しわ・たるみ

2024.08.05

【医師監修】しわの種類と原因は?しわを取りたい方におすすめの施術を解説

年齢を重ねるとともに、しわをコンプレックスに感じる方がいるのではないでしょうか。しかし、原因がわからず、どう対処してよいかわからない方もいるでしょう。

本記事では、しわの種類と原因、おすすめの美容医療による施術を解説します。自分に合った施術を受け、気になるしわの改善をめざしましょう。

目次

1.しわの種類

しわの種類はおもに以下の4つです。ご自分の気になるしわがどの種類に属するかを確認してみましょう。

表情じわ

表情じわとは、筋肉の動きに連動して形成され、表情を作らなくても残っているしわです。笑ったり、怒ったり、顔をしかめたりするときにできるしわを指します。
おもに目元や口元、額や眉間などにできることが多いでしょう。

たるみじわ

たるみじわとは、加齢により肌がたるんでしまうことで生じるしわです。おもに、目の下のくぼみや首の下など、老化による衰えの目立つ箇所に現れやすいとされています。
大きく深いしわ、あるいは指で押し上げるとなくなるしわは、たるみじわに該当します。

ちりめんじわ

ちりめんじわとは、肌の表面に現れる細かいしわです。小じわとも呼ばれています。とくに目元や目尻に現れやすく、若い方の肌にも見られます。
また、ちりめんじわは乾燥しわとも呼ばれ、乾燥や紫外線などが原因となり生じるケースが多いでしょう。

真皮性じわ

真皮性じわとは、しわが真皮層まで達し、V字型に陥没している深いしわです。しわの最終形であり、大じわとも呼ばれています。

額や目の下のくぼみなどに現れ、保湿などのケアをしても元に戻りにくいのが特徴です。肌に小じわが蓄積していき、表情じわが形成されることで、真皮性じわへと進行していきます。

2.しわの原因

しわの原因はおもに以下の4つです。ご自分のしわがなぜ起きているかを確認してみましょう。

紫外線

紫外線は肌を老化させ、しわを作る原因になります。とくに紫外線A波は、真皮(肌の深い層)まで届き肌の弾力のもとになるコラーゲンやエラスチンを破壊します。
また、線維芽細胞(エラスチンやコラーゲンを産生するための細胞)の生産能力が落ちることも、しわの形成につながるでしょう。

加齢

年齢を重ねると、肌のハリを維持するコラーゲンやエラスチンの性質が変わり、細胞を作り出す力が弱くなります。
また、女性の場合は30代から女性ホルモンが徐々に減少していき、皮膚の弾力が失われていきます。そのため、たるんだ皮膚が重なり、深いしわができるでしょう。

乾燥

湿度が低いと、肌表面の水分が蒸発し、乾燥してしわになるケースがあります。とくに表情を作る目元や口元は皮膚が薄くできており、皮脂の分泌が比較的少ないのが特徴です。
そのため、乾燥が進行すると皮膚が剥がれて内側の水分が失われ、しわができやすくなるでしょう。

脂肪の減少

皮膚の深い部分にある皮下脂肪には、皮膚の弾力を維持する役割があります。一方で、無理なダイエットをすると肌を支える脂肪が急激に失われ、しわができる原因になります。

3.しわを取りたい方におすすめの施術

しわは、保湿などのケアを行ってもなかなか元に戻らないものです。そのため、根本的にしわを改善させるためには美容医療による施術が有効です。しわをコンプレックスに感じる方は、以下の施術を検討してみてください。

HIFU(ハイフ)

HIFU(ハイフ)は、「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略で、超音波によって表皮、真皮だけでなく皮下脂肪やSMAS筋膜に熱エネルギーを届け、皮膚のリフトアップを図る美容医療施術です。

「高密度焦点式超音波」という名前の通り、皮膚の深いところまで達する超音波を、高密度に集束させることができるのが特徴です。狙った部分にピンポイントで熱エネルギーを与え、高温で組織を焼灼、収縮させて、たるみを改善する効果が期待できます。

  • 皮膚のさまざまな層に超音波をピンポイントに照射

  • 皮膚の深い部分に熱を集中的に生じさせる

  • コラーゲン線維の収縮やコラーゲンやエラスチン産生の活性化で皮膚の内側から引き締め

また、HIFU(ハイフ)の熱で変性した部分を修復するために皮膚の創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)が働き、コラーゲンやエラスチンが活発に増生されます。その結果、肌の内側から引き締まり、弾力やしわの改善が見込めるでしょう。肌深部の血流が改善することで肌のトーンアップも感じられるでしょう。

