
気がついたらできているしみをどうにかしたいと思っても、原因や対処法がわからず困っていないでしょうか。
一度気になり始めると、鏡を見るのが億劫になる方もいるかもしれません。
本記事では、しみの原因や種類、しみを取りたい方におすすめの美容医療による施術を解説します。
美容医療による施術を受け、今まで改善できなかったしみを解消し、キレイな肌を取り戻しましょう。
目次
1.しみができる原因

しみができる原因はおもに以下の3つです。原因を把握し、どう対策していくかを考えましょう。
紫外線
紫外線を浴び続けると、大量のメラニン色素が生成され、しみができやすくなります。また、肌のターンオーバーが正常に機能していない場合、メラニン色素の排出が追いつかなくなりしみができます。
女性ホルモン
女性ホルモンのバランスが崩れると、一時的にメラニン色素の生成が高まり、しみが増える場合があります。
とくに妊娠中や出産後、閉経時(更年期)は、女性ホルモンのバランスが崩れやすいため、対策が必要です。
活性酸素
活性酸素(体内に入って外の物質と反応しやすい状態に変化した酸素)はメラノサイト(メラニンを産生する色素細胞)を刺激するため、過剰にメラニン色素が産生されます。
そのため、しみができる原因になるでしょう。活性酸素が発生する原因は、ストレスや喫煙、紫外線や大気汚染などが挙げられます。
2.しみの種類
しみの種類はさまざまです。ご自分のしみが以下のいずれに該当するか、確認してみてください。
老人性色素斑
老人性色素斑とは、一般的なしみのことで、紫外線による影響により顔・腕・手の甲など、日光によく当たる部分にできる茶色いしみです。
しみができた当初は色が薄いため目立ちませんが、徐々に濃くなって境目がはっきりしていく傾向があります。
肝斑
肝斑とは、目の下から頬骨の高い位置にかけて左右対称にできやすい薄茶色のしみです。女性ホルモンのバランスが乱れたり、日焼けによる紫外線ダメージを受けたりすることでできる場合があります。
そばかす(雀卵斑)
そばかすとは、両頬から鼻背にかけて淡い茶色の小さな斑点が広がるしみです。遺伝によってできるケースが多く、5〜6歳の幼児期から生じることが多いでしょう。
成長とともに増え、思春期に濃くなるものの、それ以降は徐々に薄くなる傾向があります。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
10代後半〜30代の女性に多く見られるしみです。頬骨〜下まぶたの部分に左右対称性があるしみで褐色や灰色になり、くすんで見える場合があります。原因は遺伝や女性ホルモン、紫外線などが絡み合っていると言われていますが、まだはっきりとわかっていません。
老人性イボ(脂漏性角化症)
20〜30代から出現し、加齢とともに増加する茶色いできものです。原因は、紫外線の影響とされており、2〜20mmぐらいの類円形で少し盛り上がっているのが特徴です。
炎症後色素沈着
さまざまな炎症性疾患(ニキビや火傷、日焼け後、怪我の後)にできるしみです。
軽微なものであれば、時間の経過によって自然に治るとされています。一方で、体質や生活習慣などによっては治癒するのが難しいケースがあります。
3.しみを取りたい方におすすめの施術
Q スイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、ナノ秒という極めて短い時間でレーザーを照射し、メラニンを破壊し、しみやあざなどの改善を図る美容医療施術です。
レーザーは対象の色素に吸収されると、メラニン組織を破壊します。破壊されたメラニン色素は数日かけて老廃物として代謝され、体外に排出されます。照射時間が一瞬なので周囲組織への熱影響を抑え、肌への負担が少ないことも特徴です。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
熱エネルギーがメラニン色素を破壊
-
破壊したメラニン色素を老廃物として体外に排出
Qスイッチレーザーは、到達深度の異なるさまざまな波長があり、表皮(皮膚の浅い層)と真皮(皮膚の深い層)どちらのメラニン色素にも有効です。
短い波長は表在性のメラニン色素であるしみ、そばかす、あざなどに効果的です。
同様に、毛穴の黒ずみにも効果を発揮するでしょう。
長い波長は深在性のメラニン色素であるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑(青あざ)の改善が期待できます。数回の照射が必要ですが、タトゥー、アートメイクや刺青などの顔料にも反応するので、皮膚を切開することなく、色素を薄くすることができます。
