な種類の日焼け止めを適量塗る

日焼け止めは、利用シーンに合わせて使い分けることが重要です。日焼け止めに記載されているSPF値はUVB、PA値はUVAへの効果を示しており、数値が大きく+の数が多いほど効果が高くなります。だし、効果が高いほど肌への負担も大きくなる傾向です。

下記の例を目安に、適切な値の日焼け止めを選ぶとよいでしょう。

SPF10~20
PA+~++
散歩や買い物などの日常生活
SPF10~30
PA++~+++
屋外での軽いスポーツやレジャー
SPF30~50
PA++~++++
炎天下でのレジャーやリゾート地でのマリンスポーツ

クリームタイプやジェルタイプなど、テクスチャーは自分の好みで選べば問題ありませんが、商品によって適量は異なるため必ず説明書を確認することが大切です。

3.日焼け後のケアも重要

日焼け対策を意識していても、紫外線を完全に防ぎ切れるとは限りません。長時間日の当たる場所で活動した・日焼けしてしまったという場合には、適切なケアが必要です。

冷やす

日に焼けて赤くなったりほてったりしている肌は、炎症を起こした状態にあります。流水や冷たいタオルなどで冷やし、炎症の進行を抑えましょう。氷や保冷剤を使用する際はガーゼやハンカチで包み、直接肌に当てないことが大切です。ただし、冷やしすぎると血流が悪くなるケースや凍傷を起こすケースもあるため、ある程度ほてりが治まった時点で、冷やすのをやめましょう。

保湿する

日に焼けた肌は、皮膚の水分が失われて乾燥した状態です。脱水状態の肌はバリア機能が低下し肌トラブルを起こしやすいため、保湿力の高い化粧水や乳液でしっかりと水分を補いましょう。

まとめ

光老化は、太陽光に含まれる紫外線を浴び続け、肌ダメージが蓄積されることによって引き起こされる老化現象です。日頃から紫外線対策を習慣づけ、日に焼けてしまったときは入念なスキンケアでダメージを軽減することで、老化の進行を抑えられる可能性が高まります。

紫外線による肌の老化は、シミだけでなくたるみやしわができる原因の1つです。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

乾燥対策はなぜ必要?肌の乾燥対策や見落としがちなポイントも紹介

空気の乾燥は肌から潤いを奪ってしまうため、日頃から正しいスキンケアをして乾燥対策をとることは大切です。スキンケア方法だけでなく、食生活や生活習慣を見直したり、紫外線を防いだりすることで効率よく乾燥対策ができます。

当記事では、乾燥対策をとる必要性をはじめ乾燥による肌トラブルについて詳しく解説します。スキンケア方法や紫外線対策、体の内側からも肌の調子を整え、乾燥対策がしたいという人はぜひご一読ください。

目次

1.乾燥対策はなぜ必要?

空気の乾燥は、以下のような影響を体に及ぼす可能性があります。

・ドライアイになる
・風邪/インフルエンザなど感染リスクが高まる
・体内の水分が奪われ脱水症状になる
・肌が乾燥する
・かゆみや炎症など肌トラブルが起きやすくなる

ここでは、乾燥と肌トラブルの関係を解説します。

1-1.乾燥による肌トラブルも

乾燥は、肌トラブルを引き起こす原因の1つです。表皮の最も外側にある「角層」は外部刺激から肌を守っていますが、潤いが不足すると細胞のきめが乱れてバリア機能が低下します。

バリア機能が低下した肌はホコリ・菌など外部からの刺激に弱くなり、肌荒れや湿疹、ニキビなどが生じやすくなります。また、潤いが不足するとツヤ・はりが少なくなり、シワやたるみ、パサつき、メイクのりの悪さにもつながるでしょう。

肌が乾燥する理由は、空気の乾燥だけではありません。乾燥肌を招く要因は以下も挙げられます。

・紫外線ダメージ

紫外線は肌に炎症を与え、角質層の潤いを保つ力を弱くします。水分が少ないと細胞間に隙間ができ、内部まで紫外線が侵入しやすくなるため、さらに乾燥が進むでしょう。

・誤ったスキンケア方法

普段のスキンケア方法が、肌の潤いに必要な油分を奪うことがあります。バリア機能には一定の皮脂が欠かせないため、落としすぎには注意が必要です。また洗顔時の強い摩擦も、バリア機能にダメージを与える要因になります。

・加齢

年齢とともに肌の水分量は下がっていきます。水分を保つ役割のある天然保湿因子やセラミドが減少するため、肌の潤いをキープしにくくなるでしょう。皮脂の分泌も少なくなり、足りない分をスキンローションで補う必要があります。

2.肌の乾燥対策の方法

乾燥肌の悩みを解決するには、ハンドクリームやボディークリームでケアするだけでなく、肌が乾燥する原因を防ぐことも重要です。具体的には紫外線を防いだり、スキンケア方法を見直したり、少しの心がけでできる方法があります。

ここでは、肌の乾燥を防ぐ4つの対処法を紹介します。

2-1.部屋の乾燥を防ぐ

部屋が乾燥していると肌表面の水分が奪われるため、湿度計をこまめにチェックし、湿度を50%以上に保つよう、必要に応じて加湿器で調整すると良いでしょう。

部屋の広さに合った加湿器なら、部屋全体を加湿できて快適に過ごせます。オフィスデスクやベッドサイドに卓上サイズを置くのもよいでしょう。アロマオイルを垂らせる加湿器もあり、香りを楽しみながら乾燥対策ができます。

加湿器以外にも、以下のような部屋の湿度を上げる方法があります。
・洗濯物を室内干しする
・お湯を張ったコップを置く
・濡れたタオルをかける
・ストーブなど燃焼で暖める暖房器具を使う
・観葉植物を置く

洗濯物やバスタオルなど濡れたものを干すと、徐々に水分が蒸発し部屋の湿度が保たれます。ただし部分的に加湿しすぎると、湿気で結露やカビが発生するおそれがあるため注意してください。

冬場はガスストーブや石油ストーブを使用すると、燃焼時に発生する水蒸気で部屋が適度に加湿されます。ただし火災に注意し、こまめな換気が必要です。

また、植物には夏を中心に葉から水分を蒸散する働きがあります。蒸散から得られる湿度は加湿器と比べるとわずかではありますが、観葉植物を置くことで湿度管理に気を配るようになり、乾燥対策への意識が高まるでしょう。

2-2.紫外線を防ぐ

帽子や日傘、日焼け止めで肌に与える紫外線ダメージを減らすことが大切です。紫外線は一年中降り注いでいるため、季節を問わず紫外線対策を行う必要があります。

日焼け止めには効果を表す数値があり、日常生活ではSPF20~30が適しています。 屋外で過ごす時間が長いならSPF30~50・PA++++以上がよいでしょう。乾燥により肌が敏感になっている場合は、肌に刺激となる成分の少ない商品を選んでください。保湿成分入りなら、紫外線を防ぎながら乾燥ケアも行えます。

