連載 vol.4
毎日のケアはもちろん大切だけど、気になる肌悩みがあるのなら、美容医療に頼るのもひとつの手。そこで、肌悩み別に注目の治療をピックアップ。その特徴や効果についてドクターにたっぷり教えてもらいます。

お話を伺ったのは…
麻布十番えむスキンクリニック
沼尾 真美 院長
勤務医を経て、2020年に麻布十番えむスキンクリニックを開設。再生医療にも精通し、個々の魅力を最大限に引き出す治療を提案。Instagram(@azabu10mskinclinic)もチェック!
Clinic Data
東京都港区麻布十番4-1-9 麻布十番エムビル7F
TEL 03-6453-6558 診察 9:30~17:30
休日 日曜
今月のテーマ
「予防美容医療」
早めに予防していくことで、
大きな肌トラブルを回避!
気温や湿度が低下し、ますます乾燥が進むこれからの時期は、肌悩みも加速しがち。読者アンケートの結果からも、たるみや毛穴の開き、シワなどのエイジング悩みを抱える人が多く、肌悩みを予防する手段として、美容医療に興味を持つ人も増加中。ホームケアに力を入れていても、エイジング悩みが加速してしまう要因とは?
「様々な要因はありますが、主に、加齢によるターンオーバーの乱れや細胞の減少、乾燥や紫外線、大気汚染などの外的刺激などが考えられます。ホームケアはもちろん重要ですが、過剰な摩擦や刺激の強い化粧品の使用など、誤った自己流のケアを続けて悩みが悪化しているケースも多いので要注意! 肌悩みが改善しない人は、一度ケア方法を見直してみましょう。また、最近では、予防のために美容医療を受ける人も多く、エイジング悩みが深刻化する前に、信頼できるクリニックで相談してみるのもオススメです。美容医療にも様々な治療があるなか、タイトニングRFは、肌の内側を全体的に加熱することで、肌老化の大きな要因となる、コラーゲンやエラスチンの減少をくい止めると共に、コラーゲンの生成を促進し、弾力性を保つことができるので、予防ケアとして非常に効果的です。定期的に治療を受けることで、たるみやシワを予防し、若々しい肌を維持することに期待ができます。悩みが深刻化してから対処すると時間も労力もかかってしまうので、先手で予防していくことが、未来の肌のためにも重要です」
(沼尾先生)。
読者にリサーチ!
Q1.肌悩みを予防するために、
美容医療を受けてみたいですか?
A.YES … 78% NO … 22%
Q2.いま予防したい肌悩みは?
A.

約8割の読者が、肌悩み予防のために美容医療を受けてみたい、という結果に。特に、たるみや毛穴、シワなど、エイジング悩みの予防策として、美容医療に興味を持つ人が多数。
※2024年8月、宝島社の公式Instagramでのアンケートによる

エイジング悩みが加速する主な要因
- 1
ターンオーバー
の乱れ加齢などで肌のターンオーバーが乱れると、不要なメラニンの排出が滞り、シミやくすみが目立つ要因に。
- 2
線維芽細胞の
減少線維芽細胞が減少することで、コラーゲンやエラスチンなども減少。ハリが低下し、たるみや小ジワに。
- 3
外的要因
乾燥や紫外線、摩擦や化粧品などの刺激などによって、バリア機能が低下。様々な肌トラブルを招く要因に。
エイジングサイン予防の美容医療での解決策!
「タイトニングRF」
エイジングサインの
根本原因から改善!
「40代以降になると、コラーゲンやエラスチンが皮膚で新しく作られることがほとんどなくなるとも言われています。タイトニングRFは、肌内部を加熱することで、創傷治癒機転を引き起こし、コラーゲンやエラスチンの生成を促進することができるので、たるみやシワを防ぐと共に、肌質の改善にも期待ができます」
エイジングサイン予防の注目治療「タイトニングRF」について深掘り!
タイトニングRFは、どんな肌悩みの予防に効果的なのか、また、治療のメカニズムなどについて、沼尾先生に教えていただきます。

Q.そもそもタイトニングRFとは、
どのような治療?
A.
高周波と呼ばれる電磁波のエネルギーを使用して肌内部を加熱することで、創傷治癒機転を引き起こし、コラーゲンやエラスチンなどの生成を促進し、肌の引き締めやシワを改善する治療です。皮膚深部へと高周波を届け、皮膚と皮下の引き締めなど、持続効果を発揮するモノポーラRFと、皮膚の浅い層に高周波を届け、ハリやツヤ、小ジワの改善など、即時効果に期待ができるバイポーラRFがあります。当院でも導入していますが、最近は、モノポーラRFとバイポーラRFを同時に照射できるマシンもあり、一度に皮膚の深い層と浅い層にアプローチできるので、より高い効果に期待ができます
-
〈 バイポーラRF 〉
皮膚の浅い層に高周波を照射して、コラーゲンの収縮を促進。肌表面のハリやツヤ、小ジワの改善効果などに期待ができる治療。 -
〈 モノポーラRF〉
皮膚の深部に高周波を照射して、コラーゲンやエラスチンの生成を促進。たるみの改善や小顔効果などに期待ができる治療。

年齢と共に減少する、コラーゲンやエラスチンの生成を促進してくれるのは心強い!
Q.タイトニングRFは
どんな肌悩みがある人にオススメ?
A.
コラーゲンやエラスチンなどの生成を促進することができるため、たるみやシワ、肌弾力の低下が気になる人にオススメです。また、毛穴を引き締める効果にも期待ができるので、複合的なエイジングサインの予防に適しています

様々な肌悩みをまとめて改善しながら予防できるのが嬉しい!
Q.タイトニングRFを受けたあと、
肌はどのように変化する?
A.
個人差はあるものの、治療直後でも肌の引き締まりやハリ・ツヤ感がアップするのを実感できると思います。また、コラーゲンなどの生成が促進されることで、治療2カ月後あたりから、肌のたるみやシワが改善され、肌全体の質感が向上していきます
Q.予防のために、どのくらいのペースで受けるのがオススメ?
A.
1回の施術でも効果を実感いただけますが、予防美容のためには、初めの数回は3~6カ月に1回ごとに受け、その後は6カ月~1年に1回メンテナンスを行うのがオススメです。ただし、個人差はあるので、肌状態に応じて調整していくことも重要です
Q.痛みやダウンタイムはどのくらい?
A.
多少の熱感はありますが、ほとんどの方が麻酔なしで施術を受けられています。もちろん、照射レベルを調節しながら施術はしますが、痛みに不安のある方は、麻酔をすることも可能です。タイトニングRFは、非侵襲的な治療なのでダウンタイムはほぼありません。そのため、施術後からメイクをして帰宅することも可能です。まれに、一時的な赤みや腫れが生じることもありますが、2~3日で落ち着くと思います
Q.治療の流れを教えて!
A.
当院では、診察で肌の状態や患者様のお悩みを確認し、治療方針を決定します。その後、クレンジングを行い、施術に入ります。施術範囲にもよりますが、30分~1時間程度で終了します
Q.治療後のケアで
気をつけるポイントは?
A.
施術部位を強く擦るのはNGですが、基本的に通常のスキンケアで問題ありません。ただし、紫外線を避け、保湿をしっかり行うことが重要です
今月のまとめ
タイトニングRFは、年齢と共に減少してしまう、コラーゲンやエラスチンの生成を促進してくれるので、大人が抱える様々な肌悩みをまとめて改善しながら、予防もできるのが嬉しいポイント! 人生100年時代。美容医療も賢く取り入れながら、健やかな肌を未来へつなげていきたいですね。

●費用:全顔 ¥132,000、目元 ¥55,000 ●施術にかかる時間:1回約30~60分 ●痛みの程度:熱感が生じる場合があります。(個人差があります) ●ダウンタイム期間&リスク:ダウンタイムは基本的にありません。まれに、施術後に肌に赤みや腫れなどが出る可能性もありますが、通常は数日間で回復します。また、腫れ、かゆみ、熱傷、紅斑、皮膚温上昇に伴う不快感などの可能性もあります。(個人差があります) ●治療期間・回数:3~6カ月に1回のペースで3~6回※全て施術内容により異なります。
〈施術に関するお問い合わせ先〉
麻布十番えむスキンクリニック
東京都港区麻布十番4-1-9 麻布十番エムビル7F ☎03-6453-6558
※画像・文章の転載はご遠慮ください
(©宝島社 &ROSY 2024年12月号掲載)
ドクターが解説 いま注目の美容医療のコト! vol.3

連載 vol.3
毎日のケアはもちろん大切だけど、気になる肌悩みがあるのなら、美容医療に頼るのもひとつの手。そこで、肌悩み別に注目の治療をピックアップ。その特徴や効果についてドクターにたっぷり教えてもらいます。