HIFU(ハイフ)施術は医療行為となっており、クリニックでのみ施術を受けることができます。

HIFU(ハイフ)は高温が発生するため、どうしても痛みが生じやすい施術です。感じ方には個人差があり、ピリピリした違和感から神経痛や筋肉痛のような痛みまでさまざまです。
施術後は、熱による影響で軽い赤みや腫れが出ることがあります。ほとんどの場合は数日から数週間で引いていくでしょう。しばらくは肌が乾燥しやすく刺激に敏感なため、保湿ケアはいつもより念入りにして、紫外線対策もしっかりと行ないましょう。

ニードルRF

ニードルRFは、マイクロニードル(極細の針)で皮膚に穴を開け、ニードルの先端からRF(高周波)を流し、真皮(皮膚の深い層)へダイレクトに熱エネルギーを届ける美容医療施術です。

皮膚が傷つけられると、傷を治そうとする力が働きます。これを「創傷治癒反応」と言いますが、回復の過程でコラーゲンやエラスチンといった皮膚の弾力を保つタンパク質が産生されます。ニードルRFは、この性質を利用し、穿孔と熱エネルギーで真皮内に刺激を与え、創傷治癒反応を促進させます。これにより、皮膚の弾力が向上し、健康的な肌へと導きます。また、熱エネルギーで皮膚内のタンパク質を凝固させるため、肌の引き締めやリフトアップ効果も期待できます。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • 真皮にダイレクトにRF(高周波)を照射

  • コラーゲン産生の活性化で健康的な肌へ

ニードルRF機器の中には、先端のニードルチップが多彩に備わっているものがあります。特殊なチップを使用することで治療が難しいとされる肝斑にもアプローチします。
そして、穿孔とRF(高周波)の照射に加え、ニードルを通して肌の奥に均等に薬剤を届けるドラッグデリバリーシステムが搭載されているものもあります。肌悩みに合わせた薬剤を選べば、さらに効果を実感しやすくなります。

  • マイクロニードルで微細な穴を開ける

  • マイクロニードルの先からRF(高周波)を照射

  • マイクロニードルの穴から薬剤をデリバリー

ニードルRFは針を刺すため多少の痛みを伴いますが、RF(高周波)の止血効果により出血は最小限に抑えられます。痛みに弱い方は麻酔を使って痛みを抑えることもできますので、医師に相談してみましょう。施術後の赤みが残る場合も、たいてい1~2日で軽減します。

フラクショナルCO₂レーザー

フラクショナルCO₂レーザーとは、レーザーを細かく分割してまばらに照射する方法です。まばらに照射することで周辺組織への熱影響を抑えられるので、痛みの少ない施術が可能となります。
レーザーの熱影響により一時的に組織が損傷をうけますがそれを修復しようとする力が肌の再生を促します。この創傷治癒反応(傷を治そうとする反応)を利用し、コラーゲン産生を活性化してさまざまな肌悩みの改善を図ります。

  • レーザーを細かく分割して照射

  • 一時的に組織が破壊され肌再生を促進

  • 数日かけてかさぶたがはがれ健康的な肌へ

コラーゲンは皮膚の真皮(肌の深い層)を構成しています。コラーゲンが増生されると肌の弾力性が増し、肌のキメが整い、毛穴の開きや黒ずみ、小じわが目立ちにくくなる効果が期待できます。さらに、くすみを取り除き、肌のトーンアップも見込めます。そして、施術を重ねることで皮膚の深い部分にもアプローチできるため、クレーター状の深いニキビ痕や肌の凹凸なども徐々になめらかに整っていくでしょう。

フラクショナルCO₂レーザーを照射後、赤みは2~3日でひくことがほとんどですが、レーザーの出力が高いと赤みが続きやすいでしょう。照射後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。治療後はていねいに保湿ケアや紫外線対策を行いましょう。

IPL

IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。

IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。

まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日をかけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。

  • IPLの光がメラニン色素を熱で分解

  • メラニン色素はかさぶたのように浮上

  • メラニン色素を老廃物として体外に排出

さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。

ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。

熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。

Q スイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。

レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。

  • レーザーがメラニン色素に反応

  • 熱エネルギーがメラニン色素を破壊

  • 破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出

Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。

短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。

長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。

さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。

Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。

まとめ

しわは、加齢や日々の生活を送るうえで自然と生じてくるものです。また、乾燥や紫外線の影響を受けると、しわが増えるおそれがあります。

美容医療の施術を受けると、加齢や乾燥、たるみによるしわの改善が期待できます。今までコンプレックスに感じていた箇所が気にならなくなり、キレイな肌が実現できるでしょう。
それぞれの施術の特徴を把握し、自分に合った施術を受け、しわの改善を目指しましょう。

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