2-3.スキンケア方法を見直す

乾燥の原因となるスキンケア方法は以下が挙げられます。
・洗顔を1日に何回も行う
・ゴシゴシとこすって顔を洗う
・洗浄力の強い洗顔料を使う
・パチパチと化粧水・乳液をたたき込む
・洗顔後すぐにスキンケアをしない

過度な洗顔は必要な皮脂膜まで落とし、肌の水分保持力が低下します。また、基礎化粧品をつける際に肌を強くこすったりたたいたりして刺激を与えるのもよくありません。

見直しが必要な人は、下記の注意点を意識してスキンケアをしましょう。

メイク落としはクリームやミルクタイプを選ぶ
クリームやミルククレンジングを使用すると、潤いを保ちながらメイクを落とせます。オイルタイプは油分を落とす力が強く、必要な皮脂も取り除くため、乾燥肌には向いていません。
低刺激の洗顔料で優しく洗顔する。
洗顔料は皮脂対策用のさっぱりタイプを避け、乾燥肌・敏感肌向けの商品を選びましょう。洗顔は、多くても朝と夜の2回までにして、たっぷりの泡で優しく洗います。
優しく丁寧なスキンケアを心がける
洗顔後は肌が乾燥しやすいため、すぐにスキンケアが必要です。こすらず、手のひらで包み込むように優しく化粧水・乳液をなじませます。乾燥が特に気になる場合は、ホットタオルで毛穴を開かせてからスキンケアをすると、肌になじみやすくなります。

乾燥肌の人は、低刺激タイプや保湿力を高める美容成分の入ったアイテムで手入れすることが大切です。

ただし品質がよくても成分が合わないことがあるため、トライアルセットで肌に合うか試すとよいでしょう。

2-4.食生活・生活習慣を見直す

潤った肌を保つには、健康的な食生活と生活習慣が欠かせません。必要な栄養素を含んだバランスのよい食事を心がけましょう。たんぱく質やビタミンB群、ビタミンA、ビタミンC、などは肌の調子を整える働きがあり、乾燥によるダメージの修復が期待できます。

以下は乾燥対策によい栄養素と摂取できる食べ物の例です。

栄養素働き多く含まれる食材
タンパク質皮膚の細胞をつくる卵、肉、大豆、乳製品など
ビタミンA肌の保湿力を高めるにんじん、ほうれん草、レバーなど
ビタミンB群
ビタミンE
亜鉛
ターンオーバーを整える【ビタミンB群】
納豆、マグロなど
【ビタミンE】
アーモンド、大豆、パプリカなど
【亜鉛】
牡蠣、カニなど
ビタミンCコラーゲンの生成ブロッコリー・キウイ・イチゴなど

また、生活習慣を見直してよい睡眠を取りましょう。十分な睡眠時間は新陳代謝を高め、皮膚の細胞を新しくするターンオーバー周期を整えます。入浴は就寝1~2時間前までに済ませ、就寝前にはテレビやスマホの閲覧を避けるなど、よりよい睡眠への環境づくりも大切です。

3.肌の乾燥対策で見落としがちなポイント

乾燥対策で見落としやすいのが、空調による乾燥です。冷房は室内の水分を外に出して部屋を冷やすため、部屋の乾燥を引き起こします。ジメジメと暑い時期は室内の乾燥に気が付きにくく、意識して対策を取る必要があるでしょう。

冬の場合は、エアコンで室温を上げると空気はより多くの水分を含むことが可能である一方、加湿機能がないと全体の水分量は上がりません。飽和水蒸気量が多いのに実際の水分量が少ないと、相対湿度が下がり肌から水分が奪われやすい環境になります。エアコンで部屋を暖める際は必ず加湿も行い、乾燥を予防しましょう。

また、入浴時も乾燥に陥りやすい場面です。熱いお湯は皮脂や保湿成分を流してしまいます。熱いお風呂に長時間浸ったり熱いお湯で顔を洗ったりすると、肌の乾燥を招くため注意が必要です。保湿成分配合の入浴剤や入浴後のボディケアで体全体を保湿するとよいでしょう。

まとめ

空気の乾燥はドライアイや肌の乾燥、脱水症状など、体にさまざまな影響を及ぼす可能性があるため、肌トラブルを防ぐ上でも乾燥対策は欠かせません。部屋の湿度を保つことや、日焼け止めで紫外線ダメージを減らすことも大切です。

また、肌にダメージを与えるスキンケア方法は控え、食生活・生活習慣を見直すなど体の内側からも肌へのアプローチができます。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

ツヤ肌とテカリの違いは?トレンドのツヤ感を出すメイクポイントも

最近、若々しさを演出できるツヤ肌に注目が集まっており、ツヤ肌に見えるメイクや化粧品が増えています。しかし、スキンケアやメイクを工夫してもテカリ肌に見え、悩んでいる人もいるかもしれません。テカリを抑えてツヤ肌を作るには、皮脂の過剰分泌を抑える必要があります。

そこで今回は、ツヤ肌とテカリ・マット肌の違いから、テカリ肌に見える原因、ツヤ肌メイクのポイントまでを徹底解説します。トレンドのツヤ肌を作り、ナチュラルな印象を演出したい人は、ぜひ当記事を参考にしてください。

目次

1.ツヤ肌とは?

ツヤ肌とは、瑞々しくしっとりとした質感がありながらほどよい落ち着きがあり、内側から輝くような印象を与える肌のことです。素肌感・パール感・潤い感・透明感などとも呼ばれ、同じツヤ肌でもシーンに合わせて演出される質感は微妙に異なります。ただし、どのような場面でも「健康的に見える」「自然に見える」「ハリ感がある」「主張しすぎない」といった点は共通事項です。

ここでは、ツヤ肌との差が分かりにくい「テカリ」や「マット肌」との違いを解説します。

1-1.ツヤ肌とテカリの違い

ツヤ肌とテカリの大きな違いは、油分と水分のバランスです。油分と水分のバランスがよければ潤いのあるツヤに見え、油分が多くなればギトギトしたテカリに見えます。まずは自分自身で、気になる部分を指や手の甲で軽く触ってみましょう。瑞々しい感触が得られればツヤ肌、皮脂が付いてベト付くならテカりです。

また、肌の油分が少なくても、メイク方法によってはテカって見えるケースが珍しくありません。特に肌のくすみが気になるときなどは、つい顔全体を輝かせようとしがちですが、ツヤを入れる位置によってはテカリに見えるため注意が必要です。

1-2.ツヤ肌とマット肌の違い

ツヤ肌は健康的な素肌の持つ輝きに近く、適度なツヤを残して仕上げたメイクのことを指します。対してマット肌は多少の輝きを残しつつもツヤを抑え、きめ細やかでふんわりとした肌表面に仕上げるメイクです。