お話を伺ったのは…
五本木クリニック
海 暁子 先生
日本形成外科学会専門医。形成外科専門医としての豊富な経験、確かな技術で、皮膚科処置から美容外科手術まで幅広く手掛ける。スタッフからの信頼も厚い人気医師。
Clinic Data
東京都目黒区中央町2丁目18-14
TEL 0120-70-5929 診察 10:00~18:30
休日 日・祝
https://gohongi-biyou-clinic.co.jp/
今月のテーマ
「たるみ」治療
フェイスラインのたるみは、
大顔や老け顔の要因に
年齢を重ねるにつれ、気になってくる悩みが顔のたるみ。読者アンケートの結果からも、フェイスラインや目もとのたるみに悩む人が多く、セルフケアだけでは、なかなか改善しないのも事実。顔がたるむ原因とは?
「たるみとは、皮膚の構造のゆるみによって重力で下垂した状態をいいます。食事や睡眠などの生活習慣も関係しますが、主な原因は真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少、また、真皮層よりも深い部分にある皮下組織(脂肪)の変性や下垂、SMAS層の緩みや筋肉の低下などがあげられます。加齢とも関係するので、早めにケアしていくことが重要です。毎日のスキンケアは重要ですが、強くこすったり、引っ張ったりすると逆にたるみを加速させることもあるので要注意。ホームケアやエステでは強さや種類に限界がありますが、美容医療では、医師の判断のもと、個々に合わせた適切な治療を受けることができます。特にハイフ治療は、SMAS層にも直接アプローチすることができ、メスを入れずにリフトアップが叶うので、フェイスラインのたるみに悩む人にオススメです。比較的、手軽に受けることができる治療なので、最近は女性のみならず、男性でもハイフ治療を受ける人が増えていて、パートナーと来院されるケースも多数。ただし、手軽とはいえ、熱傷や神経損傷などのリスクもあるので、信頼できる医療機関での治療をオススメします」
(海先生)。
読者にリサーチ!
Q.たるみが気になる部位は?
A.

見た目印象にも大きく関わるたるみ悩み。マスク生活以降、顔のたるみに悩む人が増加していて、約半数近くの人がフェイスラインのたるみを気にしている結果に。リフトアップ系のアイテムでケアをしたり、セルフマッサージを行っていても、なかなか改善しない、という声も多数。
※2024年6月、宝島社の公式Instagramでのアンケートによる


たるみの主な要因
- 1
コラーゲンや
エラスチンの減少加齢や紫外線の影響でコラーゲンやエラスチンが減少すると、肌の弾力を支えられなくなり、ハリが低下する要因に。
- 2
皮下組織の
変性・下垂皮下組織(脂肪)が減少することで、より重力を受けやすくなったり、深部のボリューム低下につながる要因に。
- 3
SMAS層の衰え
加齢などの影響でSMAS層が衰えることで弾力性などが低下し、重力の影響を受けて、たるみが目立つように。
たるみ悩みの美容医療での解決策!
「ハイフ」
たるみの原因にピンポイントで
アプローチ!
「ハイフは超音波で皮下組織やSMAS層にピンポイントで熱損傷を与え、創傷治癒過程でコラーゲンなどが増生されることで、たるみを引き上げる効果に期待ができます。肌にメスを入れることなくリフトアップが叶ううえ、ダウンタイムも短いので、たるみ予防として受ける人も増えています」
たるみ悩みの注目施術「ハイフ」について深掘り!
ハイフとはどのような治療なのか、また、たるみ改善のメカニズムや、他の治療との違いなどについて、海先生に教えていただきます。

Q.そもそもハイフとは、どのような治療?
A.
ハイフとは、High Intensity Focused Ultrasoundの略称で、日本語では高密度焦点式超音波といいます。皮下組織やSMAS層に超音波のエネルギーを一点に集中させ、表面の皮膚を火傷させずに熱で引き締め、コラーゲンの増生を促すことで、メスを使うことなく、肌のたるみを根本的に改善する治療法です。ドット式とリニア式があり、ドット式は一点に焦点を合わせるので引き締め効果が高く、リニア式は線状に焦点を合わせることで、広い範囲で脂肪を燃焼させる作用に期待ができます


Q.フェイスラインのたるみに対し、ハイフはどのように作用するの?
A.
SMAS層が衰えることで、その上にある皮膚や皮下脂肪を支えきれなくなり、フェイスラインのたるみが生じます。ハイフはこのSMAS層に超音波エネルギーをピンポイントで照射することで、熱で肌を引き締めつつコラーゲンやエラスチンの増生を促進し、リフトアップを叶えます。当院では最新のハイフマシンを導入しており、0.5mm間隔で照射する深さを調整することが可能です。また、ハイフの施術前にエコー検査も行っており、顔の筋肉やSMAS層の状態を把握し、照射する深さを個々のたるみの状態・部位ごとに適切に合わせることで、効果はもちろん、痛みや施術時間の軽減、安全性にも万全を期しています
-
超音波エネルギーを照射
表皮や周りの組織にダメージを与えずに、皮下やSMAS層に狙いを定めて超音波エネルギーを与える。 -
熱損傷を与える
タンパク質が凝固し、緩んだ組織がリフトアップ。また、熱損傷を与えることで創傷治癒力を促進。 -
コラーゲンやエラスチンを
増生
創傷治癒力によってコラーゲンとエラスチンの増生を促進し、肌の引き締め&リフトアップをサポート。

針やメスを使わずにリフトアップが叶うのは嬉しいですね!
Q.ハイフを受けたあと、
フェイスラインのたるみは
どのように変化する?
A.
個人差はあるものの、施術直後でもハリやツヤがアップし、肌の引き締まりを実感できると思います。熱エネルギーにより、コラーゲンやエラスチンの増生を促すので、施術1カ月後くらいから、さらに高いリフトアップ効果に期待ができます。また、乾燥肌の改善にも期待ができます

治療直後はもちろん、その後の肌の変化も楽しみ
Q.他のたるみ治療との違いは?
A.
従来の温熱治療や光治療では難しい、肌の深部にあるSMAS層にピンポイントでアプローチできるのがハイフの特長です。肌の引き締めやハリの改善であれば他の治療でも叶いますが、ハイフは、たるみの根本改善に期待ができる治療です
Q.痛みやダウンタイムはどのくらい?
A.
個人差はありますが、筋肉痛や打撲痛のような軽度の痛みを感じる場合も。基本的にダウンタイムはないので、治療直後からメイクも可能です。ただし、皮膚の浅い層への照射で、一時的に赤みや熱感、腫れなどが出る可能性もありますが、数日で落ち着くと思います。また、熱傷などのリスクもあるので、信頼できるクリニック選びも重要です。治療後は、保湿ケアを徹底し、肌をこすらないよう注意してください。また、治療後の肌は紫外線の影響を受けやすいので、日焼け止めを必ず使用しましょう
Q.治療の流れを教えて!
A.
当院の場合は、看護師のカウンセリング後、医師が診察をし、洗顔、エコー検査でSMAS 層の深さを確認し、施術に入ります。治療範囲にもよりますが、施術は約20分程度で終了し、施術後からメイクをすることも可能です
今月のまとめ
メスを使うことなく、SMAS層へピンポイントでアプローチできるので、ダウンタイムもほぼなく、土台から、たるみ改善に期待ができるのは嬉しいポイント! ハイフと一口に言っても、クリニックによって導入しているマシンが異なるうえ、当然リスクもあると思うので、メジャーになっている治療だからこそ、信頼できるクリニックを探すことも重要だと、改めて実感!