さらに、真皮(皮膚の深い層)の熱影響による美肌効果も期待できます。熱でコラーゲンが刺激され、コラーゲンの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
Qスイッチレーザーを照射する際、ゴムではじかれるような痛みが生じますが、痛みや赤みは数日で軽減します。照射後はかさぶたができますが、自然に剥がれ落ちるまでの10日~2週間程度はテープで保護することが多いです。レーザーを照射した後の肌はとてもデリケートなため、乾燥や紫外線から守るスキンケアが非常に重要です。
IPL
IPL(Intense Pulsed Light)は、 特殊な光を照射することで、さまざまな(お肌のトラブル)の改善を期待できる美容医療の施術です。
単一波長、高エネルギーを用いて一点突破を狙うレーザー照射に比べると、広域波長のマイルドな光を顔全体に当てられるので、広範囲にわたる効果を期待できます。
IPLにはいくつかの働きがあり、幅広い肌悩みに対応します。
まず代表的なのは、過剰に生成されたメラニン色素への働きです。
IPLの光は、しみやそばかすの原因であるメラニン色素に熱影響を与え分解します。分解されたメラニン色素はターンオーバーとともに、数日をかけて皮膚の外へ排出されます。このサイクルを繰り返すことで、しみやそばかす、毛穴の黒ずみを徐々に薄くする効果が期待できます。
-
IPLの光がメラニン色素を熱で分解
-
メラニン色素はかさぶたのように浮上
-
メラニン色素を老廃物として体外に排出
さらにIPLは、肌の赤みのもとである毛細血管のヘモグロビンへも働きます。
IPLの光がヘモグロビンに吸収されると、熱影響によって微小血管が凝固されるので、赤ら顔や酒さの改善につながるとともに、赤みのあるニキビを落ち着かせる消炎効果も期待できます。
ニキビそのものにも、IPLは有効なケースがあります。IPLによりアクネ菌が熱せられ、アクネ菌を抑えることで、赤みや炎症を抑える効果を期待できます。また、皮脂腺に熱影響を与えることで皮脂分泌が抑制されるので、ニキビ自体ができにくくなるでしょう。
熱でコラーゲンが刺激され線維芽細胞が刺激されると、真皮の構成要素であるコラーゲンなどの増生がおこります。その結果、肌の弾力が増し、キメが整い、小じわの改善など年齢肌の悩みに効果が期待できます。
IPL照射時の痛みには個人差がありますが、肌を冷やしながら行うため我慢できないほどの痛みをともなうことはほとんどないでしょう。施術後には赤みやほてり、ヒリヒリ感などが生じることがありますが、翌日には緩和する傾向にあります。
ただし、IPLを照射した後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなっています。保湿ケアを徹底し、日焼け止めや日傘、帽子などで念入りに紫外線ケアを行いましょう。
ピコ秒レーザー
ピコ秒レーザーは1兆分の1秒という、極端に短い時間でレーザーを照射し、狙ったメラニン色素を音響衝撃波で細かく破壊して体外に排出することで、しみやあざなどの色素沈着の改善を図る美容医療施術です。ピコ秒レーザーが起こす音響衝撃波は非常に強力ですが、狙った範囲以外にはほとんど影響を与えません。
-
レーザーがメラニン色素に反応
-
衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕
-
粉砕したメラニン色素を老廃物として体外に排出
ピコ秒レーザーは、濃いしみにも薄いしみにもダメージを与えることができます。そのため、表皮(皮膚の浅い部分)のしみやあざはもちろん、真皮(皮膚の深い部分)のADM(後天性メラノサイトーシス)も働きかけ改善を図ることができるでしょう。
また大きな特徴として、メラニン色素の黒や茶色だけでなく青や緑など他の色素にも反応することが挙げられます。その特性は特にタトゥー除去に効果的とされ、アートメイクを薄くする治療にも利用されています。タトゥーやアートメイクの除去には定期的に数回の照射が必要なうえ、痛みをともないますが現時点ではほかのレーザーと比べても効率のよい治療が可能です。
さらに、ピコ秒レーザーが真皮(皮膚の深い層)に届くと、音響衝撃波の影響でコラーゲンが刺激され、コラーゲンなどの産生が促進されるので、皮膚の弾力向上や肌質の改善が期待できるでしょう。
ピコ秒レーザーは照射時間が短いので、痛みや炎症が生じにくいとされています。
ただし、施術後の肌はダメージを受けやすくなっているので、ていねいな保湿と紫外線対策を心がけ、患部をこすったり刺激を与えたりすることは避けて過ごしましょう。
まとめ

しみは加齢だけでなく、紫外線や女性ホルモンの乱れ、活性酸素などの影響など、さまざまな原因が考えられます。