フェイスパウダーをしっかりとのせることで毛穴をカバーし、汗や皮脂によるメイク崩れを抑えてサラリとした手触りになります。ツヤ肌は若々しい印象、マット肌は落ち着いた上品な印象を与える傾向です。

2.テカリ肌に見える主な原因

テカリ肌に見える原因がメイクであれば、テクニックを学べば解消できます。しかし、テカリ肌の原因が肌状態にあるのであれば、まずは素肌そのものから変えていかなければなりません。テカリを抑えツヤ肌を実現するには、まず肌がテカる原因を知ることが大切となります。

肌がテカる主な原因は、下記の3つです。
・肌が乾燥している
・皮脂が過激に分泌している
・間違ったスキンケアをしている

ここでは、テカリ肌に見える3つの原因について解説します。

2-1.肌が乾燥している

テカリ肌になる原因の1つは、肌の乾燥です。乾燥した肌は刺激に弱くなり肌荒れなどのトラブルを発生させるため、肌の水分量を保持しようとして皮脂の分泌量が増えます。すると乾燥からは肌が守られるものの、必要以上に分泌された皮脂が顔のテカリやベタ付きに転じるケースが珍しくありません。

暑さによる汗や皮脂の分泌が減少する秋や冬にもテカリが収まらない場合は、肌の乾燥を疑ってみるとよいでしょう。エアコンがきいた場所に長時間いる場合や、扇風機の風を直接浴びる機会が多い場合も、肌が乾燥しやすくなります。また、紫外線も肌の乾燥を招くため、日焼けする機会が多い人も注意が必要です。

2-2.皮脂が過剰に分泌している

肌がテカって見えるのは、過剰に分泌された皮脂が光を反射するためです。分泌された皮脂が適量であれば、テカリではなく自然のツヤとして健康的な肌を演出します。皮脂の過剰な分泌を招く原因として大きいのが、「ホルモンバランスの乱れ」「食生活の偏り」「乾燥」です。

ホルモンバランスが乱れて男性ホルモンが優位になると、皮脂の分泌が盛んになります。ホルモンバランスが乱れる要因はいくつかありますが、主に加齢・ストレス・睡眠不足・生活習慣の乱れなどが挙げられるでしょう。また、摂取する栄養のバランスが崩れたり、脂質を過剰に摂取したりすることでも、皮脂の分泌が増える可能性が高まります。

2-3.間違ったスキンケアをしている

ツヤ肌に重要なのが、水分と油分のほどよいバランスです。テカリやベタ付きが気になるからと化粧水やクリームの使用量を極端に減らしたり、使うのを止めたりしてはいないでしょうか。肌の水分と油分のバランスを保つためには、十分に潤いを補給した上で乾燥を防ぐ保湿ケアが重要です。

また、洗顔不足や洗いすぎによって肌のバリア機能が低下することも、皮脂の過剰分泌を招きテカリにつながります。洗浄力がありつつも刺激の少ない洗顔料を選ぶ、ゴシゴシと強く擦りすぎないといった配慮が必要です。

3.テカリを抑えるスキンケア|ツヤ肌のメイクポイント

肌のテカリを抑えツヤのある美肌を得るためには、日々のスキンケアを正しく行うことが大切となります。下記は、テカリの抑制に効果的なスキンケアのポイントです。

【クレンジングを行う際のポイント】
・メイク用品の落しやすさ/濃さに合ったクレンジング剤を使用する
・肌質に合った成分のクレンジング剤を使用する
・肌を擦らず落とせるタイプを使用する
・ぬるま湯ですすぐ

【洗顔を行う際のポイント】
・32℃程度のぬるま湯で洗う
・泡立て用のネットなどを使用して、モッチリとした泡を作る
・指で擦らず泡で洗う
・クレンジング剤がダブル洗顔不要の場合は洗顔を省略する
・肌の乾燥が気になる場合、朝の洗顔はぬるま湯のみで行う

【保湿ケアを行う際のポイント】
・肌質に合った成分のアイテムを使用する
・皮脂を抑える効果のあるアイテムを使用する
・ケアの前に蒸しタオルで顔全体を温める
・最初に美容オイルを薄く伸ばして化粧水の浸透を促す
・各アイテムは規定量を使用する
・化粧水はシートマスクやコットンパックを使って2~5分ほど浸透させる
・美容液/乳液/クリームはハンドプレスで馴染ませる
・ミスト化粧水を薄く振って潤いをプラスする
・最後に余分な水分と油分を軽くティッシュでオフする

次に、きれいなツヤ肌を作るメイクのポイントを解説します。

3-1.ファンデーションはリキッドまたはクッションタイプを使う

スキンケアでしっかりと保湿をしたら、ツヤ肌ベースメイクを始めましょう。化粧下地にはセミマット~マット系を選ぶと、ツヤが出すぎてテカリ化する失敗を防げます。

普通肌・乾燥肌の人は、リキッドタイプかクッションタイプを使用するのがポイントです。パウダータイプはセミマット~マット仕上げに向いています。ただし、オイリー肌の場合は油分のバランスを整えやすくなるため、パウダータイプを使用しても問題ありません。

ツヤ肌仕上げを売りにするものや保湿・エイジングケアを重視するアイテムを選ぶと、よりツヤを出しやすくなります。

3-2.シミやクマにはコンシーラーを使う

シミやクマをファンデーションのカバー力で隠そうとすると、厚塗り感が強いマットな仕上がりになります。隠したい部分がある場合は、ファンデーションを塗る前にコンシーラーを使用することでマット感を抑え、ナチュラルなツヤ感を出すことが可能です。

ツヤ肌メイクの場合、柔らかめのクリームタイプや伸びのよいリキッドタイプが向いています。また、シミやクマなどの暗い色をカバーする際は、素肌色よりもワントーン明るめのカラーを選ぶこともポイントです。

3-3.視線が行きやすい部分にハイライトを入れる

ツヤ肌メイクの仕上げでは、視線が行きやすく自然に光が反射される部分へ軽くハイライトを入れましょう。ハイライトを入れる量や位置によっては、ツヤではなくテカリに見えてしまうため注意が必要です。ツヤ肌に見える位置へ、少なめの量を指で馴染ませるようにひと塗りし、広範囲に伸ばしすぎないことがポイントとなります。

【ツヤ肌に見える位置】
・額の中央
・鼻筋
・鼻先
・頬
・唇の中央
・Cゾーン
・顎先

【テカリに見える位置】
・髪の生え際
・眉間
・目尻
・目の下
・小鼻
・ほうれい線
・頬全体
・フェイスライン

まとめ

ツヤ肌とは、瑞々しくしっとりしていて健康的に見えるなど、若々しい印象のある肌を指します。乾燥や間違ったスキンケアなどにより皮脂の過剰分泌で起こるテカリとは異なり、自然に見えるのが特徴です。

スキンケアやメイクによって、テカリを抑えながらツヤ肌を演出できます。ファンデーションはリキッドまたはクッションタイプを、シミやクマを隠したい場合はコンシーラーを使いましょう。また、ハイライトを入れるのもポイントです。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

肌の水分量は重要!減る原因や保湿力アップのコツも紹介

肌の水分量とは、皮膚の「角質層」に含まれる水分量を指し、約20~30%と言われています。肌に十分な水分量があると、ハリやツヤが感じられます。しかし、肌の水分量が減少すると、肌トラブルを引き起こすことがあるため、対策したい方は多いのではないでしょうか。

この記事では、肌の水分量についての基礎知識を踏まえ、水分量が減る原因・対策と水分量をアップするためのコツを紹介します。キレイな肌を保ちたい、肌トラブルを防ぎたいと考える方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.そもそも肌の水分量とは?