●費用:全顔¥88,000(初回)、2回目以降¥77,000 ●施術にかかる時間:1回約60分 ●痛みの程度:軽度の筋肉痛や打撲痛などを感じる場合があります。(個人差があります)●ダウンタイム期間&リスク:ダウンタイムは基本的にありません。皮膚の浅い層への照射で、赤み、熱感、腫れなどが出る可能性もありますが、通常は数日間で回復します。また、感染、熱傷、神経麻痺、色素沈着、毛包炎症、紅斑などの可能性も。(個人差があります)●治療期間・回数:3~6カ月に1回のペースで3~6回※全て施術内容により異なります。
〈施術に関するお問い合わせ先〉
五本木クリニック
東京都目黒区中央町2丁目18-14
☎0120-70-5929
※画像・文章の転載はご遠慮ください
(©宝島社 &ROSY 2024年10月号掲載)
【医師監修】くすみの種類や原因は?くすみを取りたい方におすすめの施術を解説


「洗顔をちゃんとしているのに顔が汚く見える」
「朝はツヤツヤなのに、夕方になるとどんより…」
こんなくすみ肌にお悩みではないですか?
くすみとは、顔全体が本来の明るさよりも暗く見える状態です。
透明感やツヤが失われ、不健康で暗い印象を与えてしまいます。
原因は、さまざまですが、自分のくすみの状態を把握し、それに合った対策を行うことが重要です。
この記事では、くすみの種類や原因、美容医療によるおすすめの施術について解説します。
目次
くすみの種類と原因

くすみの種類はおもに以下の5つです。原因は生活習慣や外的要因など、さまざまなものがあります。
メラニンによるくすみ
紫外線の影響で肌がダメージを受けるとメラニンが過剰に生成され、その蓄積がくすみの原因となります。
また、洗顔やスキンケアで起こる摩擦もメラニン生成を招きやすく、結果として肌全体が茶褐色にくすんだ状態をつくりだす場合があります。
乾燥によるくすみ
肌の乾きがひどいとバリア機能が低下し、それを補うために角質が厚くなります。角質そのものは黒ずんでいるため、くすんで見えるおそれがあります。また、水分不足で毛穴がぽっかり開くと、そこが影になり顔色が悪く見えます。
血行不良によるくすみ
睡眠不足やストレス、運動不足などの影響で血流が滞り血行不良になると、毛細血管が目立つ青みがかったくすみにつながります。冷え性の方も血行が悪くなりやすいため、生活環境の改善も含めて対策を考えましょう。
糖化によるくすみ
食事などで糖分をたくさん摂ると、余分な糖がたんぱく質と結合しAGEs(終末糖化産物)を生成します。このAGEs(終末糖化産物)がコラーゲンを破壊し皮膚の細胞に沈着するため、肌が黄色くくすんだ状態をつくりだします。
角質によるくすみ
加齢やストレスなどでターンオーバーが乱れると、古い角質が肌の表面にとどまるだけでなく、角質はどんどん厚くなります。放っておくと肌はゴワつき透明感が失われ、肌がグレーががった状態になります。
くすみを取りたい方におすすめの施術
IPL
IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長で高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。
IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。
まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日かけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。
-
IPLの光がメラニン色素を熱で分解
-
メラニン色素はかさぶたのように浮上
-
メラニン色素を老廃物として体外に排出
さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。
ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。
熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感など生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。
Qスイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。
レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
熱エネルギーがメラニン色素を破壊
-
破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出
Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。
短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。
同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。
長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。
さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。
ピコ秒レーザー
ピコ秒レーザーは1兆分の1秒という、極端に短い時間でレーザーを照射し、狙ったメラニン色素を音響衝撃波で細かく破壊して体外に排出することで、しみやあざなどの色素沈着の改善を図る美容医療施術です。ピコ秒レーザーが起こす音響衝撃波は非常に強力ですが、狙った範囲以外にはほとんど影響を与えません。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕
-
粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出
ピコ秒レーザーは、濃いしみにも薄いしみにもダメージを与えることができます。そのため、表皮(皮膚の浅い部分)のしみやあざはもちろん、真皮(皮膚の深い部分)のADM(後天性メラノサイトーシス)も働きかけ改善を図ることができるでしょう。
また大きな特徴として、メラニン色素の黒や茶色だけでなく青や緑など他の色素にも反応することが挙げられます。その特性は特にタトゥー除去に効果的とされ、アートメイクを薄くする治療にも利用されています。タトゥーやアートメイクの除去には定期的に数回の照射が必要なうえ、痛みをともないますが現時点ではほかのレーザーと比べても効率のよい治療が可能です。
さらに、ピコ秒レーザーが真皮(皮膚の深い層)に届くと、音響衝撃波の影響でコラーゲンが刺激され、コラーゲンなどの産生が促進されるので、皮膚の弾力向上や肌質の改善が期待できるでしょう。
ピコ秒レーザーは照射時間が短いので、痛みや炎症が生じにくいとされています。
ただし、施術後の肌はダメージを受けやすくなっているので、ていねいな保湿と紫外線対策を心がけ、患部をこすったり刺激を与えたりすることは避けて過ごしましょう。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、肌に塗布した薬剤によって皮膚表面の硬い角質の一部を溶かす美容医療施術です。薬剤が皮膚に浸透することで、肌のターンオーバーを整え、新しい皮膚の再生を促進し、ニキビやニキビ痕、毛穴の開きや黒ずみなどを改善する効果が期待できます。
施術後は、肌の赤みやかゆみ、ピリピリした痛みなどが2〜3日程度続く場合があるでしょう。リスク・副作用としては、上記に加え、皮むけや乾燥などが生じるおそれがあります。
エレクトロポレーション
機器が発する電気を利用して皮膚に一時的な小さな穴を開け、有効成分を浸透させる施術です。
イオン化されない物質も導入できるため、有効成分の選択の幅が広いことが特徴です。
例えば、トラネキサム酸やビタミンCを導入させることで、メラニンの影響によるくすみやしみ、肝斑などの改善に効果が期待できます。
針などで皮膚を傷つける施術と比べて、痛みやダウンタイムが少ないのがメリットですが、まれに施術後、ピリピリ感や赤み、かゆみが数日間続く場合があります。
まとめ

ドクターが解説 いま注目の美容医療のコト! vol.2

連載 vol.2
毎日のケアはもちろん大切だけど、気になる肌悩みがあるのなら、美容医療に頼るのもひとつの手。そこで、肌悩み別に注目の施術をピックアップ。その特長や効果についてドクターにたっぷり教えてもらいます。

お話を伺ったのは…
鼻岡けいこ皮フ科クリニック
鼻岡佳子 院長
医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。コミュニケーションを重視した丁寧な診察・治療に定評あり。
Clinic Data
広島県広島市中区三川町7-1 香月メディカルビル2F
TEL 082-533-6333
診察 9:30~13:00、15:00~18:00
休日 第4水曜・日・祝日(水・土は午後休診)
今月のテーマ
「ニキビ」治療
誤ったセルフケアは、
ニキビを悪化させる要因に
気温の上昇と共に、汗や皮脂の分泌量も増えてくるこの時期は、ニキビに悩む人も急増中。読者アンケートの結果からも、同じ場所に繰り返しできる、一度できると治りにくい、という声も相次ぎ、ニキビ対策に困っている人も多い様子。ニキビの改善策とは?
「大人ニキビの場合、ホルモンバランスの乱れやストレス、メイクによる悪化なども関係しますが、ニキビの主な原因としては、皮脂分泌の増加、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖です。ニキビを改善するための近道は、この3つの原因に対し、適切な治療を行うことです。誤った自己治療は、ニキビの悪化やニキビ痕の要因になることも。ニキビ痕がクレーターのようになってしまうと、平らに戻すのに時間がかかってしまいます。美容医療では、保険診療ではよくならないニキビの改善や、数多くあるニキビをより早く治療し、跡にならないように導くことができます。特にニードルRFは、皮膚の下にある皮脂腺をRFによって凝固させることができるので、新しいニキビや、繰り返すニキビ、また、ニキビ痕の治療にも有効です。ニキビ痕を残さずキレイに治すためにも、ニキビができたら早めに皮膚科を受診することをオススメします」
(鼻岡院長)。
読者にリサーチ!
Q.ニキビで気になることは?
A.

スキンケアを丁寧に行っていても、同じ部分に繰り返しニキビができる、という声が多数。特に、アゴまわりのニキビに悩む人が多い模様。また、年齢と共にニキビが治りにくくなった、という声も。マスク生活の影響もあってか、ここ数年で急にニキビができやすくなった、という人も。
※2024年5月、宝島社の公式Instagramでのアンケートによるニキビの主な要因
- 1
皮脂分泌の増加
皮脂が過剰に分泌されるとスムーズに排出できなくなり、毛穴詰まりの要因に。ストレスにより皮脂が増えることも。
- 2
毛穴の詰まり
皮脂や古い角質が毛穴に詰まることで、白ニキビに。また、皮膚の内側では、アクネ菌が増殖し始めている状態に。
- 3
アクネ菌の増殖
肌の常在菌のひとつであるアクネ菌は、皮脂をエサに増殖し、炎症を引き起こすことで、赤ニキビや黄ニキビに進行。
ニキビ悩みの美容医療での解決策!
「ニードルRF」
ニキビの3大原因にアプローチ!
「ニードルRFは、ニキビに極細の針を刺し、皮膚の下にある皮脂腺をRFで凝固させ、その後、皮膚の下を再生させる治療です。皮脂腺自体を凝固させるので、過剰な皮脂分泌をおさえることができ、毛穴の詰まりや、アクネ菌の増殖も防ぐことができます」
ニキビ悩みの注目施術「ニードルRF」について深掘り!
ニードルRFとはどのような治療なのか、また、ニキビ改善のメカニズムや、他の治療との違いなどについて、鼻岡先生に教えていただきます。

Q.そもそもニードルRFとは、
どのような治療?
A.
マイクロニードルと呼ばれる微細な針(1本または複数本)で肌表面に小さな穴をあけ、真皮層に到達した針先からRFを照射することで、表皮に過度な熱損傷を与えることなく、真皮層に直接熱エネルギーを加えることができる治療です。肌の創傷治癒機能を刺激して、線維芽細胞の活性を促す作用が。また、皮脂腺の焼灼作用などもあるので、ニキビやニキビ痕、毛穴や小ジワなど、様々な肌悩みの改善に期待ができる治療です
-
〈 ニードル効果 〉
マイクロニードルで肌に微細な穴をあける。 -
〈 RF効果 〉
針先からRF(高周波)を照射。

ニードルRFは、幅広い肌悩みに対応した治療なのですね
Q.ニキビに対し、ニードルRFは
どのように作用するの?
A.
ニキビの始まりは、毛穴の詰まりです。毛穴の詰まりを改善しない限り、ニキビは繰り返しできてしまいます。ニードルRFは、微細な針をニキビひとつひとつに刺し、真皮層にある皮脂腺にピンポイントでRFを照射します。皮脂腺をRFの熱で凝固させると、皮脂腺自体が縮小し、皮脂の分泌量が減少。結果、毛穴が詰まりにくくなります。また、それに伴いアクネ菌も増殖しにくくなるため、いまあるニキビの改善だけではなく、ニキビができにくい肌へ導くことができます
-
-
皮脂腺を熱で凝固
Q.ニードルRFを受けたあと、
ニキビはどのように変化する?
また、どのくらいのペースで受けるのがオススメ?
A.
小さなニキビであれば、1回でもなくなると思います。大きいものであればサイズが小さくなります。受けるペースは、ニキビの種類や数にもよりますが、1カ月に1回、3~6回程度受けていただくのがオススメです

1回でも、目に見える効果を実感できるのは嬉しいですね!
Q.他のニキビ治療との違いは?
A.
表皮に過度なダメージを与えることなく、真皮にある皮脂腺にピンポイントでアプローチできる点が、他の治療との違いです。ニキビの縮小だけではなく、皮脂腺の縮小も期待できます
Q.治療の流れを教えて!
A.
洗顔、写真撮影、医師の診察のあと、1ニードルであれば麻酔クリームなしで施術に入ります。ニキビが広範囲にできていたり、数が多い場合は、複数のニードルがついたチップを使用するので、麻酔クリームを塗って30分ほど置いてから施術に入ります。施術にかかる時間は20分ほどで、最後に肌をクーリングして終了です
Q.痛みやダウンタイムはどのくらい?
A.
極細の針を使用するので、針を刺す痛みはほぼ感じないと思います。RFを照射した際に、やや熱さを感じる程度だと思います。施術後、赤みが出る場合もありますが、大抵1週間程度で落ち着くと思います。施術当日は、ニキビの外用薬はお休みしていただいていますが、翌日からメイクも可能です

ダウンタイムが比較的短く、翌日からメイクができるのは、嬉しいですね!
今月のまとめ
ニードルとRFで皮脂腺に直接アプローチできるので、いまあるニキビの改善はもちろん、ニキビができにくい肌に導いてくれるのが嬉しいポイント! 年齢を重ねるにつれ、ニキビが治りにくくなっている気がするので、悪化させないためにも、ニキビができたら、クリニックで相談してみるのがよさそうですね!

●費用:¥33,000~93,500(チップにより変動) ●施術にかかる時間:1回約60分~90分 ●痛みの程度:RF照射の際、熱による痛みを感じる場合があります。(個人差があります) ●ダウンタイム期間&リスク:一時的に赤みや腫れ、むくみ、内出血等が起こることがありますが、通常は数日から数週間で回復します。(個人差があります)●治療期間・回数:1カ月に1回のペースで3~6回 ※全て施術内容により異なります。
〈施術に関するお問い合わせ先〉
鼻岡けいこ皮フ科クリニック
広島県広島市中区三川町7-1 香月メディカルビル2F ☎082-533-6333
※画像・文章の転載はご遠慮ください
(©宝島社 otonaMUSE 2024年8月号掲載)
【医師監修】たるみ毛穴の原因は?原因や施術を解説


「たるみ毛穴が気になる」
このようにお悩みの方がいるのではないでしょうか。
たるみ毛穴は目元や頬、ほうれい線などに起こります。放置すると、毛穴が広がり、目立ってしまう可能性があるでしょう。
本記事では、たるみ毛穴の原因や改善できるおすすめの美容医療による施術について解説します。自分に合った施術を受け、気になるたるみ毛穴を改善しましょう。
目次
1.たるみ毛穴とは

たるみ毛穴とは、皮膚の重みによって毛穴が引っ張られ、楕円形に広がっている状態です。放置すると、毛穴同士がつながり、帯状のしわになって目立つおそれがあります。
たるみ毛穴は、おもに目元や頬、ほうれい線や首周りなどのたるみが起きやすい箇所で発生します。
気になる箇所の皮膚を持ち上げてみて、毛穴が目立たなくなる場合は、たるみ毛穴に該当しているおそれがあるでしょう。
一方で、皮膚を持ち上げても毛穴が目立つ場合は、毛穴の開きが進行している可能性があると判断できます。
2.たるみ毛穴の原因
たるみ毛穴の原因は、加齢や外的要因によって起こります。気になる方は、まずたるみ毛穴が発生している原因を把握しましょう。
加齢
加齢によって肌の弾力が低下したり、水分量が減ったりして、たるみ毛穴が起こるおそれがあります。
また、表情筋の衰えによって肌のハリが失われたり、皮膚が重力の影響を受けやすくなったりしても、たるみ毛穴につながる場合があります。
特に、肌の弾力がなくなると、毛穴が大きく見えてしまうケースもあるでしょう。
皮脂の過剰分泌
皮脂が過剰分泌すると、毛穴を押し広げてしまい、たるみ毛穴につながるおそれがあります。
毛穴に白い角栓が詰まっている場合、皮脂が過剰分泌しているおそれがあるので、気になる方はチェックしてみましょう。
乾燥
肌が乾燥すると、バリア機能が低下して弾力性が維持できず、たるみ毛穴につながるおそれがあります。
エアコンがきいた部屋に長時間いたり、紫外線をたくさん浴びたりすると、ビタミン不足やターンオーバーの乱れなどによって乾燥が起こりやすくなります。
3.たるみ毛穴が改善できる施術方法
フラクショナル CO₂レーザー
フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。
-
レーザーを細かく分割して照射
-
一時的に組織が破壊され肌再生を促進
-
数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ
コラーゲンは皮膚の真皮(肌の深い層)を構成しています。コラーゲンが増生されると肌の弾力性が増し、肌のキメが整い、毛穴の開きや黒ずみ、小じわが目立ちにくくなる効果が期待できます。さらに、くすみを取り除き、肌のトーンアップも見込めます。そして、施術を重ねることで皮膚の深い部分にもアプローチできるため、クレーター状の深いニキビ痕や肌の凹凸なども徐々になめらかに整っていくでしょう。
フラクショナルCO₂レーザーを照射後、赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。
ニードルRF
ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。
皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。
-
マイクロニードルで微細な穴を開ける
-
真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射
-
コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ
ここで、ニードルRFの効果をまとめておきます。まず、コラーゲンやエラスチンが増え、肌が厚みを増すため、キメが整い開いた毛穴や小じわの改善が期待できます。施術を定期的に繰り返すことで、クレーター状のニキビ痕にも対応できるでしょう。
ニキビに対しては、RF(高周波)の熱エネルギーで皮脂腺を焼き、皮脂の分泌が減少することで、新たなニキビの発生を抑制できるでしょう。
そして、穿孔とRF(高周波)の照射に加え、ニードルを通して肌の奥に均等に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムが搭載されているものもあります。肌悩みに合わせた薬剤を選べば、さらに効果を実感しやすくなります。
-
マイクロニードルで微細な穴を開ける
-
マイクロニードルの先からRF(高周波)を照射
-
マイクロニードルの穴から薬剤をデリバリー
ニードルRFは針を刺すため多少の痛みを伴いますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみましょう。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減します。
マイクロニードリング
マイクロニードリングは、皮膚に針(ニードル)を刺し、真皮(皮膚の深い層)のコラーゲン産生を促進する美容医療施術です。
皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が促進されることで、毛穴の黒ずみの改善や色素沈着の軽減をはじめ、ニキビ痕の改善も期待できます。さらに、肌の弾力やハリ、毛穴の引き締め効果を引き出し、年齢肌の悩み全般に効果が期待できます。
施術直後から数日間は、赤みや腫れ、わずかな出血が発生することがあります。
リスク・副作用としては、上記に加え、感染症やアレルギー反応などが生じる可能性があります。
イオン導入
イオン導入は、肌に微弱な電流を流し、イオンバランスを調整することでビタミンCをはじめとした、さまざまな有効成分を肌の奥に届ける施術方法です。
プラスとマイナスのように、同じものが反発する性質を利用し有効成分の浸透を促進します。
たとえばビタミンCなどのマイナスに荷電する有効成分の場合、マイナス極に反発して皮膚の深層に移動します。このように有効成分が浸透することでたるみ毛穴・ニキビ・しみ・しわなどの改善につながります。
施術後は数日間、赤みや腫れ、痛みなどが続くおそれがあるでしょう。リスク・副作用としては、上記に加え、かゆみや蕁麻疹などが生じる場合があります。
4.たるみ毛穴につながる悪習慣
たるみ毛穴は、日々の生活習慣によって引き起こされる場合があります。原因となる行動をしていないか下記でチェックしてみてください。
過度に洗顔する
頻繁に洗顔すると、うるおいを保つ皮脂を落としすぎてしまい、肌のバリア機能が弱まるためたるみ毛穴につながるおそれがあります。
皮脂を適度に保つためにも、洗顔は朝と夜の2回に留めることをおすすめします。目安として、起床後と入浴のタイミングで洗顔する習慣を心がけましょう。
油の多い食事を取る
油っぽい食事が多くなると、肌の皮脂量も増加し、皮脂が毛穴を押し広げてたるみ毛穴が起きやすくなります。
たとえば、ラーメン・スイーツ・揚げ物・スナック菓子・ファストフードなどは脂質が非常に多く含まれています。
頻繁に食べると、たるみ毛穴を引き起こす原因になるため、注意が必要ですね。
保湿対策を怠る
洗顔後に保湿対策をしないと、肌が乾燥してたるみ毛穴ができやすくなります。特に、洗顔直後は肌が敏感になっていて肌のバリア機能が低下するため、乾燥が進みやすい状態です。
洗顔後はできるだけ早く化粧水や乳液、クリームなどを活用し、保湿対策をおこなうことが大切です。
紫外線対策を怠る
紫外線を浴び続けると肌のコラーゲンやエラスチンなどの美容成分が破壊され、乾燥につながり、たるみ毛穴が起こりやすくなります。
特に、日中外出する際は、日焼け止めだけでなく日傘なども使って紫外線対策の徹底を心がけましょう。
まとめ