一般的に肌の水分量とは、「角質層」に含まれる水分量のことを指します。
肌は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層で構成されており、このうち「表皮」はさらに「角質層」「顆粒層」「有棘(ゆうきょく)層」「基底層」の4層に分かれます。角質層は、皮膚の表面に近い「表皮」のもっとも外側にある層です。

個人差はありますが、理想的な肌水分量は約20~30%と言われています。肌に触れてみて、ハリやツヤ、潤いを感じられる場合は、十分な水分量を保てている可能性が高いです。

肌の水分量は、市販のスキンチェッカー(肌水分チェッカー)で測定できます。スキンチェッカーは数千円程度で購入できるものが多いため、興味があればぜひ用意してみてください。
なお、スキンチェッカーの測定結果が約20~30%を下回る場合や、肌のかさつき、ごわつきが気になる場合は、肌の水分量が不足している可能性があります。水分量が不足すると、乾燥肌やかゆみ、小じわ、ニキビ、肌荒れ、キメの乱れなど、さまざまな肌トラブルを引き起こすと言われています。

また、肌トラブルの悪化がさらに水分量低下を招いてしまうこともあるため、肌の水分量が減っていると感じた際は、早めに対策を行うことが大切です。

2.肌の水分量が減る原因と対策

理想的な潤い肌を保つには、水分量が減る原因を知って適切に対策することが重要です。肌の水分量が減る理由はいくつかあり、人によって原因が異なります。
ここでは、肌の水分量が減る主な原因を4つのポイントに分けて解説するため、ぜひ自分がどのケースに当てはまるかイメージしながらご覧ください。

2-1.加齢の影響

肌の水分量が減る原因の1つが「加齢」です。年齢を重ねると、肌の保湿やバリア機能を担う「皮脂」の分泌量が減少します。皮脂は「天然の保湿クリーム」とも呼ばれており、肌の水分蒸発を防ぐ働きを持つ油脂状の物質です。

皮脂量が減ると、肌の水分が蒸発しやすくなり、水分量不足につながります。皮脂の分泌量は20代でピークを迎え、40代以降は大きく減少すると言われています。

また加齢の影響で、皮脂以外にも「コラーゲン」や「ヒアルロン酸」「セラミド」など、健康な肌の維持に必要なさまざまな成分の分泌量も減ってしまうため注意が必要です。

2-2.紫外線

紫外線も、肌の水分量が不足する原因の1つです。紫外線を浴びすぎると、肌の「バリア機能」が低下すると言われています。

肌の水分を逃さないよう守る役割があるバリア機能が低下すると、肌が水分を保持できなくなり、水分量の不足につながります。また肌の水分量が少ないと、さらに紫外線の影響を受けやすくなり、負のスパイラルに陥ってしまうこともあるため注意してください。

バリア機能の低下を防ぐために、外出時は季節を問わず日焼け止めや日傘、帽子などで紫外線対策をしましょう。なお、紫外線だけでなく花粉やPM2.5などの要因によっても、肌のバリア機能は低下する可能性があります。

2-3.生活習慣の乱れ

偏った食生活や運動不足、睡眠不足といった生活習慣の乱れにも要注意です。
栄養バランスの偏りや運動不足による血行不良は、肌の水分量を保持するためのバリア機能の低下につながります。また睡眠不足が続くと、肌の再生に必要な成長ホルモンの分泌量が減り、ターンオーバーが乱れる原因となります。

生活習慣の乱れによるバリア機能の低下を予防するには、タンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランスよく含んだ食事を摂り、適度に運動する習慣を付けましょう。また寝る前にはスマホやテレビをできるだけ控え、質のよい睡眠をとることも大切です。

2-4.水分不足

少しの水分不足が肌状態を大きく左右するわけではないものの、水分摂取量が不足すると、肌の水分量不足につながることがあります。体の健康を維持し、結果として肌のバリア機能やターンオーバーを正常に保つためには、毎日適切な量の水分を摂取することが大切です。

厚生労働省によると、体重60kgの男性の1日の水分摂取量の目安は2.5Lです。食事から摂れる水分(1.0L)と、体内で作られる水分(0.3L)を差し引くと、1日におよそ1.2Lの水分を摂取することが望ましいとされています。

出典:厚生労働省「健康のために水を飲もう講座」

体の健康を維持して肌を正常に保つためには、起床後や寝る前など、のどが乾いたとき以外にも意識的に水分補給をしましょう。

3.肌の水分量をアップするためのコツ策

肌の水分量を上げるには、日頃の肌ケア習慣を見直すことも大切です。誤ったスキンケア方法で手入れをしていると、十分な美容効果を発揮できなかったり、肌環境を悪化させたりする可能性があるため注意してください。

ここでは、肌の水分量アップのコツを3つご紹介します。

3-1.洗顔時の摩擦を減らす

洗顔時に肌をゴシゴシ擦るのは避けてください。強く擦りすぎると、摩擦で肌のバリア機能が低下する上、必要な皮脂まで洗い流してしまい、水分量を保ちにくくなります。
洗顔時は、できるだけ肌に刺激を与えないよう、たっぷりの泡を押し付けるように優しく洗いましょう。手で泡を立てにくい場合は、100円ショップなどで購入できる泡立てネットを使えば、簡単にきめ細かい泡を作れます。

皮脂を落としすぎないよう、1分程度で手早く洗顔を終えることもポイントです。一方洗顔後のすすぎは、時間をかけて丁寧に行ってください。また、熱湯での洗顔は肌の乾燥につながるため、顔を洗うときは人肌程度のぬるま湯を使うようにしましょう。

3-2.正しいスキンケアを行う

肌が乾燥しやすい洗顔後は、正しい方法でできるだけ早く保湿ケアを行いましょう。初めに化粧水や美容液、ローションなどを使って肌に必要な水分を補います。場合によっては2〜3回重ね付けして成分をしっかりと肌に入れ込んだり、化粧水を染み込ませたコットンでパックをしたりしましょう。