たるみ毛穴は加齢や皮脂の過剰分泌、乾燥などによって起こります。また、洗顔のし過ぎや保湿・紫外線対策ができていない場合、たるみ毛穴が起こるリスクが高まるでしょう。
【医師監修】たるみの原因は?たるみを取りたい方におすすめの施術を解説


ある日鏡を見て、「あれ?私の顔長くなった?」と感じた経験はありませんか?
加齢にともない目立ちやすくなるフェイスラインや目の下のたるみは、時に、しわやシミ以上に悩ましいもの。
肌のたるみは生活習慣で悪化するケースもあり、注意が必要です。
本記事では、肌のたるみの原因や、たるみを取りたい方におすすめの美容医療による施術を解説します。
若々しいハリのある肌を取り戻すために、自分に合った施術を受け、たるみを改善しましょう。
目次
1.【気になる部位別】たるみの原因
老けた印象を与えてしまうたるみの原因は、加齢のほかにも生活習慣に起因するものがあります。以下から自分に当てはまる原因をチェックして改善を図りましょう。
頬・フェイスライン
頬やフェイスラインの下垂は、肌の弾力のもととなるコラーゲンの減少が一因です。コラーゲンは加齢によって少なくなっていきますが、紫外線ダメージの蓄積でも進行します。
また、むくみによって水分が蓄積されるとその重みで頬がたるむ原因になります。
まぶた
上まぶたの皮膚がたるむと、目元が重たく見えるだけでなく、疲れた印象も与えます。これは、まぶた周りの筋肉が衰えることが原因です。加齢だけでなく、スマホやパソコンを長時間見ることでまばたきが少なくなり、その結果筋肉が衰えてしまいます。
目の下
目の下のたるみの主な原因は、加齢による筋肉の衰えと肌の弾力の低下です。たるみが進むと、目の下に脂肪が蓄積して不自然にふくらみ、老けた印象を与えてしまいます。また、目の周りの皮膚は薄く乾燥しやすいため、一時的にたるみが目立つこともあります。
あご
あごのたるみの原因は、姿勢の悪さやあごの筋力低下などです。姿勢が悪いと、顔が下向きになり、あご周りに老廃物や水分が溜まってたるみの原因になります。また、食事のときにあまり噛まないと、口の周りの筋肉が衰えて二重あごになり、たるみが目立つ場合があります。
2.たるみを改善したい方におすすめの施術
ここでは、たるみが目立ち始めたなという方におすすめの美容医療による施術をご紹介します。
たるみに対して早めに手を打っておきたいと思っている方は、以下の施術を検討してみてください。
HIFU(ハイフ)
HIFU(ハイフ)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略で、超音波によって表皮、真皮だけでなく皮下脂肪やSMAS筋膜に熱エネルギーを届け、皮膚のリフトアップを図る美容医療施術です。
「高密度焦点式超音波」という名前の通り、皮膚の深いところまで達する超音波を、高密度に集束させることができるのが特徴です。狙った部分にピンポイントで熱エネルギーを与え、高温で組織を焼灼、収縮させて、たるみを改善する効果が期待できます。
-
皮膚のさまざまな層に超音波をピンポイントに照射
-
皮膚の深い部分に熱を集中的に生じさせる
-
コラーゲン線維の収縮やコラーゲンやエラスチン産生の活性化で皮膚の内側から引き締め
また、HIFU(ハイフ)の熱で変性した部分を修復するために皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が働き、コラーゲンやエラスチンが活発に増生されます。その結果、肌の内側から引き締まり、弾力やしわの改善が見込めるでしょう。肌深部の血流が改善することで肌のトーンアップも感じられるでしょう。
HIFU(ハイフ)施術は医療行為となっており、クリニックでのみ施術を受けることができます。
HIFU(ハイフ)は高温が発生するため、どうしても痛みが生じやすい施術です。感じ方には個人差があり、ピリピリした違和感から神経痛や筋肉痛のような痛みまでさまざまです。
施術後は、熱による影響で軽い赤みや腫れが出ることがあります。ほとんどの場合は数日から数週間で引いていくでしょう。しばらくは肌が乾燥しやすく刺激に敏感なため、保湿ケアはいつもより念入りにして、紫外線対策もしっかりと行ないましょう。
RF(高周波)
RF(高周波)とは、ラジオ波とも呼ばれ、皮膚の深い層や皮下組織に熱エネルギーを発生させ、タイトニング効果を図る美容医療の施術です。高周波の強いエネルギーで皮膚の繊維成分が加熱されると、コラーゲンやエラスチンなどの収縮と再構築が進みます。その結果、肌が引き締まりたるみが改善されます。
-
しわやたるみが目立つボリュームの減少した肌
-
表皮・真皮・皮下組織までRF(高周波)を照射
-
熱でコラーゲン繊維などが収縮し皮膚が引き締まりたるみを改善
さらに、コラーゲンが増えることで、小じわや開いた毛穴の改善も期待できます。RF(高周波)施術の大きな特徴として、皮膚を3次元的に加熱することにより、顔が一回り小顔になったような引き締め効果が期待できるでしょう。
この施術は高温になるため、照射時に痛みを感じることがありますが、ダウンタイムはほとんどありません。まれに施術後、かゆみ、ほてり、むくみ、腫れが起こることがあります。
3.たるみにつながるNG習慣

たるみは、日常の生活習慣も原因になることがあります。以下の習慣がある方は、注意が必要です。
喫煙
タバコの主成分であるニコチンは、血管を収縮する作用があり、血流が悪化する原因になります。
血流が悪くなると、肌に充分な栄養が行きわたらず、肌が衰えてたるみを進行させてしまうおそれがあります。
無理なダイエット
極端に体重を落とそうとすると、脂肪だけでなく皮膚を支える筋肉まで落ちてしまいます。その結果肌の層に隙間が生じ、たるみの原因になります。また、食事制限による栄養不足は、肌のコラーゲン減少を引き起こし、たるみを進行させてしまいます。
うつ伏せ寝
うつ伏せで寝ると、枕に顔の皮膚が押し当てられ、たるみの原因になります。また、寝ている間の肌ダメージの修復が遅れることが続くと将来的なたるみにつながる場合もあります。
マッサージ
肌を強くこすったり、引っ張ったり、伸ばしたりする行為は、圧力によって靭帯がゆるむおそれがあり、コラーゲンの破壊にもつながるためたるみの原因になります。
肌に負担になるマッサージは控え、洗顔やスキンケアにおいても必要以上の摩擦が起こらないように注意しましょう。
まとめ

たるみは、頬やまぶた、目の下、あごなどに現れます。主な原因は加齢による筋肉の衰えやコラーゲンの減少ですが、喫煙や無理なダイエット、睡眠姿勢やマッサージなどの生活習慣も影響します。
【医師監修】ニキビ痕の種類と原因は?ニキビ痕をキレイにするための施術を解説