その後、乳液やクリームなどを重ねて、肌に油分を補います。スキンケア用品は、パッケージに表示された使用量を守り、肌にムラなく塗布してください。
なお、スキンケアの前に肌をタオルでゴシゴシ拭いたり、化粧品を塗るために肌を強く擦ったりすると、バリア機能の低下につながるため注意が必要です。

3-3.保湿力の高いアイテムを使う

スキンケアの際に、保湿力の高い成分が含まれた基礎化粧品を使うのもよいでしょう。肌の保湿に役立つと言われている代表的な成分には「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「セラミド」が挙げられます。それぞれに期待できる効果は次の通りです。

コラーゲン表皮の奥の真皮に含まれる成分。肌に弾力やキメを与える。
ヒアルロン酸保水力に優れた成分。少量のヒアルロン酸が大量の水分を抱え込む。
セラミド表皮の角質層に含まれる成分。細胞の隙間を埋め、角質層内部の水分を繋ぎ止める。

コラーゲン・ヒアルロン酸・セラミドは、加齢や紫外線、乾燥などの要因で失われるため、化粧品で補う必要があります。スキンケア用の商品を選ぶときは、配合されている成分にも注目してみましょう。

まとめ

肌の水分量は、年齢・紫外線・生活習慣の乱れなどにより引き起こされると言われています。また、水分摂取量が影響することもあるため、意識的に水分補給をしましょう。

また、肌の水分量を保ったり、アップさせたりするためには、日頃の習慣が重要となります。洗顔時の摩擦を防ぐほか、スキンケアの方法を見直し、保湿力の高いアイテムを取り入れることも検討するとよいでしょう。保湿に役立つと言われている成分には、コラーゲン・ヒアルロン酸・セラミドなどが挙げられます。保湿剤を選ぶ際には成分にも注目してみてください。

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院長 佐藤 英明 先生

30代のシワ対策!パーツごとのケア方法やNG習慣を紹介

ターンオーバーの力が弱まり始める30代は、シワができやすくなるため早めのケアが重要です。シワの原因は、加齢以外にも乾燥や紫外線によるダメージなどが上げられ、日頃から対策をしておく必要があるでしょう。

この記事では、30代のシワケアが大切である理由やシワの原因などの基本情報を踏まえ、パーツ別のシワ対策について詳しく解説します。30代が気を付けたいシワを悪化させるNG習慣にも触れるため、シワを防ぎ若々しい印象を保ちたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.30代もシワのケアが重要!

シワやシミなどの肌トラブルを引き起こす原因として、ターンオーバーのサイクルの乱れやターンオーバーの力が弱まることが挙げられます。ターンオーバーとは、肌の内側で新しい細胞を作り、内側の細胞が外側にある表皮を押し出してアカとしてはがれ落とすことを言います。つまり、ターンオーバーは肌の再生を繰り返すシステムです。

肌トラブルを防ぐために、ターンオーバーが理想的な周期で行われることが大切です。しかし、年齢を重ねるにつれて体内の血液循環が滞り、代謝が下がることで新たな細胞を作る力が弱まってしまいます。30代から少しずつターンオーバーの力が弱まると言われているため、日ごろからケアをすることが大切です。

1-1.そもそもシワの原因は?

シワができる主な原因は、肌の乾燥と紫外線によるダメージです。
肌が乾燥すると角質層に隙間ができ、小ジワの原因となります。エアコンによって空気が乾燥したり、睡眠不足が続いてしまったりすることで肌は乾燥しやすくなります。最近は小ジワに悩む20代も少なくありません。また、紫外線を浴びると「光老化」という現象が起き、シワができやすくなります。

さらに、30代になると、肌の乾燥によるシワや表情によって作られるシワが深く刻まれるようになります。乾燥によるシワを長期間放置しておくと深いシワになってしまうため、早めにケアをするようにしましょう。

2.【パーツ別】30代のシワ対策

気づかないうちにシワが増えていたという方も少なくありません。大切なことは、気づいたら早めに適切なケアを取り入れることです。加齢とともにターンオーバーの力が弱まるため、シワを放置しておくと気づかないうちに深いシワが刻まれてしまいます。

シワを防ぐために顔のパーツに合った適切なケアをしましょう。以下では、シワ対策の詳細を紹介します。

2-1.口元

口元のシワの主な原因は、乾燥の他、コラーゲンの減少と表情の癖です。紫外線の影響や加齢によりコラーゲンが減ることで、肌の表面を支えきれなくなってシワができます。また、笑ったり怒ったりなど表情の癖によってシワが作られて目立ちやすくなります。

以下では、口元のシワを防ぐための効果的な保湿方法を紹介します。

・ほうれい線

ほうれい線に沿って、口角から小鼻に向かって保湿

・口角~あごのライン

乾燥すると口元がたるんで見えてしまうため、あごから口角に向かって保湿

・あごの下~耳のライン

衣類がこすれることもあるため、下から上になでながらしっかり保湿。
口元のケアをするときは、下から上に向かって保湿することが基本です。

2-2.目元

目元のシワは、乾燥や紫外線、加齢などが原因として挙げられます。また、マスクの着用により、目の下の肌をマスクのワイヤーが押上げて目元を押上げ、シワの原因となることもあります。

目元のシワ対策の方法は以下の通りです。

・出かけるときは日焼け止めや帽子などで紫外線対策する
・ポイントリムーバーを使って摩擦を減らす
・コットンに化粧水を染み込ませたものを、3~5分ほど目の下に置く

2-3.おでこ

おでこのシワは、基本的なシワの原因に加えて頭皮や背中のコリ、目の疲れなどが影響しています。頭皮や背中のコリは、加齢に加えてストレスによっても起こります。

以下では、おでこのシワ対策について紹介します。

・頭皮マッサージ

こめかみから頭頂部にかけて円を描くようにほぐした後、前頭筋から頭頂部をつかんでほぐす。最後に、首の付け根から上に向かって後頭部を引き上げるようにほぐす。

・ながらストレッチ・表情の意識

耳上をつかむように5本指を置いて、外側を意識する。おでこを手のひらで押さえて、おでこが動かないように口を開くトレーニングをする。

・おでこを上げて血流アップ

仰向けになり、眉山を両手のひらで押さえながら持ち上げる。

2-4.