「ニキビ痕ってどうやったら治せるのかな?」
ニキビがよくなっても実は元通りの肌が取り戻せる方は少なく、ニキビ自体が小さなものであっても痕に残ることが多くため、多くの方が悩んでいると思います。
ニキビ痕を治すには時間と手間がかかり、ひどいニキビ痕の場合は改善するのが困難になるケースがあるでしょう。
本記事では、ニキビ痕の種類や原因、改善につながるおすすめの美容医療による施術を解説します。ニキビ痕を改善する手段を学び、きれいな肌を取り戻しましょう。
目次
1.ニキビ痕の種類
ニキビ痕の種類はおもに以下の4つです。ご自分のニキビ痕がどれに該当するか確認してみましょう。
赤いニキビ痕
赤みのあるニキビ痕は炎症後紅斑(こうはん)と呼ばれます。ニキビが軽快していく過程で起こり、炎症により皮膚が薄くなり、血管が透けていることで赤みが目立つようになった状態です。
茶色いニキビ痕
しみのように見える茶色いニキビ痕は炎症後色素沈着と呼ばれ、メラニン色素の沈着が原因で起こります。炎症を起こすと、メラニンが過剰に生成されるため、ニキビ痕が茶色く残る場合があります。
クレーター状のニキビ痕
クレーター状のニキビ痕は陥凹性瘢痕(かんおうせいはんこん)と呼ばれ、ニキビを潰してしまったり、放置したりすると肌の表面が陥没して起こります。皮膚の深いところまで傷がついてしまっているため、なかなか治りにくいのが特徴です。
盛り上がったニキビ痕
赤や白に盛り上がったニキビ痕は、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼ばれます。炎症が続くと、傷ついた組織を修復するためにコラーゲンが過剰に産生され盛り上がりが生じます。さらに悪化するとケロイド状になるおそれがあります。
2.ニキビ痕をキレイにする施術
フラクショナルCO₂レーザー
フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。
-
レーザーを細かく分割して照射
-
一時的に組織が破壊され肌再生を促進
-
数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ
コラーゲンは皮膚の真皮(肌の深い層)を構成しています。コラーゲンが増生されると肌の弾力性が増し、肌のキメが整い、毛穴の開きや黒ずみ、小じわが目立ちにくくなる効果が期待できます。さらに、くすみを取り除き、肌のトーンアップも見込めます。そして、施術を重ねることで皮膚の深い部分にもアプローチできるため、クレーター状の深いニキビ痕や肌の凹凸なども徐々になめらかに整っていくでしょう。
フラクショナルCO₂レーザーを照射後、赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。
ニードルRF
ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。
皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。
-
マイクロニードルで微細な穴を開ける
-
真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射
-
コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ
ここで、ニードルRFの効果をまとめておきます。まず、コラーゲンやエラスチンが増え、肌が厚みを増すため、キメが整い開いた毛穴や小じわの改善が期待できます。施術を定期的に繰り返すことで、クレーター状のニキビ痕にも対応できるでしょう。
ニキビに対しては、RF(高周波)の熱エネルギーで皮脂腺を焼き、皮脂の分泌が減少することで、新たなニキビの発生を抑制できるでしょう。
そして、穿孔とRF(高周波)の照射に加え、ニードルを通して肌の奥に均等に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムが搭載されているものもあります。肌悩みに合わせた薬剤を選べば、さらに効果を実感しやすくなります。
-
マイクロニードルで微細な穴を開ける
-
マイクロニードルの先からRF(高周波)を照射
-
マイクロニードルの穴から薬剤をデリバリー
ニードルRFは針を刺すため多少の痛みを伴いますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみましょう。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減します。
イオン導入
イオン導入は、肌に微弱な電流を流し、イオンバランスを調整することでビタミンCをはじめとした、さまざまな有効成分を肌の奥に届ける施術方法です。
プラスとマイナスのように、同じものが反発する性質を利用し有効成分の浸透を促進します。
たとえばビタミンCなどのマイナスに荷電する有効成分の場合、マイナス極に反発して皮膚の深層に移動します。このように有効成分が浸透することでたるみ毛穴・ニキビ・しみ・しわなどの改善につながります。
施術後は数日間、赤みや腫れ、痛みなどが続くおそれがあるでしょう。リスク・副作用としては、上記に加え、かゆみや蕁麻疹などが生じる場合があります。
3.ニキビ痕を作る悪習慣

ニキビ痕は以下の習慣によって作り出される場合があります。心当たりのある方は、ご自分の生活習慣を見直してみましょう。
ニキビを潰す
自分でニキビを潰すと、周囲の組織を傷めてしまい、結果的にニキビ痕が生じるおそれがあります。
また、潰さなくても気になって触りすぎると炎症が進行してニキビ痕が大きくなる場合があるでしょう。
過剰に洗顔する
力を入れてゴシゴシと洗顔すると、ニキビが潰れてニキビ痕になったり、肌が傷つくおそれがあります。
また、肌が乾燥しやすくなり、新たなニキビができる原因にもなります。
熱い湯で洗顔する
熱い湯で洗顔すると、肌に必要な皮脂まで落としてしまうため乾燥し、ニキビ痕ができるおそれがあります。
まとめ

ニキビ痕は、種類によっては自然に消えていくこともありますが、元の肌に戻すには時間を要する場合があります。
また、放置して症状が悪化すると日々のスキンケアでは改善が難しくなるでしょう。
ドクターが解説 いま注目の美容医療のコト! vol.1

連載 vol.1
毎日のケアはもちろん大切だけど、気になる肌悩みがあるのなら、美容医療に頼るのもひとつの手。そこで、肌悩み別に注目の施術をピックアップ。その特長や効果についてドクターにたっぷり教えてもらいます。

お話を伺ったのは…
天神竹井皮膚科・美容皮膚科
竹井賢二郎 院長
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。一人ひとりに合わせたカスタマイズ治療に定評があり、美容医療のメカニズムなどを解説するInstagram(@kenjirooooooooo)も大人気。
Clinic Data
福岡県福岡市中央区天神2-3-37 TENJIN249ビル3F
TEL 092-738-2844
診察 9:30~13:00、14:30~18:30(平日)、9:30~13:00、14:30~17:30(土日祝)
休日 毎月変動 ※完全予約制
今月のテーマ
「毛穴」治療
自分の毛穴タイプに合わせた治療が必須!
読者の肌悩みでも常に上位に上がるのが、毛穴トラブル。特に、開き毛穴や、たるみ毛穴、黒ずみ毛穴に悩む人が多く、ホームケアだけではなかなか改善しないのも事実。そもそも、毛穴が目立つ要因とは?
「さまざまな要因がありますが、開き毛穴や黒ずみ毛穴は、皮脂の過剰分泌や、それに伴う炎症が大きな要因に。たるみ毛穴は加齢などによる肌のハリ・弾力の低下が考えられます。悩みを改善するには、それぞれの毛穴タイプに合わせた治療が必要となってきます。美容医療では、痛みやダウンタイムなどを伴う場合もありますが、医療機器を使って皮膚に適度な侵襲や熱を加えることで、修復機転を働かせ、効果的に悩みを改善することができます。さまざまな施術があるなか、ニードルRFは、皮脂量のコントロールや、真皮層のボリュームにアプローチできるので、毛穴の開きやたるみ、黒ずみに悩む人に最適です。特に治療が難しい、たるみ毛穴に対しても、高い効果実感を得られると思います。一口に毛穴といっても、人によって悩みは異なるので、まずはクリニックで、気軽に相談してみてください」
(竹井院長)。
読者にリサーチ!
Q.一番気になる毛穴悩みの種類は?
A.
- 1位 開き毛穴 ‥‥ 38%
- 2位 たるみ毛穴‥‥ 37%
- 3位 黒ずみ毛穴‥‥ 25%

ベースメイクでカバーしていても目立ってくる、開き毛穴とたるみ毛穴に悩む人がほぼ同数という結果に。また、小鼻など部分的な黒ずみ毛穴に悩む人も多く、複合的な毛穴悩みを抱える人も。
※2024年1月、オトナミューズのInstagramでのアンケートによる毛穴が目立つ主な要因
- 1
皮脂
黒ずみ毛穴皮脂や古い角質などが混ざってできる角栓が、毛穴に詰まり酸化することで黒ずんで見えるようになります。
- 2
炎症
開き毛穴皮脂が酸化し、炎症が起きることで毛穴周辺の皮膚が腫れ、すり鉢状に毛穴が広がって目立つようになります。
- 3
加齢
たるみ毛穴加齢によりハリや弾力が低下すると、皮膚が下方向に
引っ張られ、毛穴も楕円形に広がるようになります。
毛穴悩みの美容医療での解決策!
「ニードルRF」
毛穴に悩んでいる人は注目!
「ニードルRFは、細い針で皮膚の表面に小さな穴をあけ、真皮に到達した針先からRF(高周波)を照射します。そのため、肌表面に過剰な熱を加えることなく、真皮層に対し、ピンポイントでのアプローチが叶います。他の毛穴治療で効果を感じにくかった人にもオススメです」
毛穴悩みの注目施術「ニードルRF」について深掘り!
ニードルRFとはどのような施術なのか、また、気になるダウンタイムや痛みなどについて、竹井先生に教えていただきます。

Q.毛穴悩みに対してニードルRFはどのように作用するの?
A.
マイクロニードルで肌表面に小さな穴をあけ、真皮層に到達した針先からRF(高周波)を照射することで、線維芽細胞の活性化や皮脂腺の焼灼作用に期待ができます。さらに、ドラッグデリバリー機能が搭載されている機器もあり、薬剤をターゲット層に直接届けることができるので、真皮層の骨格的な役割を担うコラーゲンの増生を効率的に誘導できます。これらの作用によって、悩みを改善しつつ、毛穴の目立ちにくい肌へと導きます。
ニードルRFのメカニズムを解説!