首のシワには縦ジワと横ジワがあります。縦ジワは加齢や筋力の低下などで起こり、横ジワは生活習慣が原因で起こります。

以下では、首のシワ対策について紹介します。

【縦ジワ対策】

・首の保湿
・マッサージ
2~3本の指を使ってあご下のくぼみ~耳の下にかけて指圧し、耳の下から鎖骨に向かって指で押し流す。鎖骨の中央に向かった後、鎖骨の下を通って肩にかけてマッサージする。

【横ジワ対策】

・前かがみにならないよう、姿勢を整える
・枕の高さを調整する

3.30代は要注意!シワ・老けを悪化させるNG習慣

シワが気になる人は、自分でも気づかない間にシワを作る習慣があるかもしれません。気になったときに対策すれば、早期改善が見込めるため、日ごろの生活を見直してみましょう。
以下では、シワ・老け顔を作ってしまうNG習慣について紹介します。

3-1.誤ったスキンケア

20代のスキンケアをどのように行ってきたかが30代の肌に現れます。30代になってシワが気になりだしたと思う方は、スキンケアを見直してみましょう。特に、洗顔時に洗いすぎたり、スキンケアの際にこすり過ぎたりしている場合は注意が必要です。

以下では、取り入れたいスキンケア化粧品と使い方の例を紹介します。

・肌の乾燥を防ぐために、洗浄力が強すぎない洗顔料を選ぶ
・ピーリングを使って、ターンオーバーを促す
・保湿効果の高い美容液や美容クリーム、アイクリームなどを使って保湿力を高める

なお、ピーリングは使いすぎると肌が刺激を受けてしまうため、使用頻度を守りましょう。

3-2.紫外線対策不足

紫外線は肌の奥深くにまで浸透し、コラーゲンを破壊してシワの原因になると言われています。室内にいれば紫外線の影響は受けないと思われがちですが、紫外線はくもりの日であっても窓ガラスを通り抜けるため、対策はかかせません。

以下では、効果的な紫外線対策について紹介します。

日焼け止めを塗る
・日傘を差す
・つばの広い帽子をかぶる
・UVカットの上着を羽織る

SPFとPAの+表示が多いものほど紫外線から守る効果が高いものの、どちらの成分も多く配合されている商品を使用すると、肌の負担になることがあります。長時間外に出かけるのか、近所で買い物をするだけなのかで日焼け止めを使い分けるとよいでしょう。

気づかないうちにダメージが肌の奥で蓄積し、シワの原因となるためケアを怠らないようにしましょう。

3-3.表情のクセ

シワを予防するためには、表情筋を鍛えましょう。無表情でいることが多いと表情筋をあまり使うことがないため、肌がたるんでシワができてしまいます。よく笑うなど日常的に表情筋を使っていると、肌の血行が促され、たるみを防げると言われています。

日ごろからよく笑う、表情筋を鍛えるエクササイズを取り入れることもおすすめです。

3-4.不規則な生活

シワ対策の効果を実感するために重要なのが規則正しい生活です。以下では、規則正しい生活がなぜ大切なのかを説明します。

・食事

タンパク質やビタミン、食物繊維、脂質などをバランスよく取り入れることで、うるおいやハリのある肌を作り、新陳代謝の促進につながる。

・睡眠

睡眠は成長ホルモンを分泌すると言われている。成長ホルモンは、代謝向上や肌の再生を促す効果があるとされている。

・運動

運動をすると筋肉量が増えると血行が良くなり、ターンオーバーの促進が期待できる。

・入浴

汗を流すと余分な皮脂や老廃物が排出されるため、美肌効果が期待できる。入浴のポイントとして、38℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かる。
基本的な生活を整えると、シワ対策だけでなく、健康的に過ごすことにもつながります。

まとめ

30代のシワは早めのケアが大切です。特にシワができやすい口元・目元・おでこ・首は、それぞれにシワができる原因や対策を把握し、念入りに手入れをしましょう。また、スキンケア方法の間違いや、紫外線対策不足・不規則な生活により、シワは悪化すると言われています。日頃の習慣を見直し、シワの悪化を促す行動は改めましょう。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

UVケアの基礎知識|正しいケア方法&効果が半減するNG行動

紫外線は、皮膚に大きなダメージを与える肌の大敵です。日やけで赤くなったり黒くなったりするUVケアの基礎知識|正しいケア方法&効果が半減するNG行動けでなく、ダメージが蓄積されることでシミ・たるみ・しわができる原因にもなります。紫外線による肌ダメージを予防するためには、UVケアの正しい知識を持つことが大切です。

この記事では、UVケアの基礎知識やUVカットとの違い、UVケアの必要性などを解説します。UVケアの効果を高める正しいやり方や、反対に効果を下げてしまうNG行動も紹介するので、UVケアの正しい知識を得たい人はぜひご一読ください。

目次

1.UVケアの基礎知識

UVケアとは、紫外線や紫外線のダメージから肌を守るために行うスキンケア、もしくはケアに使う専用商品のことです。UVケアの代表例としては、日やけ止めが挙げられます。日やけ止めは、肌の奥に紫外線が到達しないよう、紫外線を散乱させたり吸収したりする機能を持つ化粧品です。

日やけ止めには、クリーム・ジェル・乳液・ウォータープルーフなどさまざまなタイプがあり、紫外線を防ぐ効果の高さはSPFとPAの値で示されています。
●SPF:主にUV-Bの影響を防ぐ効果を「SPF20」「SPF50」など数値で表す
●PA:主にUV-Aの影響を防ぐ効果を「PA+」「PA+++」など+で表す

どちらも数値が高い・+が多いほど紫外線を防ぐ効果が高いものの、肌への負担も大きくなるため、季節や利用シーン別に商品を選ぶことが重要です。

1-1.UVケアとUVカットの違い

UVケアとよく似た使われ方をする言葉に、「UVカット」があります。UVカットとは、紫外線を吸収したり遮断したりして、肌に届かなくする機能です。例えば、SPF・PA効果のある日やけ止めや化粧品は紫外線を吸収するため、UVカット機能があると言えるでしょう。日傘や帽子、ラッシュガードなどのアイテムも同様です。

一方、UVケアは紫外線の影響から肌を守るお手入れすべてを指します。つまりUVケアはUVカットに加えて、日やけ後に行うアフターケアなども含めて使われる言葉です。

1-2.UVケアの必要性

紫外線は皮膚のコラーゲンやエラスチンといった、肌のハリや弾力を保つために必要な成分へ悪影響を及ぼすことで、たるみやしわを引き起こします。また、紫外線はメラノサイトを活性化する作用もあり、過剰に分泌されるメラニン色素がシミやそばかすに変化するケースも少なくありません。

肌の状態を美しく保つためには、できるだけ肌に届く紫外線量を減らしつつ、紫外線を浴びてしまった後はフォローが必要です。

2.UVケアが必要な紫外線の種類

紫外線には全部で3つの種類がありますが、UVケアが必要となるのは以下の2つです。
●UV-A
UV-Aは、メラノサイトを活性化して色素沈着を誘発し、シミの原因になります。また、肌の真皮まで到達して線維芽細胞を破壊することで、肌のハリや弾力を失わせる恐れも高い紫外線です。UV-Bに比べると人体への影響が少ないとされるものの、長時間浴びた場合は肌への悪影響が懸念されています。
●UV-B
UV-Bは、大部分が成層圏で大気に吸収され地表への到達は少ないものの、人体への影響が大きい紫外線です。皮膚や目にとって有害であり、皮膚がんの原因にもなります。一般的に、日やけと言われる症状を引き起こす主な原因はこのUV-Bのほうです。ひどい場合は水ぶくれを引き起こし、表皮細胞や免疫細胞を変質させたり壊死させたりします。

屋内でも日の光が差し込んでいれば紫外線の影響を受けるため、注意が必要です。また、曇りの日や日陰でも大気中に散乱する光には、多くの紫外線が含まれています。

3.効果を高めるUVケアの正しい方法

UVケアには、正しいやり方があります。どれほど高い効果のあるグッズを使用しても、やり方を間違うと期待する効果を得られません。UVケアの効果を十分に引き出したいのであれば、塗り方やタイミングなどを押さえておきましょう。
ここでは、UVケアの効果を高めるやり方を解説します。

3-1.【日やけ止め】規定量をスポンジでムラなく塗る

日やけ止めは、商品ごとに規定されている適量を守り、ムラなく塗ることがポイントです。パッケージの商品情報や説明書をチェックし、どの程度の量を使えばよいかを確認しましょう。

規定量が分からない場合、顔に対してクリームタイプの日やけ止めはパール粒2個分、液状の日やけ止めは1円硬貨2枚分が目安です。2回に分けて重ね塗りすると、まんべんなく塗りやすくなります。

3-2.【日やけ止め】2~3時間ごとに塗りなおす

外出中は汗をかいたり衣服に肌が擦れたりすることで、知らず知らずのうちに自然と日やけ止めが落ちます。目安としては2~3時間程度に1回、あるいは汗をかいたと自覚した時点で塗りなおしましょう。

SPF値・PA値が高い商品や、ウォータープルーフの商品であっても塗りなおしは必要です。外出先で顔の日やけ止めを塗りなおす場合、パウダータイプやスプレータイプの日やけ止めを使用すると、化粧を崩さずに塗りなおすことができます。

3-3.【グッズ】UVカット加工の衣服・帽子・日傘を使う

日やけ止めに加えて、UVカット加工が施された衣服や帽子、日傘を併用することも、紫外線対策には有効です。いずれも、基本的に編み目が詰まった生地で色調が濃いもののほうがUVカット効果は高い傾向にあるものの、通気性が悪く熱の吸収率も高い欠点があります。

最近は、薄手でもUVカット率の高い商品があるため、気候に合ったものを選びましょう。帽子のつばは広めのほうが、顔への日差しを遮ることができます。日傘の内側が明るい色だと、光を反射して顔に紫外線が集まるため注意が必要です。

4.UVケアの効果が半減するNG行動

UVケアの正しいやり方が分かった後も、油断は大敵です。正しい方法でUVケアをしても、NG行動を取るとUVケアの効果は落ちてしまいます。NG行動を知り、UVケアの効果を十分に受けられるようにしましょう。

4-1.開封後半年を過ぎた日やけ止めを使う

適切な環境下で保存した場合、一般的な化粧品と同じく日やけ止めの使用期限も開封済みは1年、未開封であれば3年は持つと言われています。しかし、一度開封した日やけ止めを半年以上経ってから使用することは推奨されていません。

開封後の日やけ止めは徐々に中身の劣化が進み変質したり、日やけ止めとしての効果自体が薄れたりすることもあります。また、ホコリが混じっていたり雑菌が繁殖していたりすると肌トラブルを起こすこともあるため、開封後半年を経過した日やけ止めは使わないほうが無難です。日やけ止めはたっぷりと使用し、ワンシーズンで使い切りましょう。

4-2.洗髪後すぐに外出する

洗髪後すぐの外出は、髪の毛や頭皮が傷みやすくなる要注意行動です。通常時であれば、頭皮や髪の毛は薄い皮脂の膜によって守られています。しかし、シャンプーで皮脂の防御膜を洗い流してしまうと、外出中に頭を守ってくれるはずのバリア機能が働きません。

バリア機能が低下すると、紫外線の影響をそのまま髪の毛や頭皮が受けることになり、日やけだけでなく抜け毛や白髪といったダメージとして現れることもあります。可能であれば洗髪は夜に行い、外出前に洗髪する場合は、頭や髪の毛にも日やけ止めを使った上で日傘と帽子でしっかりとガードしましょう。

まとめ

UVケアは、紫外線から肌を守るUVカットに加え、紫外線ダメージを受けた肌を労わるケアも含めたUV対策全般を指す言葉です。紫外線に含まれるUV-AやUV-Bは肌のハリを緩ませたり、シミ・たるみ・しわの原因になったりするため、美肌を保つためにはUVケアが欠かせません。

UVケアの基本は、日やけ止めとUVカット加工が施されたグッズの併用です。日やけ止めは用法容量を守りムラなく小まめに塗りなおすことを心がけ、ワンシーズンを目安に使い切るようにしましょう。毎日のUVケアを怠らない意識が、美しい肌を保つことにつながります。

この記事を監修したドクター
CLINICA BellaForma

院長 佐藤 英明 先生

シワとは?種類や部位別・年齢別の原因と対策方法を解説

シワができると、老けた印象となって悩む方は少なくありません。シワは、乾燥などによってできる浅いシワと、皮膚内部の成分の現象によりできる深いシワに分類され、改善のアプローチが異なります。

この記事では、シワの種類と原因などの基本情報から、口元や目元などの部位別のシワの特徴、シワ改善・防止のための習慣までを詳しく解説します。年齢別のケアについても触れるため、シワが増えてお悩みの方や、シワの改善・防止に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.シワとは?種類と原因も

シワとは肌の表面にできる溝や細かい筋目のことです。皮膚の内側で弾力性を保つコラーゲンやエラスチンが変性するほか、皮膚の水分や皮下脂肪の減少によって肌に緩みができることで起きやすくなります。

シワ対策を行うためにはタイプ別の特徴について知り、シワの知識を深めましょう。

1-1.シワの種類

シワにはさまざまな種類があります。ここでは「真皮性シワ」と「表皮性シワ」の2種類に分けて紹介します。

皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織の順に3つの層で構成されています。真皮性シワは、紫外線の影響などによって皮膚の内側にあるコラーゲンやエラスチンが減少し、弾力性の衰えによってできる深いシワのことです。
真皮シワはなかなか戻りにくいことから大ジワと呼ばれています。また、真皮シワには老化による筋肉の衰えや、ハリ弾力の低下などでできるたるみジワがあります。

一方で、表皮性シワは加齢による新陳代謝の低下や、皮膚の水分量の減少によって皮膚の表面上にできる浅いシワのことです。表皮性シワには肌の潤いが不足し、乾燥によってできる乾燥ジワや小ジワがあります。