肌に針を刺し、真皮層に熱を加えることで創傷治癒作用がはたらき、コラーゲンの生成が促されるのですね。さらに、薬剤の効果もプラスされるから、期待大!
-
〈 ニードル効果 〉
マイクロニードルで肌に微細な穴をあける。 -
〈 RF効果 〉
針先からRF(高周波)を照射。 -
〈 ドラッグデリバリー効果 〉
針によってできた穴に薬剤をデリバリー。
Q.痛みの程度は?
A.
麻酔クリームを塗って施術を行いますが、皮膚に細い針を刺し、熱を加えるので、深く刺して強いレベルで行うと、それなりの痛みはあります。もちろん、我慢できる範囲でコントロールしながら行うので安心してください。

個人差もあると思うので、痛みに弱い人は事前に相談しておくと安心ですね
Q.ダウンタイムはどの位?
A.
他のニードル治療などに比べ、ニードルRFのダウンタイムは短い部類に入りますが、施術直後に赤みや腫れ、皮むけが起こる場合も。通常、赤みや腫れは1~2日、皮むけも1週間程度で落ち着くと思います。洗顔やシャワーは当日から、メイクは翌日から可能です。
Q.ダウンタイム中のスキンケアのポイントは?
A.
赤みなどが落ち着くまでは、ピーリング剤など、刺激の強い成分を使用することは控えてください。また、肌のバリア機能が一時的に低下するので、刺激を感じないアイテムを使い、保湿をしっかり行ってください。
Q.どの位のペースで受けるのがオススメ?
A.
個人差はありますが、RF(高周波)はやり過ぎると肌が硬くなってしまう可能性も。適度な肌の柔らかさを保ちつつ、効果を実感するために、最初の3回は、1カ月に1回、4回目以降は3カ月おきに受けることをオススメします。

早く効果を出したいからと、やり過ぎるのもよくないんですね
Q.ニードルRFの特長は?
- 1
真皮層へピンポイントでアプローチ
マイクロニードルで肌表面に微細な穴をあけ、針先からRF(高周波)を照射することで、表皮に過度な熱損傷を与えることなく、真皮層にピンポイントでアプローチが可能。
- 2
薬剤を適切に肌へデリバリー
ドラッグデリバリー機能によって、薬剤を正確かつ安全にターゲット層へ届けることができるので、治療効果をさらに高めることができます。
- 3
コラーゲンの生成を促進!
マイクロニードルとRF(高周波)で肌の創傷治癒力を刺激することで、真皮層のコラーゲンの生成を促進。真皮層にふっくらとしたボリュームが出るので、たるみ改善にも期待大。
今月のまとめ
ニードル、RF(高周波)、薬剤の3つのアプローチで、効率よく毛穴悩みを改善できそう。特に、真皮層のコラーゲン生成を促し、真皮層にボリュームを持たせることができるので、年齢と共に気になる、たるみ毛穴の改善にも期待大。毛穴悩みがあるのなら、クリニックに頼るのも美肌への近道ですね!

●費用:全顔¥43,800~ ¥99,000 ●施術にかかる時間:顔全体1回約60分 ●痛みの程度:肌に微細な針を刺すので、それなりの痛みはあります。(個人差があります) ●ダウンタイム期間&リスク:一時的に赤みや腫れ、むくみ、内出血等が起こることがありますが、通常は数日から数週間で回復します。(個人差があります) ●治療期間・回数:1カ月に1回のペースで3~4回 ※全て施術内容により異なります。
〈施術に関するお問い合わせ〉
天神竹井皮膚科・美容皮膚科
福岡県福岡市中央区天神2-3-37 TENJIN249ビル3F ☎092-738-2844
※画像・文章の転載はご遠慮ください
(©宝島社 otonaMUSE 2024年7月号掲載)
【医師監修】しみの原因や種類は?しみを取りたい方におすすめの施術を解説


気がついたらできているしみをどうにかしたいと思っても、原因や対処法がわからず困っていないでしょうか。
一度気になり始めると、鏡を見るのが億劫になる方もいるかもしれません。
本記事では、しみの原因や種類、しみを取りたい方におすすめの美容医療による施術を解説します。
美容医療による施術を受け、今まで改善できなかったしみを解消し、キレイな肌を取り戻しましょう。
目次
1.しみができる原因

しみができる原因はおもに以下の3つです。原因を把握し、どう対策していくかを考えましょう。
紫外線
紫外線を浴び続けると、大量のメラニン色素が生成され、しみができやすくなります。また、肌のターンオーバーが正常に機能していない場合、メラニン色素の排出が追いつかなくなりしみができます。
女性ホルモン
女性ホルモンのバランスが崩れると、一時的にメラニン色素の生成が高まり、しみが増える場合があります。
とくに妊娠中や出産後、閉経時(更年期)は、女性ホルモンのバランスが崩れやすいため、対策が必要です。
活性酸素
活性酸素(体内に入って外の物質と反応しやすい状態に変化した酸素)はメラノサイト(メラニンを産生する色素細胞)を刺激するため、過剰にメラニン色素が産生されます。
そのため、しみができる原因になるでしょう。活性酸素が発生する原因は、ストレスや喫煙、紫外線や大気汚染などが挙げられます。
2.しみの種類
しみの種類はさまざまです。ご自分のしみが以下のいずれに該当するか、確認してみてください。
老人性色素斑
老人性色素斑とは、一般的なしみのことで、紫外線による影響により顔・腕・手の甲など、日光によく当たる部分にできる茶色いしみです。
しみができた当初は色が薄いため目立ちませんが、徐々に濃くなって境目がはっきりしていく傾向があります。
肝斑
肝斑とは、目の下から頬骨の高い位置にかけて左右対称にできやすい薄茶色のしみです。女性ホルモンのバランスが乱れたり、日焼けによる紫外線ダメージを受けたりすることでできる場合があります。
そばかす(雀卵斑)
そばかすとは、両頬から鼻背にかけて淡い茶色の小さな斑点が広がるしみです。遺伝によってできるケースが多く、5〜6歳の幼児期から生じることが多いでしょう。
成長とともに増え、思春期に濃くなるものの、それ以降は徐々に薄くなる傾向があります。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
10代後半〜30代の女性に多く見られるしみです。頬骨〜下まぶたの部分に左右対称性があるしみで褐色や灰色になり、くすんで見える場合があります。原因は遺伝や女性ホルモン、紫外線などが絡み合っていると言われていますが、まだはっきりとわかっていません。
老人性イボ(脂漏性角化症)
20〜30代から出現し、加齢とともに増加する茶色いできものです。原因は、紫外線の影響とされており、2〜20mmぐらいの類円形で少し盛り上がっているのが特徴です。
炎症後色素沈着
さまざまな炎症性疾患(ニキビや火傷、日焼け後、怪我の後)にできるしみです。
軽微なものであれば、時間の経過によって自然に治るとされています。一方で、体質や生活習慣などによっては治癒するのが難しいケースがあります。
3.しみを取りたい方におすすめの施術
Q スイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。
レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
熱エネルギーがメラニン色素を破壊
-
破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出
Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。
短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。
同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。
長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。
さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。
IPL
IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。
IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。
まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日をかけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。
-
IPLの光がメラニン色素を熱で分解
-
メラニン色素はかさぶたのように浮上
-
メラニン色素を老廃物として体外に排出
さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。
ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。
熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。
ピコ秒レーザー
ピコ秒レーザーは1兆分の1秒という、極端に短い時間でレーザーを照射し、狙ったメラニン色素を音響衝撃波で細かく破壊して体外に排出することで、しみやあざなどの色素沈着の改善を図る美容医療施術です。ピコ秒レーザーが起こす音響衝撃波は非常に強力ですが、狙った範囲以外にはほとんど影響を与えません。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕
-
粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出
ピコ秒レーザーは、濃いしみにも薄いしみにもダメージを与えることができます。そのため、表皮(皮膚の浅い部分)のしみやあざはもちろん、真皮(皮膚の深い部分)のADM(後天性メラノサイトーシス)も働きかけ改善を図ることができるでしょう。
また大きな特徴として、メラニン色素の黒や茶色だけでなく青や緑など他の色素にも反応することが挙げられます。その特性は特にタトゥー除去に効果的とされ、アートメイクを薄くする治療にも利用されています。タトゥーやアートメイクの除去には定期的に数回の照射が必要なうえ、痛みをともないますが現時点ではほかのレーザーと比べても効率のよい治療が可能です。
さらに、ピコ秒レーザーが真皮(皮膚の深い層)に届くと、音響衝撃波の影響でコラーゲンが刺激され、コラーゲンなどの産生が促進されるので、皮膚の弾力向上や肌質の改善が期待できるでしょう。
ピコ秒レーザーは照射時間が短いので、痛みや炎症が生じにくいとされています。
ただし、施術後の肌はダメージを受けやすくなっているので、ていねいな保湿と紫外線対策を心がけ、患部をこすったり刺激を与えたりすることは避けて過ごしましょう。
まとめ