1-2.シワの原因

シワの主な原因は弾力性の低下ですが、加齢だけが原因ではありません。さまざまな原因がある中で、押さえておきたい3つの原因を説明します。

・肌の乾燥

肌の水分量が不足し乾燥している状態が続くことで、肌のキメが乱れて細かいシワができます。特に、気温や湿度が低い季節や、エアコンの付いた環境などは乾燥しやすく、肌のバリア機能が低下するので注意が必要です。

・紫外線によるダメージ

紫外線は肌の奥の真皮にダメージを与えます。繰り返し紫外線を浴びることで、肌の弾力やハリを与えるコラーゲンやエラスチンが減少します。結果的にシワやたるみができるのです。

・ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンは肌の弾力性を保つコラーゲンやエラスチンの生成に関わるエストロゲンが分泌されます。更年期などでホルモンバランスが乱れると、エストロゲンが減少し肌の弾力性が低下するのでシワができやすくなると言われています。

2.【部位別】シワの原因や特徴

顔や首などには乾燥によってできるシワや表情・癖によってできるシワ、深いシワなどパーツごとにできやすいシワや特徴に違いがあり、肌のケア方法も異なります。
ケア方法は保湿や紫外線対策、マッサージ、癖の見直しなどさまざまです。顔や首にできるシワの特徴を知り、それぞれに合わせたケアをしましょう。

2-1.口元

口元は顔の中でもシワができると目立ちやすい部分です。加齢とともにハリを保つコラーゲンやエラスチンが減少する以外にも、表情筋の衰えによっても、口元のたるみやシワが発生します。表情の変化が少ない人は、特にシワができやすいので、意識的に表情筋を鍛えるトレーニングをしましょう。

また、食べる時に無意識に片方の歯で噛む癖があると、癖ジワができやすい傾向にあります。食事の際は左右均等に口を動かし、ゆっくり食べることを心がけましょう。
なお、口元にできやすいシワは、ほうれい線やマリオネットラインなど深いシワです。フェイスマッサージなどのセルフケアを取り入れると、リフトアップ効果が期待できます。

2-2.目元

目は顔の印象を大きく与える部分であり、目元や目尻にシワができると老けて見えたり疲れた印象になります。顔のパーツの中でも目元は皮膚が薄く、浅くて細かい乾燥ジワや癖ジワができやすい傾向にあります。特に眉間を寄せるクセがある人は眉間にシワができやすいので注意しましょう。

また、目元は洗顔やクレンジングなどの摩擦によるダメージを受けやすく、アイメイクが濃いことなども肌トラブルの原因になります。洗顔やクレンジングの際は優しく洗い、できるだけ摩擦しないようにしましょう。さらに、パソコンやスマホを長時間使用することで目が疲れ、肌の血行が悪くなり、シワができやすくなることがあります。こまめに休息したり、ホットアイマスクで目の疲れを和らげましょう。

2-3.額(おでこ)

おでこのシワの主な原因は、表情による癖ジワです。おでこには前頭筋という額の周囲を動かす筋肉があります。前頭筋は目の筋肉と繋がっており、目を開く時に、自然と前頭筋も動いてしまうことで癖ジワができやすいです。

おでこの癖ジワは、眉毛やおでこを動かさないトレーニングをすることでシワを和らげます。トレーニングというと難しく感じますが、簡単なことから始めましょう。

目を開く際に目元だけを動かす意識をするだけでも、トレーニングになり目の周辺に筋肉が鍛えられます。また、頭皮や目の周りのセルフケアをしてコリをほぐせば、おでこのシワ改善が期待できます。

2-4.

首のシワは、あごを引く動きや、姿勢など普段の習慣によってできる癖ジワが主な原因です。デスクワークやスマホの使用で長時間下を向く姿勢をとることや高い枕、猫背などの要因で、年齢が若い人でも首のシワができます。

まずは普段の姿勢や体勢を見直しましょう。下を向く姿勢を避け、頭が天井に引き上げられているイメージで姿勢を正すと、自然と首が伸びます。

また、首をマッサージする方法もあります。ただし、力を入れてマッサージすると、摩擦により皮膚にダメージを与えるため、クリームやオイルを使用し、優しくマッサージしましょう。

3.シワ改善や防止につながる習慣

シワを改善、予防するためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。特に欠かせない習慣は「十分な保湿で乾燥を避けること」と「紫外線対策をすること」です。乾燥による一時的なシワの場合、保湿ケアで改善する可能性があります。

紫外線対策の基本は日焼け止めを塗ることです。外出時は日焼け止めと日傘や帽子、サングラスなどUVグッズを合わせて使用しましょう。紫外線のダメージは蓄積されていくので、季節問わず対策が大切です。

また、「食事」や「睡眠」にも気をつけましょう。栄養バランスの偏った食事は肌トラブルにつながります。主食・副菜・汁物・果物など和食中心にバランスの良い食事を心がけましょう。

さらに、寝不足によってホルモンバランスが乱れ、肌に負担がかかることもあります。良質な睡眠のために、寝る前はスマホやパソコンの使用を控え、できるだけリラックスした状態で就寝しましょう。

3-1.年齢別のケアのポイント

シワは年齢によって進行度合いが異なるので、スキンケアの方法も年齢に合わせることが大切です。以下では年齢別のケア方法や注意点を説明します。

・20代
生活習慣や環境の変化や、化粧などにより徐々に肌への負担が増えてくる年齢です。女性ホルモンの分泌やコラーゲンの生成力も高いため、シワができにくいですが、紫外線のダメージは若い時から蓄積されるので、紫外線対策と毎日の保湿はしっかり行いましょう。

・30代
コラーゲンの生成が低下し、肌トラブルやシワが増え始める年齢です。乾燥が気になったら、早めにスキンケアをしましょう。また、仕事や家庭でのストレスや睡眠不足など肌に負担がかかりやすい時期でもあるため、質の良い睡眠と規則正しい生活習慣を心がけましょう。

・40代
加齢によりコラーゲンが減少し、たるみやシワが増え始める年齢です。毎日のスキンケアに加えて、頭皮マッサージや表情筋のトレーニングも継続的に行いましょう。基礎化粧品は保湿成分の高いものを選び、十分な保湿をしてください。

・50代
更年期でホルモンバランスが急激に乱れ、肌への悪影響だけでなく、体調が優れないことも増えます。化粧品や美容液はできるだけ肌への負担が少なく、保湿効果の高いものにしましょう。

まとめ

シワの主な原因は乾燥や紫外線によるダメージ・ホルモンバランスの乱れなどです。また、口元・目元・額など部位によってもできやすいシワの種類やケアの方法が異なります。シワができやすい習慣がないか、生活を見直し、改善やセルフケアを行うとよいでしょう。

また、シワは年齢によってできやすさやケア方法が異なります。自身の年代やシワの傾向を踏まえ、適切なケアを行うことが大切です。なお、一度できてしまった深いしわはセルフケアでは改善が難しい場合があります。

この記事を監修したドクター
STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

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