しみは加齢だけでなく、紫外線や女性ホルモンの乱れ、活性酸素などの影響など、さまざまな原因が考えられます。
【医師監修】しわの種類と原因は?しわを取りたい方におすすめの施術を解説


年齢を重ねるとともに、しわをコンプレックスに感じる方がいるのではないでしょうか。しかし、原因がわからず、どう対処してよいかわからない方もいるでしょう。
本記事では、しわの種類と原因、おすすめの美容医療による施術を解説します。自分に合った施術を受け、気になるしわの改善をめざしましょう。
目次
1.しわの種類

しわの種類はおもに以下の4つです。ご自分の気になるしわがどの種類に属するかを確認してみましょう。
表情じわ
表情じわとは、筋肉の動きに連動して形成され、表情を作らなくても残っているしわです。笑ったり、怒ったり、顔をしかめたりするときにできるしわを指します。
おもに目元や口元、額や眉間などにできることが多いでしょう。
たるみじわ
たるみじわとは、加齢により肌がたるんでしまうことで生じるしわです。おもに、目の下のくぼみや首の下など、老化による衰えの目立つ箇所に現れやすいとされています。
大きく深いしわ、あるいは指で押し上げるとなくなるしわは、たるみじわに該当します。
ちりめんじわ
ちりめんじわとは、肌の表面に現れる細かいしわです。小じわとも呼ばれています。とくに目元や目尻に現れやすく、若い方の肌にも見られます。
また、ちりめんじわは乾燥しわとも呼ばれ、乾燥や紫外線などが原因となり生じるケースが多いでしょう。
真皮性じわ
真皮性じわとは、しわが真皮層まで達し、V字型に陥没している深いしわです。しわの最終形であり、大じわとも呼ばれています。
額や目の下のくぼみなどに現れ、保湿などのケアをしても元に戻りにくいのが特徴です。肌に小じわが蓄積していき、表情じわが形成されることで、真皮性じわへと進行していきます。
2.しわの原因
しわの原因はおもに以下の4つです。ご自分のしわがなぜ起きているかを確認してみましょう。
紫外線
紫外線は肌を老化させ、しわを作る原因になります。とくに紫外線A波は、真皮(肌の深い層)まで届き肌の弾力のもとになるコラーゲンやエラスチンを破壊します。
また、線維芽細胞(エラスチンやコラーゲンを産生するための細胞)の生産能力が落ちることも、しわの形成につながるでしょう。
加齢
年齢を重ねると、肌のハリを維持するコラーゲンやエラスチンの性質が変わり、細胞を作り出す力が弱くなります。
また、女性の場合は30代から女性ホルモンが徐々に減少していき、皮膚の弾力が失われていきます。そのため、たるんだ皮膚が重なり、深いしわができるでしょう。
乾燥
湿度が低いと、肌表面の水分が蒸発し、乾燥してしわになるケースがあります。とくに表情を作る目元や口元は皮膚が薄くできており、皮脂の分泌が比較的少ないのが特徴です。
そのため、乾燥が進行すると皮膚が剥がれて内側の水分が失われ、しわができやすくなるでしょう。
脂肪の減少
皮膚の深い部分にある皮下脂肪には、皮膚の弾力を維持する役割があります。一方で、無理なダイエットをすると肌を支える脂肪が急激に失われ、しわができる原因になります。
3.しわを取りたい方におすすめの施術
HIFU(ハイフ)
HIFU(ハイフ)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略で、超音波によって表皮、真皮だけでなく皮下脂肪やSMAS筋膜に熱エネルギーを届け、皮膚のリフトアップを図る美容医療施術です。
「高密度焦点式超音波」という名前の通り、皮膚の深いところまで達する超音波を、高密度に集束させることができるのが特徴です。狙った部分にピンポイントで熱エネルギーを与え、高温で組織を焼灼、収縮させて、たるみを改善する効果が期待できます。
-
皮膚のさまざまな層に超音波をピンポイントに照射
-
皮膚の深い部分に熱を集中的に生じさせる
-
コラーゲン線維の収縮やコラーゲンやエラスチン産生の活性化で皮膚の内側から引き締め
また、HIFU(ハイフ)の熱で変性した部分を修復するために皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が働き、コラーゲンやエラスチンが活発に増生されます。その結果、肌の内側から引き締まり、弾力やしわの改善が見込めるでしょう。肌深部の血流が改善することで肌のトーンアップも感じられるでしょう。
HIFU(ハイフ)施術は医療行為となっており、クリニックでのみ施術を受けることができます。
HIFU(ハイフ)は高温が発生するため、どうしても痛みが生じやすい施術です。感じ方には個人差があり、ピリピリした違和感から神経痛や筋肉痛のような痛みまでさまざまです。
施術後は、熱による影響で軽い赤みや腫れが出ることがあります。ほとんどの場合は数日から数週間で引いていくでしょう。しばらくは肌が乾燥しやすく刺激に敏感なため、保湿ケアはいつもより念入りにして、紫外線対策もしっかりと行ないましょう。
ニードルRF
ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。
皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康的な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。
-
マイクロニードルで微細な穴を開ける
-
真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射
-
コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ
ニードルRF機器の中には、先端のニードルチップが多彩に備わっているものがあります。特殊なチップを使用することで治療が難しいとされる肝斑にもアプローチします。
そして、穿孔とRF(高周波)の照射に加え、ニードルを通して肌の奥に均等に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムが搭載されているものもあります。肌悩みに合わせた薬剤を選べば、さらに効果を実感しやすくなります。
-
マイクロニードルで微細な穴を開ける
-
マイクロニードルの先からRF(高周波)を照射
-
マイクロニードルの穴から薬剤をデリバリー
ニードルRFは針を刺すため多少の痛みを伴いますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみましょう。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減します。
フラクショナルCO₂レーザー
フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。
-
レーザーを細かく分割して照射
-
一時的に組織が破壊され肌再生を促進
-
数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ
コラーゲンは皮膚の真皮(肌の深い層)を構成しています。コラーゲンが増生されると肌の弾力性が増し、肌のキメが整い、毛穴の開きや黒ずみ、小じわが目立ちにくくなる効果が期待できます。さらに、くすみを取り除き、肌のトーンアップも見込めます。そして、施術を重ねることで皮膚の深い部分にもアプローチできるため、クレーター状の深いニキビ痕や肌の凹凸なども徐々になめらかに整っていくでしょう。
フラクショナルCO₂レーザーを照射後、赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。
IPL
IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。
IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。
まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日をかけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。
-
IPLの光がメラニン色素を熱で分解
-
メラニン色素はかさぶたのように浮上
-
メラニン色素を老廃物として体外に排出
さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。
ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。
熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。
Q スイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。
レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
熱エネルギーがメラニン色素を破壊
-
破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出
Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。
短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。
長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。
さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。
まとめ

しわは、加齢や日々の生活を送るうえで自然と生じてくるものです。また、乾燥や紫外線の影響を受けると、しわが増えるおそれがあります。
LINE公式アカウント
友だち登録
LINE公式アカウントを友だちに追加しませんか?
最新のコラム記事
旬の美容医療
オトクなキャンペーン

ひとつ上のキレイをめざすなら
キャッチしておきたい情報配信中!
For CLINIC
美容医療クリニックの関係者の方はこちらから
ご登録をお願いいたします。
動画素材をご希望の方はご登録後に
ダウンロードができるようになります。
